第31話 【原初の審問、始まる】
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楽園エデンの最奥には、空に浮かぶ“光の玉座”があった。
周囲を囲む七つの石柱は、太古の神代文字で刻まれている。
その中心にあるのは、巨大な“審問台”、、
まるで、世界そのものが問いかけてくるような威容。
「ここが……原初の審問の場か」
レオルはゆっくりと足を踏み入れた。
その瞬間、空間が光に包まれ、全員の身体が一時的に“浮かされる”。
それは、物理的な浮遊ではない。精神が剥き出しにされ、世界に“問われている”感覚、、。
「うわわっ、身体が軽い……?いや、重い……!? どっち!?」
ミルが慌ててバランスを取るが、目は強制的に中央へと向かう。
そこには、、、
“自分自身の記録”が投影されていた。
「これは……!」
ノアが目を見開く。
「私たちの“これまでの選択”が映っている……。
しかも、記録だけじゃない。“未来の可能性”まで含んでる!」
仲間たちはそれぞれ、自分の行動の“全記録”と対面する。
セラは、氷の民として戦いを拒みきれなかった姿を。
ルーナは、暗殺者として人を殺した記録を。
バンザイは、料理を選ぶたび、武を遠ざけた日々を。
「はははっ!それがどうしたってんだい?」
バンザイが笑った。
「今の俺は、ここにいる。
過去も失敗も、みーんなここに存在する俺の材料だよ!!」
仲間たちの“迷い”が、少しずつ薄れていく。
だが、、、
「ふぅ……僕だけは、ちょっと違うかもな」
ファルが小さく呟いた。
投影された彼の記録には、幾度も幾度も、“拒絶”の記録があった。
創造を拒み、命を拒み、世界そのものを拒絶し続けた、、。
「ファル……?」
ミルが心配そうに呼びかけたそのとき。
光が凝縮する。
七本の柱から光が交差し、“審問体”が姿を現す。
それは、ヒトの姿をしていたが、顔は存在しない。
記録の海から生まれた、“レオルたちの可能性”の塊。
『我は“秩序の影”。汝らが創ろうとする世界に、“最も拒まれた存在”なり』
「なんですって……?」
ノアが分析を続ける。
「これはっ、、“創造を拒否された記憶”が具現化した存在……」
「つまり、俺たちが“創らなかった未来”が、いま敵として現れたってことか?」
レオルが静かに呟く。
審問体が動く。七色に光る軌跡をまとい、まっすぐにレオルへ向けて手を掲げる。
「来るぞっ!!!」
ファルがレオルの前にすっと立つ。
「[拒絶式展開]•《零域障壁ディナイアル・ドーム》!」
空間そのものを拒む、ファルの結界が敵の動きをわずかに止める。
その隙に、エルフィナが矢を放つ。
「[神弓術]•《終天の一矢ヘブンズ・ラスト》!」
虹色の光を貫く矢が敵の腕をはじくが、審問体は即座に再生してみせた。
「うえっ!再生能力まであるってのか!?」
ルーナが怒気混じりに叫ぶ。
「相手は“可能性の集合体”。ダメージが“なかったことにされてる”のよ!」
ノアが警告する。
「じゃあどうすりゃいいってのさぁぁ!?」
ミルが慌てて後退する。
そのとき、ディアボラが前に出た。
「じゃあさ、“なかったことにされないくらい”ぶっ壊せばいいってことでしょ?
再生出来る自分が哀しくなるくらいね♡あはは☆」
「さぁっ!!“爆乳魔王の焔拳”、お見舞いしてあげる♡しっかり再生してね♡」
ディアボラの魔力が集中し、彼女の背後に巨大な魔神の幻影が現れる。
「[魔神顕現]•[最終式]
《破界の一拳デモリッシュ・レクイエム》!!!”」
拳が空間ごと砕き、審問体の核にヒビが入った。
「ほら〜!今だよ♡レオル♡!」
仲間の力を受けて、レオルは前へ出る。
手には、彼だけの創造式。
今までの“すべての想い”を宿した、、
唯一無二の記録。
「俺たちのやってることが否定されてもいいし、“正しい”かどうかなんて、もうどうでもいいんだ…」
「それでも!俺たちが信じて、笑って、生きて、作ってきたこの道を、、“世界”に刻むだけだぁぁ!!」
レオルの手が、創造の核に届いた。
その瞬間、、、世界が震えた。
審問体は崩れ、原初の記録は“肯定”へと反転する。
七つの石柱が光を繋ぎ、中央に真なる玉座が現れた。
『……創造者、レオル=アーク。および、その仲間たちよ』
『汝らの意志、認定された。』
『今こそ、、“世界創造”の扉が、開かれる。』
光が満ちていく、、
神なき世界の最後の扉が、静かに開こうとしていた。
続




