ただ一つの音
様々な年齢や人種の男女子供、およそ百二十人が路上で列をなしていた。その一団は、ティーネック旅団、ニュージャージー州第51歩兵旅団から派遣された市民警備隊員によって取り囲まれている。近隣の家々から出てきた人々が、小さなグループとなって本隊に混じり合っていく。
ジェナはリュックサックを背負って庭を横切り、今や人々でごった返す静かな住宅街へと足を踏み入れた。住民たちは恐怖と絶望に打ちひしがれているように見えた。痩せた黒人男性が、荒い息をしながらノートパソコンを胸に抱きしめている。若いカップルは慰め合うように固く手を握り合っていた。集団の中で聞こえる唯一の音は、捨てられた子犬を思って泣きじゃくる子供の悲しげな声だけだった。
「よし」指揮官が叫んだ。「移動を開始する。武器庫へ向かうぞ」
兵士たちは銃口を下げたまま、市民たちとわずかに距離を保ちながら行進し、一団はティーネックの街路をぞろぞろと進んでいった。兵士たちは断固とした態度を装ってはいたが、その心の内は、守るべき市民たちと同じように不安で揺れ動いていた。
ジェナもその一団に加わり、疲れきった兵士たちの足跡を追った。一行は並木道を抜け、町の商業中心地へと向かう。そこでは、小さな商店が板で窓を打ち付けられているか、さもなければショットガンを構えた店主たちによって見張られていた。
「着きました」ゴーディ伍長が疲れた声で言った。
広大な敷地の中に、ティーネック武器庫がそびえ立っていた。建物と舗装道路の間には手入れの行き届いた芝生が百ヤードほど広がり、第二次世界大戦時の錆びついた戦車の残骸が点在している。その周囲は、ごく普通の郊外の住宅街だった。
この武器庫には、何百人もの人々が寝袋で眠れるほど大きな講堂があり、ティーネック旅団の宿舎としても機能していた。その奥には訓練場と駐車場があり、新兵が州兵になるための準備をしたり、小隊が演習を行ったりする場所だった。
兵士たちが民間人を正面玄関へ誘導する中、ゴーディがジェナに言った。「今夜、俺たちは橋の警備に出ます。アッパーイーストサイドとハーレムの両方で、ゾンビの目撃情報があったんです。部隊が橋を守らなければなりません」
「ご武運を」ジェナはぎこちなく言った。
「以前にも橋の警備は経験しています」ゴーディは静かに語った。「州兵としての任務ですから。でも、まさかこんな…現実の、物理的な脅威から守ることになるとは思ってもみませんでした」
「きっと大丈夫よ」ジェナは微笑んでみせた。「ここに来るよう説得してくれて、感謝してる」
「どういたしまして」ゴーディは小さく笑った。「俺も…最善を尽くします」
「第一小隊!」士官の鋭い命令が飛んだ。「当小隊は直ちにジョージ・ワシントン・ブリッジを渡り、フォート・ディックスからの分遣隊と合流せよ!輸送ジープが待機している。駐車場へ急げ!」
「また後で!」肌寒い九月の夜気の中、ゴーディの額を汗が伝った。彼が叫ぶのを背に、ジェナと救出された他のティーネック住民たちは武器庫の中へと入っていった。兵士たちの一団は民間人の流れから分かれ、それぞれの持ち場へと向かう。
入り口を通り過ぎる際、彼らの目に入ったのは二両の第二次世界大戦時の戦車だった。かつてヒトラーと戦い、戦争を勝利に導いた遺物。それを見た何人かは、事態は思ったほど悪くないのかもしれないと感じた。ここならば、安全だろう。誰もがそう願っていた。
「驚くべき恵み、なんと甘美な響きであろうか。私のような卑しき者を救ってくださった」
下の通りから、悲鳴と銃声が断続的に聞こえてくる中、トビー・コリンズは意識が朦朧としながらも歌っていた。
「かつて道を見失ったが、今は見出された」彼は囁き、力を振り絞って片方のまぶたをこじ開けた。「かつて盲目であったが、今は…今は」
彼はうなり声を上げ、目を見開いた。「見える」
脳を襲った感覚の洪水は、彼がこれまでに経験したことのないほどの激しい頭痛を引き起こした。トビーは悲鳴を上げ、床の上で操り人形のように体を痙攣させながらうつ伏せになった。鼻を硬い床に打ちつけ、低いうめき声を漏らす。
「恵みは私の心に畏れを教え、そして恵みは私の魂を安らぎへと導いた」
頭痛に耐えかね、彼は床に嘔吐した。意識は混濁し、体は疲れ果て、衰弱していたが、それでも生きていた。
「初めて信じたその時は、なんと尊いものであったか」
トビーはまだ目を閉じたまま、肘掛け椅子に手を伸ばし、その身を預けた。心地よい安楽椅子に深く沈み込むと、半分ほど残っていたヘロインの注射器への渇望は消え失せていた。彼は恐る恐るまぶたを開き、ゆっくりと世界を認識し始めた。
「我らが彼の地に一万年ありて、太陽のごとく輝く時も…」
