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第49話 【魔王軍進軍開始! 迫る最終戦線】

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   ある日の朝、村に緊急報が届いた。


「北の偵察塔より報告! 魔王軍の主力部隊が、黒峰の都より進軍開始!!」


 報を受けた村の広場に、レオルたちはすぐさま集合していた。

 空にはまだ朝霧が残り、辺りは薄暗い。

 だが、空気だけは刺すように鋭かった。


「ついに来たか……魔王軍、本隊……」

 レオルは空を仰ぎながら、拳を握った。


 セラの表情は張り詰め、ミルは真剣に耳を立てて状況を整理している。

 エルフィナは弓を背に、黙って北を見つめていた。


「で、どれくらいの規模だって?」

 バンザイが訊ねる。


 ルーナが地図を広げながら答えた。


「魔族の主戦力、三つの師団が動いてるわ。

 恐らく、突撃師団《鉄喰いの牙》、飛行魔術師団《黒翼連隊》、そして、、」


「、、親衛隊だね」

 低く唸るような声でディアボラが口を開いた。


「私の……いや、元・私の直属部隊。“魔王親衛隊《煉獄の花》”が動いたってことは、これは遊びじゃ済まないってことだよ」


 その声には、いつもの陽気さとは違う重みがあった。


「親衛隊……? つまり、魔王直属の……でも、ディアボラは……」

 ミルが戸惑ったように目を泳がせる。


 ディアボラは、にこっと笑って、親指を自分の大きな胸に突き立てた。


「うんうん、ミルの言いたいことわかるよ〜♡でも、私は“前・魔王”。でも今は、こっち側のレオル軍♡」


「やかましいっ!おっぱい魔王! 戦えるのか?元仲間と、、」

 ルーナが即座にツッコミを入れるが、ディアボラの顔はほのかに緩んでいた。


「、、でも、これは本当に“決戦”になるかもしれない」

 エルフィナが冷静に告げた。


「本当の意味での、“村を守る戦い”。

 神核を狙う者、魔族、王都……それら全てが、ぶつかり合う可能性がある」


 レオルは黙って、みんなの顔を見回した。

 ミル、エルフィナ、セラ、バンザイ、ルーナ、ディアボラ、ポポ、そして、、村の人々。


 この地に築いてきたもの、守ってきた絆。


「俺は、みんなとこの村を守りたい」

 そう呟いた声に、仲間たちがうなずく。


「……この村を、俺たちの“居場所”を、、、

どんな敵が来ても、誰にも壊させない」


 空が赤く染まり始めた。


 日が昇ると同時に、北の空からうねるような黒煙が立ち上がっている。

 それは、魔王軍の進軍を告げる狼煙。


「来るぞ……全員、最終準備だ」



 同時刻、魔族の本陣《黒峰の都》上空。


「進軍開始、とのことですが……本当に、よろしいので?」

 漆黒のマントを翻し、魔族の軍師が魔王玉座に膝をついて問う。


「ええ。計画通り。“元魔王”の動向も、もう把握してるわ」


 薄紅色のドレスを纏い、むっちりとした肢体を大胆に晒す女が、笑顔で頬杖をついた。


 彼女こそ、、魔王軍現指導者

 《新魔王・レヴィナ》


「……私が見たいのは、“力の証明”なのよ。

 レオル、あの男がどれだけの力で仲間を守るのか。王都がどう動くのか……」


 そして、彼女は楽しげに唇を吊り上げた。


「最終戦争の舞台が整ったわ。さぁ、開幕しましょう。世界の“再調律”を、、ね」



 一方、村では。


 レオルは静かに[創造]を開始していた。


「[神創造]•陣地強化•終末型防壁•対魔障壁…!」


 空間がうねり、村の周囲に浮かび上がる巨大な構造物。

 魔力と概念を融合させた、“対魔王戦”を想定した最強の防衛ライン。


「これは……!」

 仲間たちが息を呑む。


「最初は、“居場所”を作るために[創造]を使ってた」

 レオルは言った。


「でも今は、、“守るため”に使いたいんだ。

 この村と、みんなと、“未来”のために」


 彼の[創造]は、また進化していた。


【スキル[創造]が進化しました•機能拡張・概念強化 •“結界融合”が可能になりました】


「さあ、来い……! お前たちが壊そうとするなら、俺は全力で“創る”!」


 空に、雷鳴が走る。


 神と魔の力が交差する、その直前、、、

 物語は、決戦の幕を開ける。



            続

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