第24話 【目覚めし機神領域(メカニカ・エイドス)】
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、、、戦いの翌日。
神殻戦域の跡地には、静寂が戻っていた。
崩れた大地は再構成され、レオルの創造スキルによって安全地帯が築かれている。
「ふぅ、……ようやく、落ち着いたな」
レオルは高台に立ち、陽の昇る空を見上げた。
その隣では、バンザイが鍋の掃除をしていた。
「おう、疲れた身体にゃ、うまい飯と休息が一番よ」
湯気を上げる朝食の香りが、ほんのり漂う。
「こういう時間が……一番、幸せだよねぇ♪」
ミルが目を細めて微笑み、ディアボラが豪快に背伸びをしながら同意する。
「昨日の《教条》の奴、なかなか手強かったけど……やっぱり、全員でぶつかると何とかなるもんね〜♪」
「おかげで、また一つ“神の遺産”を乗り越えたわ」
セラが氷のカップに冷たいジュースを注ぎながら、さらりと言った。
その様子を観察していたノアは、手元の記録紙にペンを走らせる。
「……戦域消失と同時に、空間座標が書き換わってる。これは……“次なる門”の座標ね」
レオルが頷いた。
そのとき、ファルが遠くを見つめながら呟いた。
「……聞こえてきたね。“機神”の残響」
「機神?」
ルーナが怪訝な表情を浮かべる。
「……“機神領域メカニカ・エイドス”
神代の末期に、人類が創り上げた“神を模した機械たち”が眠る領域だ」
ファルの言葉に、ノアが補足する。
「私たち観測者でも、内部構造を把握できていない領域の一つ。
“演算型意識”を持つ、人工神格の試作群、、」
「つまり、“人が神になろうとした場所”ってことか」
レオルが静かに呟いた。
その瞬間、、、空に異変が走る。
雲が割れ、青空の彼方に“巨大な構造体”が浮かび上がった。
それは、空中に浮かぶ“無限歯車の都市”だった。
「座標転移……! この次元そのものが、あの都市に引き寄せられてる!」
ノアが叫ぶ。
次元が捻れ、空間の中心に浮かび上がる“門”。
その上部には、回転する複数の歯車と、宙に浮く機械天使たちの姿。
だが、その中央、、、
「……また出たな、たまにはゆっくりさせろって!」
レオルが低く呟く。
門の中に佇むのは、“観測不能”の存在だった。
全身を白銀の鎧に包み、顔を持たない“意思なき存在”。
だが、その背からは、、
かつて神の代行機関が使っていた“処刑兵装”**が展開されていた。
「《律動機神•ヴァリウス》だね…」
ファルが睨みつける。
「奴は……かつて、神に取って代わる“調停装置”として造られた存在。
思考ではなく、“因果演算”だけで秩序を裁定する、“神なき神”……」
「うわっ、なんか最悪じゃん……」
ミルが顔を青ざめさせる。
「でも、そいつが起動したってことは、、」
「俺たちの“創造”が、限界を超えたってことだろ!」
レオルは背後の仲間を見渡す。
「たぶん、これからが本当の“神創造戦”だ!」
◇ ◇ ◇
一方その頃、、、王都・中央議会。
賢者たちが急報に集まり、会議が開かれていた。
「“機神領域”が展開された……? 何百年も沈黙していたはずでは……!」
「いや……奴らは“因果監視”をしていた。
神の定めた法則に対し、変化が起きたときだけ、自動起動されるようにプログラムされているはず」
「となると、“起動原因”は……」
「……“半神レオル”しかいないだろう。
神核を持ち、旧神を越えようとする存在」
誰かが吐き捨てるように言う。
「危険すぎる。いかなる理由があろうと、“神に近づく者”は……!」
◇ ◇ ◇
、、そして、もう一つの影。
魔族領の地下。
女魔将は、眩く光る“魔眼石”を見つめながら嗤った。
「機神領域ねぇ……ついにお出ましってわけね」
背後には、目覚めかけた“黒鉄の巨兵”。
「ならば、こちらも用意を始めよう。
ディアボラも知らない私たちの切り札、、、
“魔族の厄災”の出番かもしれないわね」
浮かび上がる“無限の都市”。
静かに開かれる歯車の門。
その向こうでは、神の真似事を続ける“機械の神々”が、冷たく無感情に秩序の壊死を観測していた。
「さぁ……始めるか…!」
レオルは静かに拳を握る。
「俺たちの“創造”が本物かどうか、試される時だ!!」
仲間たちが頷き、光に満ちた門へと歩き出す。
続




