第14話 【星降る宴と、新たなる仲間】
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光と闇の交錯の果て、レオルたちは“拒絶者ファル”を退けた。
裁定の都市メギドに再び静寂が戻り、仲間たちは塔の外、、広場で火を囲み、戦いの余韻に浸っていた。
「ひとまず勝利ってところだな。
みんな乾杯しようぜ!」
バンザイが持ち出したのは、創世世界の果実を使ったジュースとお酒。
湯気の立つ鍋からは香ばしい匂いが立ち上る。
「わぁ……お肉の香り、やっぱりバンザイの料理は最高ですぅ〜♪」
ミルが大きな目を輝かせて歓声をあげる。
「ふふっ、この地でも素材の扱いに慣れてきたわね」
セラは氷の羽をたたみ、優しく湯気を払った。
「創世空間でまで鍋料理……変わらないわね、私たち」
ルーナは肩を竦めるが、その瞳には安心の色が宿っていた。
「あの〜、お、お代わりある? この豆スープ……とても落ち着く……」
エルフィナがほんのり赤くなりながらカップを差し出す。
「おうとも! 今日は祝勝会だ、みんな腹いっぱい食ってけ!」
バンザイが満面の笑みで鍋をかき混ぜる。
、、、そんな中。
「……ぐぅぅぅぅ〜……」
どこからか、間の抜けた腹の音が響いた。
視線が向けられた先には、地面に倒れていたはずの男、、、。
ファル=アヴァロンが、半身を起こして唇を噛んでいた。そこにはもう敵意は無かった。
「……えっ?何っ?僕…腹、減った……」
「あははっ!戦った直後に“ぐぅ〜”はねぇだろ。
とりあえず飯食え!」
バンザイが吹き出し、鍋をひとすくいして差し出した。
ファルは一瞬警戒したものの、香りに負けてフラフラと鍋の前へ。
「んっ?……これは、“何料理”?」
「“創造鍋”。この世界の素材で作った我流の平和料理さ」
そう言ってウィンクするバンザイ。
ファルは静かにスプーンを取り、ひと口……。
「……うんまっ!」
その瞬間、彼の表情から“最後の敵意”がふっと抜けた。
静かだった広場に、くすくすとした笑い声が広がる。
「うふふ♡……なにその反応。かわいい♡」
ディアボラが笑いながらファルの背を叩く。
「な、なんだこの人、急に馴れ馴れしい!」
「ん〜? レオルたちと一緒にいると、なんかそうなるのよね♡」
ディアボラは肩をすくめ、肉串をファルに差し出した。
彼はそれを受け取り、ひと口、、
「……あー、なんかもういいや。
僕、帰る場所ないし。君たちの方が断然、居心地いいかも??」
ぐぐっと串を空にし、ファルは立ち上がった。
「というわけで、、」
ファルは腕を広げて宣言した。
「君たち面白いから! 僕も一緒に行くよ☆」
「……え、はっ?仲間に、なるの?なんで?」
ミルが目をぱちぱちと瞬かせる。
「さっきまで敵だったのに……」
エルフィナが警戒を滲ませるも、レオルは静かに頷いた。
「ファルは、“記録されなければ死なない”と言ってた。逆に言えば、今ここにこうしているってことは、、」
「“記録されたい”って思ってるってこと、よね」
ノアが続ける。
「あはは!そういう事か?
ようやく、自分のページをめくる気になったってわけだ!」
ファルはその言葉に少しだけ照れたように頬をかく。
「ま、そんなところかな?……
それに、君のことも少し、興味出てきたしね」
「んっ?俺のこと?」
レオルが問うと、ファルはにやりと笑った。
「“創造の神核”を持ち、なお“人間くさく”あろうとする存在。正直……不可解で、面白いよ」
「ふふ……いいんじゃない。また増えたわね、、
“変わり者”が」
ルーナがそっと笑う。
“光の無い創世世界”の空。
それでも光る焚き火の周囲で、レオルたちは輪を作り、語り合い、笑い合った。
新たな仲間・ファルを迎え、彼らの旅はさらに色濃く、賑やかになっていく。
「じゃあ、改めて乾杯といこうか!」
バンザイが大きく杯を掲げた。
「新たな仲間に! 新たな世界に!」
「「「「乾杯!!!」」」」
、、静かな夜が、焚き火のきらめきと笑い声に包まれていく。
だが、その裏で。
遥か彼方、“拒絶者の墓所”と呼ばれる場所に、、
何かが目覚めようとしていた。
続




