第25話 【機神都市メタファクターへ】
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、、静寂なる空。
レオルたちが踏み入れたその空間は、あらゆる音が吸い込まれるような異質さを持っていた。
歯車と金属の大地、空を覆う鋼鉄の雲、そして遠くにそびえる巨大な“機械塔”。
「……ここが、“メタファクター”か」
レオルは深呼吸しながら前を見据える。
都市は無人のように静まり返っている。
だが、あらゆる建造物が微かに動き、都市そのものが“生きている”ようだった。
「すごいねぇ……あれ、全部自律稼働してるの?」
ミルが金属塔の下を見上げて、目を丸くする。
「うん。これは明確な“自律型神格文明”。
神を模した存在たちが、自らの手で秩序を保ち続けているわ」
ノアが、記録装置を取り出して解析を始める。
「つまりこの都市、“誰も支配していない”のに、完璧に統治されてるってこと?」
セラが不思議そうに訊ねると、ファルが答える。
「そう。感情も欲望もない。
ただ、因果と秩序の演算で統一されている」
「ふーん☆合理性だけの世界ってわけね。
私の生き方とは正反対じゃん♡あはは♡」
ディアボラが肩を竦めて笑った。
「それにしても、妙だね……」
ルーナが街路を眺めながら呟く。
「人影はないのに、誰かに“見られてる”気がする」
「感知系スキルに反応はないけど……
たぶん、“見られてる”というより、“記録されてる”んだ」
ノアがそう言って、広場の中心へと足を進める。
その中央には、巨大な装置が埋め込まれていた。
「これって……“観測台”か?」
レオルが手を触れると、装置が淡く光り始める。
次の瞬間、空間に“機械の声”が響いた。
『神核所持者、レオル=アーク、、認証、完了』
『仮創造体No.003
《創造執行モジュール・サルファ》を起動します』
轟音とともに、都市の奥から何かが動き出す。
遠方の塔の頂から、金属の羽根を持つ存在が舞い降りてくる。
その姿は、神のように美しく、そして冷たい。
「……あれが、試験官か」
ファルが目を細める。
《創造執行モジュール・サルファ》
人型ではあるが、関節部はすべて機械。
目に表情はなく、両腕は剣に変形していた。
『質問、、貴君の“創造”の定義を問う』
「定義……?」
レオルは問われ、一瞬戸惑う。
「俺にとっての[創造]は、“誰かの生きる場所”を作ることだ」
『確認、、“創造”を“感情”に基づいて定義』
『“不安定要素”と判断。第一段階試験、、開始』
サルファの背部から光が収束し、弓状のエネルギーブレードが展開される。
「ははっ!やっぱやるしかねえってわけか!」
バンザイが飛び出し、鍋を盾に突進する。
「俺の技、喰らいやがれ!
《極鍋双星グツグツブレイカー》!!」
ガン!ガン! と金属の音を響かせながら、バンザイの攻撃がサルファに直撃、、
しかし、次の瞬間、サルファの翼が展開し、バンザイを弾き飛ばす。
「なっ……」
「高速演算による予測回避……! 完全に“戦い方”を計算されてる!?」
ノアが青ざめる。
「それなら、予測できない技でいってみよー♡」
ディアボラが突撃し、手にした魔力を収束させる。
「♡♡《爆誕超乳肉弾》♡♡」
圧倒的な肉体魔力の突撃がサルファを襲う!!
が、それすらも予測回避される。
『全行動、因果記録により想定済。
変動率、誤差0.13%。脅威度•低』
「なぬっ!!ぐぬぬぬぬ……こいつ…まじでムカつくー!!」
だが、、そのとき。
「あははっ!つまり、“記録されない動き”が通じるってことかな?」
ファルが、影の中から現れる。
彼の周囲に、白と黒の拒絶式が展開されていく。
「……[拒絶]の式、展開、、
《インヴァリッド・コード》!!」
ファルが放つ式は、“記録されない存在”による演算外の動作を発生させるものだった。
サルファが一瞬、動きを止める。
「今だよ…レオル!」
「おう!」
レオルの神核が光り、仲間全員の力を[創造]へと集約させる。
「、、俺たちの“創造”は、“心の選択”だ!」
光が走り、サルファの演算機構を打ち抜いた、、!
試験官・サルファの機構が停止し、広場に静寂が戻る。
『評価、、仮創造体No.003、第一次試験合格』
『次段階、、“理性なき神格”エリアへ案内を開始します』
歯車が回転し、都市の中央が再び動き出す。
その先に待つのは、思考を失った機械神たち。
「まだまだ、ここからみたいだな」
レオルが呟き、仲間たちは頷いた。
続




