第30話 【神なき世界、最終階層《エデン》】
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それは、神々さえ踏み込めなかった“終着点”。
空の裂け目は完全に開かれ、虹色の光に満ちた“階層ゲート”が現れた。
レオルたちは、整えた装備と決意を胸に、一人、また一人とその中へ足を踏み入れていく。
そこは、、、
見たこともない美しさを湛えた、、
神なき楽園エデン。
「うわぁぁぁ…!なにこれ……」
ミルが目を見開いて、言葉を失った。
草原の上には、空に浮かぶ大陸。
水が空中に流れ、逆さまの森が宙に輝き、太陽と月が同時に空にある。
自然が、人知の及ばぬ法則で在り続ける世界。
「完全な、秩序の崩壊……でも、同時に“始まり”でもあるわ」
ノアが空間をスキャンしながら呟く。
「ここは、旧神たちが構築した最後の座標。
創造と破壊の力が、剥き出しのまま渦巻いている」
と、そのとき。
ファルが唐突に立ち止まった。
「ふふっ……これは、まずいかもね」
「どうした、ファル?」
「この空間……拒絶者である僕と、創造者であるレオル。二つの核を同時に持つ存在が侵入したことで、“バランス”が崩れ始めてるよ」
「つまり……」
「“この世界が反応を始めてる”ってことだよ」
ファルの言葉が終わるより早く、空がひび割れた。
そこから、巨大な“目”が出現する。
虹色の瞳孔を持ち、あらゆる角度からレオルたちを“観測”し始める。
「みんなっ!!来るぞっ!!!」
いきなり目から放たれた光が、地を走る。
そして次の瞬間、“存在しなかったはずの者たち”が姿を現した。
「これって……まさか…?」
「過去に俺たちが倒してきた敵……?」
だが違った。
それは、“倒されなかった可能性”、、、
レオルが見逃さなかった世界、ファルが拒絶しなかった未来。
このエデンでは、あらゆる可能性が“形”を持って顕現する。
「なるほど……これが、最終階層の“審判”ってわけね…」
エルフィナが弓を構える。
「[弓神の型]《白銀の風輪ミストルニル》!」
風の精霊を纏い、宙を翔るように駆けながら、エルフィナの矢が三体の幻影を穿つ。
「私も行くわよっ!」
セラが氷の大地を呼び出し、仲間の足元に滑走路を形成する。
「[凍界展開]•《氷晶方陣グレイシア・ディスク》!!」
「むぅ~!おいてくなよ〜♡
さぁ☆爆乳コンビ、出撃するよぉ♡♡!」
ディアボラがにやりと笑い、セラの肩に手を置くと、魔力を同調させる。
「《爆乳魔王の手加減パンチ☆EX》
いっきまぁぁぁす♡!」
圧倒的な破壊力が、幻影をひとつ薙ぎ払う。
「ふぅ、胸の重みも今日は武器ってわけ!」
「ちょっと!何か最近私まで巻き込まれてない!?
(でもなんか…強い……)」
ルーナが影から襲撃してくる別の幻影を撃ち、低く呟いた。
「……ここで試されているのは、“可能性”じゃない。
“意志”よ!」
「そうだな!さて、俺もいくかっ!」
レオルが拳を握る。
「どんな未来があったとしてもさ、、
俺たちが選ぶのは、いま“この瞬間”だけだ!」
そして、ファルが前へ出る。
「ふふふ、エデンの中心には、“原初の審問”がある。 そこを突破すれば、“真の創造”が許されるはず」
「なら行くぞ!」
全員が一列になり、光に向かって進む。
重力の感覚すら変化する空間。
だが、誰も迷わない。
なぜなら、その先にあるのは、、、
自分たちだけの、世界の形。
◇ ◇ ◇
その頃、王都では。
「……動いたか、“最終階層”。」
老観測官が記録紙を握りしめながら呟く。
「だが……それは、我らが“管理できない領域”だ」
隣で立っていた若い補佐官が問いかける。
「……それでも、彼らは辿り着けると思いますか?」
「もし辿り着けるとすれば、それは、、」
「真の“創造の資格”を持つ者だけだ」
◇ ◇ ◇
一方、魔界では。
女魔将が黒い玉座に腰をかけ、楽しげに笑っていた。
「始まったわね。“エデンの審問”、、」
「さぁ、レオル=アーク。どんな世界を創って見せる?」
最終階層エデン。
無限の可能性と、神すら届かぬ試練の地。
レオルたちは今、その最奥を目指し、“真の世界創造”へと歩み始めた、、!
続




