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第34話 【魔王継承の刻】

見て頂きありがとうございます。作る励みになりますので、良かったらブックマークと評価よろしくお願いします。


 ──黒炎が、大地を焼いた。


 アルシェリアの南端、“境界”と呼ばれる創造の地の端にて。

 イシュ=ヴァルトの率いる魔族部隊と、レオルたちとの小競り合いが続いていた。


「ぐっ……っ、数は多いが、まだ本格侵攻じゃない!」

 エルフィナが矢を放ちながら空を見上げる。


「これは前哨戦。敵の本命は、まだ動いてないわ」

 ルーナが冷静に分析したその直後、、


 宙を裂くように現れた、もう一つの影。


 それは、たった一人。


 だが、その存在感は、他の魔族を圧倒するほど濃密だった。


「ふはは、やってんなぁ〜!!

 そして久しぶりだな!!……ディアボラ〜♪」


 声と共に着地したその女は、黒紫の戦装束に身を包み、背には燃えるような魔力の刃を携えていた。


「……ゼルダか、、」

 ディアボラが一歩前に出る。


 空気が、張り詰める。


「あんたが来たということは……

 “魔王継承戦”を、今ここでやる気か?」


「あぁ!ずっと待ってたんだよ!!お前をぶちのめすのをよっ!!」


 ゼルダ=ネメシス。

 かつてディアボラと共に、“旧魔王軍の双璧”と称された存在。

 そして、、その玉座を巡る、唯一無二のライバル。


「イシュの目的は陽動。

 あたしの役目は……お前との“ケリ”をつけることだよ」


 周囲が静まり返る。


 ミルやバンザイたちも戦いの手を止め、二人の間に張りつめた“空気”に息を飲んだ。


「あはは♡……あたしはもう、“魔王”じゃないんだけどな」

 ディアボラが笑った。


「ふざけるなよ!お前ほどの力を捨ててまで、“人間と暮らす”? 心底失望したわっ」


「そうだな。でもな〜……」

 ディアボラが、レオルや仲間たちを振り返る。


「今の私はさぁ〜、“村の仲間”で、“居場所を築く者”なんだよね☆

 王冠と玉座を捨てて、手に入れたいものがあるんだよ♡あんたもこっち来たら♡?」


「もういいっっ!!だまれっ!

 だったら、、私の拳で、砕いてやるわ」


 ゼルダが指を鳴らすと、周囲の魔力が極限まで高まった。

 それと同時にディアボラも拳を握り、魔力を極限まで高めた。

 

 、、、そして、始まる。

 

 魔族最強と謳われた、二人の“旧魔王”による一騎打ち。


「《爆星陣マグナフレア》!!」

 ディアボラが拳を打ち下ろすと、地表ごと敵を巻き込む爆熱波が走る。


「《呪葬弾アストラノミア》!!」

 ゼルダが指先で描いた黒紋が爆ぜ、炎を呑み込む呪詛となって襲いかかる。


 

 熱と呪いがぶつかり合い、大気が焦げ、空間が歪む。


 レオルたちは遠巻きに見守るしかなかった。


「爆乳魔王本気だな…、次元が歪むレベルの戦いだぞ……!」

 バンザイが鍋を抱えながら叫ぶ。


「うそっ、記録追いつかないっ!」

 ノアの記録紙が限界を迎えかけていた。


「……でも、目を逸らしちゃダメだよ」

 

 ファルが静かに言った。


「これは、“ディアボラ”が本気で変わろうとしてる証明だから☆」



「はははっ!楽しいぃぃぃなぁぁぁ!!

 どうした? ディアボラ。

 かつての“破壊姫”の威勢は?」


「ははは、……そんなダッサイ称号、今さら恥ずかしくて名乗れねぇよ☆!」


 ディアボラの拳が再び燃える。


「今の私はね、“仲間と生きる爆乳魔王”なんだよ!!」


 《紅蓮爆掌ギガノヴァクラッシュ》!!


 火柱が天を裂き、ゼルダを中心に赤い花が咲いた。


 そして、、、


 煙の中から現れたゼルダは、肩で息をしながらも微笑んだ。


「……へぇ、なるほどね、、人間に絆されてもまだまだやれんじゃん☆」


「だろ♡そろそろ納得したか?“暴れん坊”♡」


「いいや。だからこそ、燃えてきたよ!」


 ゼルダの目に再び火が宿る。


 「今のあんたを倒して、、、

 この私の力を“魔族の希望”にする!

  それが私の……使命だ!」


「……ふひひっ。やっぱ、そういうとこ好きだよ、、

 お前♡私に勝てたらこの爆乳、“揉ましてやるよ”♡」


 ふたりの魔力がぶつかる、、、その時。


「ちょぉぉぉっと待ったあぁぁぁぁあ!!!!」


 突如、バンザイの咆哮が割り込んだ。


「お前たちそろそろ“飯の時間”だっ!!

 戦う前に腹ごしらえしろっ!この鍋を食え!

 お前たちが焼け焦げる前に、この肉魔力で炙ってくれっ!」


「はぁ、、……バンザイ、、、

 お前、空気という概念をぶち壊す天才か?」

 ディアボラが呆れたように笑った。

 

 だが、、不思議と、空気は緩んだ。


 「おい、ゼルダ!バンザイが怒るから飯食ってけよ!」

 

 ゼルダが息をつき、静かに呟く。


「えっ?飯?……その、鍋、少し貰ってもいいの?」


「もちろん!多めに作ったからな!

 あと肉炙んの忘れんなよっ!!」


 バンザイが快く器を差し出した。



 その夜。


 アルシェリアの空に火の輪が灯った。


 魔族の侵攻はゼルダの一声で一時的に退けられたが、それは“次の戦い”の予兆でもあった。


    《ゼルダ=ネメシス》


 彼女の目はまだ、レオルを見据えていた。


 

「“創造の器”か……本当に、お前の中に世界を変える“理”があるのか、見せてもらうよ」


 

 世界創造、、次なる戦い、、

 “魔界反撃”が、ここに始まる。



            続

いつも読んで頂きありがとうございます。

ブックマーク、評価、たくさんのPV“感謝”してます。

物語も大体、構想の半分くらいまで来ましたので最後まで読んでもらえると嬉しいです。

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