第12話 【神敵ファル=アヴァロン、再び動く】
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裁定の塔に、重く冷たい空気が満ちる。
《ファル=アヴァロン》、、
白衣の青年は、ただ静かに笑みを浮かべていた。
「“創造”を望む者たちよ。
君たちが積み重ねた“幻想”を壊してあげよう」
「“幻想”……だと?」
レオルが一歩、前に出る。
神核から立ちのぼる創造の光が、塔の壁面に文様を描き始める。
「お前は……何のために創造を拒んだ?」
「それはね……君と同じ理由だったさ。
争いのない世界が見たかった。
でも、僕には“それが不可能だ”と分かってしまった。だから、拒絶した」
ファルの両腕が開かれ、空間がぐにゃりと歪む。
「見せてあげるよ、僕の本気!!
君たちが見てる“希望”がどれだけ脆いかをね!!」
次の瞬間、塔の内部が暗転した。
空間が反転し、天と地がねじれる。
「みんな来るぞッ!!」
レオルが叫ぶよりも速く、ファルの一撃が放たれた。
紫紺の衝撃波。構成要素が“拒絶そのもの”であるそれは、あらゆる魔力と創造を打ち消しながら、一直線に突き進む!
「[原初創造]•《反転結界》!」
レオルが防御を創造し、空間に輝く盾を展開。
だが、、、
「ふふっ、効かないよ。僕の拒絶は、“構造そのもの”に干渉する」
ファルの拒絶波が盾を突き破り、塔を削りながら仲間たちの間に着弾!
地鳴りと共に、床が割れ、塔の一部が崩壊する。
「ぐっ……!」
ルーナが影に飛び込み、咄嗟にミルを抱えて退避。
「助かった……ありがとう、ルーナ!」
「べっ、別に礼なんかいらないんだから、、
でも…気を抜かないで。あいつの力、想定外よ」
すぐさまエルフィナが距離を取り、構えを取る。
「全員、陣形を変えるんだ!」
レオルの指示に応じ、仲間たちが動く。
「任せて! [氷壁陣]•《四層》!」
セラが詠唱し、四枚の氷の盾が形成され、ファルの次なる一撃を防ぐ。
「こっちも行くぞ!」
バンザイが跳躍。二刀のうち一本を回転させ、もう一方に“味付け”するように打ち込む。
「[爆熱斬]•《辛口ホットバースト!!》」
高熱を帯びた斬撃が放たれ、ファルの衣の裾を焼く。だが、彼は一歩も動かない。
「へぇ。少しは……楽しくなってきたかな☆」
「坊や!余裕こいてんなよ♡
なら、もっと楽しくしてあげる♡」
ディアボラが背後から突撃。
炎と雷を纏った剣を、クロスの形でファルに浴びせる。
「[魔王秘技]•《恋雷獄剣!!》」
爆裂と雷光が交錯し、塔の空間が一時的に光に包まれる、、、
が、煙の中から現れたファルは、無傷だった。
「いいね。うん!楽しくなってきた」
その顔には、微笑すら浮かんでいる。
「じゃあ、僕の本気の“拒絶”も楽しんでくれ」
彼の足元から、紫の紋章が浮かび上がる。
次の瞬間、空間ごと、、“概念”が断ち切られた。
「[拒絶式]•《ゼロフィールド》!」
発動と共に、レオルたちのスキルや魔法が一斉に無効化されていく。
「なに……!? 魔力が……収束しない……!」
セラの顔が青ざめる。
「これは“拒絶の結界”……!
一切の“創造行為”を封じる場……!」
ノアの声が震える。
だが、そのとき、、
「大丈夫だよ。心配ない。
レオルの創造が封じられても、私たち、、
“仲間”がいるよ!!」
ミルが前に出て、肩を並べる。
「ここまで来たのは、レオルだけじゃないんだから! みんなの力が、創造の代わりをするんだから!」
その言葉に、皆が奮い立つ。
「いいねぇ!なら、俺の拳で突破する!」
バンザイが二刀と鍋を外し、素手でファルに挑む。
「ふふ……あっついねぇ〜♡
私そういうの、嫌いじゃないよ♡」
ディアボラも肉弾戦に切り替え、焔を纏った蹴りで突撃!
「ルーナちゃ〜ん♡援護お願い!」
「わかった、おっぱい縮めとけよ!爆乳魔王!
[転移]•《影走り》!」
ミルが作った転移ゲートをディアボラがくぐり、背後からファルを蹴り飛ばす!
「ッ……」
ファルの表情が一瞬だけ、驚きに染まる。
その隙を逃さず、レオルが跳躍!
「創造が封じられても、、俺たちの“拳”は、拒絶できないだろ!!」
叫びと共に放った一撃が、ファルの胸を捉える。
衝撃が空間を揺らし、裁定の塔に激しい裂け目を刻む!
ファルは、数歩下がりながら呟いた。
「……やるね。君たちの“創造”には、可能性があるんだね…」
「だったら、もうやめてくれ」
レオルが構えを解く。
「“拒絶”じゃなく、“共創”しよう。この世界をさ」
だが、、、
「できれば、そうしたかった。……でも、それは僕には許されない」
ファルの目が静かに染まっていく。
「……僕は“最後の拒絶者”として、在り続けるしかない」
再び、闇が広がる。
神敵ファルとの戦い、、、
その“決着”が、いよいよ近づいていた。
続