トビーは立ち上がった。以前よりもずっと強靭になったように感じた。左手にはひどい咬み傷の痕跡があり、首と胸は引き裂かれていた。「だが、生きている」彼は思った。「もっとひどいことになっていた可能性を思えば、ましな方だ」彼の心は麻痺し、感覚は鈍っていたが、ウイルスに屈するのではなく、それを取り込んでいた。今や彼は「ヴァリアントC」、ありうるすべてのアウトカムの中で最も幸運な存在となっていた。貪欲な捕食者でも、知性のない抜け殻でもない。思考能力は残っていた。ただ、人間の肉に対する本源的な渇望によって、その人間性は汚染されていた。
彼はアパートを出て、路上へ向かうことにした。ウイルスの恩恵は明らかだった。多幸感、無敵感、そして高揚感。自分を殺しかけたあのドラッグよりも、ずっと素晴らしい感覚だった。
「神を讃える日々は、我らがそれを始めた時と何ら変わることなく続くであろう」
「貴官の所属部隊は?」ライラン将軍は、新たに到着した部隊の指揮官に問い詰めた。
「はっ!ティーネック旅団、ブラボー中隊であります!」ファリントン大尉が応えた。
ベトナムとイラクでの戦闘を経験したベテランであるライランにとって、今回の任務は過去のいかなるものとも異なっていた。世界の中心であるニューヨーク市を、冷酷なヴァリアントとゾンビから確保する。その過程で、罪のない人々をも巻き込むことになるのだ。
世界経済が崩壊した、というのは控えめな表現だろう。イタリア、フランス、イギリスといった国々は機能不全に陥り、感染者のための、あるいは感染者による断片的な地方自治体が残るのみとなっていた。ドルは無価値となり、ニューヨーク証券取引所はイースト・ヴィレッジから来たゾンビたちがバッテリーと金融街を占拠したことで、文字通りにも象徴的にも崩壊した。
「よろしい、ブラボー中隊」ライランは言った。「貴官らには特別な任務についてもらう。私はバッファローから第4ニューヨーク機甲旅団の到着を待っていたのだが、上層部は私の戦車をブロンクスへ移動させ、ハーレム川を封鎖させてしまった。今や私の手元にあるのは、ニュージャージーからのいくつかの部隊、ロングアイランドのパールリバー旅団とパッチョーグ旅団、そして貴官らだけだ」
「我々は何を?」ファリントンは慎重に尋ねた。
「ジョージ・ワシントン・ブリッジを渡ってもらう」ライランは続けた。「セントラルパークの西側を南下し、タイムズスクエアへ向かえ。貴官らは我々の先遣部隊だ。もしフォート・ドラムから第11歩兵師団第2旅団が間に合えば、アップタウンの確保を支援してくれるだろう」
「ありがとうございます、将軍。そのような命令をいただき、光栄です」
「よろしい、聞いたな。命令は以上だ。ただちに行動を開始せよ!」ライランは叫んだ。
秋の夕暮れの中、ジョージ・ワシントン・ブリッジがワシントンハイツとパリセーズの上に壮大にそびえ立っていた。澄んだ月の下、ブラボー中隊はM-16の安全装置を解除し、装填を済ませてハドソン川を渡った。南に目をやると、ミッドタウンが炎に包まれ、ゾンビと戦う者たちや略奪者たちのものと思われる銃声が遠く大気を切り裂いていた。
「ゴーディ伍長」ファリントン大尉が呼んだ。ゴーディは列を駆け上がり、彼のそばへ向かった。
「ブロードウェイを南下し、アッパーイーストサイドを通ってセブンスアベニューへ向かう」ファリントンは言った。「遭遇する民間人はすべて感染者とみなせ」
「しかし、ここには何百万人ものニューヨーカーがいます」ゴーディは反論した。「全員が感染しているはずがありません」
「聞こえるか?この臭いがわかるか?」ファリントンは問い返した。悲鳴が銃声と混じり合い、空は炎と煙で血のように赤く燃えていた。まるで天が裂けて血を流しているかのようだ。通りは不気味なほど静まり返り、焦げたプラスチックと肉の臭いが立ち込めていた。
「少なくとも八十万人が感染し、おそらく三十万人が死亡した」ファリントンは説明した。「確かなことはわからない。だからこそ、危険を冒すわけにはいかんのだ。たとえこの都市全体を破壊することになっても、マンハッタンでこれを食い止める。いいな、ゴーディ」
「はい、大尉」
中隊は橋を渡り終え、長く伸びるブロードウェイを睨んだ。島の混沌から逃れようとする市民たちがいたが、その多くは非感染者だった。しかし、ニュージャージーやブロンクスへの脱出路は封鎖され、彼らは島に閉じ込められていた。
「我々は何と戦うことになるのでしょうか、大尉」ゴーディは尋ねた。「ただ封鎖を維持するだけですか、それとも…」
「わからん、伍長」ファリントンは厳しい表情で認めた。「正直に言って、全くわからんのだ」