第13話 【最後の拒絶と、創造の灯】
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裁定の塔に満ちる、深い静寂。
その中心で、《ファル=アヴァロン》はゆっくりと手を広げた。
「拒絶するよ、レオル。君の創造も、理想も、、
そして、、、希望も」
空間が鳴った。
拒絶の波動が、塔のすべてを塗り潰すように膨張する。
「……来るぞ!」
レオルは一歩踏み出し、神核の脈動を全身に巡らせた。
だが、ファルの力は今までと違う。
それはもはや、魔術やスキルという枠ではなかった。
、、世界そのものへの、否定。
「[全拒絶領域]•《ヴォイドフィールド》!!」
ファルの周囲に浮かぶすべてのものが、音もなく消失していく。
物理法則すら溶解する、“在る”ことを許さない結界。
それは、まさに神の対極、、、
“神の敵アンチテオス”たる力だった。
「これが……拒絶の完成形……なの?!」
ノアが震えながら呟く。
「おいおい、なんか全部、無かったことにされそうだぞ……!」
バンザイが鍋ごと後退する。
「創造どころか、存在まで消されるとか聞いてないよ……!」
セラが小さく呻く。
「それでも……レオルは、止まらないよね」
ミルがレオルの背を見つめて、ぎゅっと拳を握った。
「当然だ。俺には、、
いや俺たちには譲れないものがある!!」
レオルの目が静かに燃える。
「それは“過去の後悔”でも、“正義”でもない。俺は、、、」
「みんなと、仲間と生きたいだけだ!!」
その瞬間、レオルの神核が強烈な閃光を放つ。
拒絶の闇を切り裂き、“創造の紋章”が宙に現れる。
「[原初創造]•《核連結構文•コードレオル=イグニス》!」
封じられていた[創造]の力が、ついに“突破”した。
それは、個人の力ではない。
ミルの希望。
ポポの愛おしさ。
ディアボラの笑顔。
セラの祈り。
ノアの記録。
エルフィナの信頼。
バンザイの愛情。
ルーナの影の支え、、、。
全てが、“レオル”の創造の力に還元された。
「「「いけっ、レオル!!」」」
仲間たちが同時に叫ぶ。
「“創造の灯火”は、誰にも消せない!」
レオルがファルに向かって突き進む。
拒絶の結界がレオルたちの身体を削ろうとするが、、
それすらも、上回るスピードの“創造の力”で上書きしていく!
「拒絶の中でも、創れるんだよ! だって、、」
「俺は、俺たちは“希望”そのものだから!!」
拳が、ファルの胸を貫いた。
拒絶の空間が音を立てて砕け、塔全体が白光に包まれる。
、、、静寂。
レオルの拳がゆっくりと引かれ、ファルの身体が後ろに倒れそうになる。
だが、、、
レオルが手を伸ばし、彼の腕を掴んだ。
「……まだ、お前の旅は終わっちゃいないんだろ?」
「あはは……なぜ……助ける?」
「俺も一度、死んですべてを諦めた。
でも、、ミルが仲間が手を伸ばしてくれた。
だから今度は、俺の番だ」
ファルの目が揺れる。
その瞳に、“涙”が浮かんだ。
「ふふっ、……創造とは……いいもの、だな……」
そう呟くと、彼は意識を手放し、目を瞑った。
、、、裁定の塔の空は晴れ、光が満ちていく。
“最後の拒絶者”ファルが倒れたことを告げるかのように。
「……勝ったんだよね?」
ミルが不安げに呟く。
「ああ。拒絶を越えた、“創造の力”でな」
レオルが微笑んだ。
ディアボラが横からひょいと顔を出す。
「ちょっと感動しちゃったかも。
ふふ♡ でも……レオルってやっぱり、モテるタイプよね〜♡♡」
「お、おい……冗談でしょ……?」
レオルが少し顔を赤らめると、エルフィナも思わず目をそらした。
「まあ、いいんじゃない? 世界創ってる男なんて、そうそういないわ」
ルーナが静かに付け加え、バンザイは鍋を掲げて叫ぶ。
「よぉぉぉぉしっ!勝ったなら祝勝会だろ!
ファルも寝てるし、料理作ってくるぜ!」
「私も手伝うわ!」とセラが言い、ミルが「やった! 豪華にしよー!」と笑顔を弾かせた。
ノアは記録紙を胸元にしまい、そっと空を見上げた。
(……これが、観測不能の“未来”か)
そして、レオルもまた空を見上げる。
その先には、まだ見ぬ世界が待っていた。
「あははっ!さぁ、次は“創造の果て”へでも行こうか!!」
仲間たちの笑顔と共に、物語はさらに深く、世界の核心へと踏み込んでいく。
続




