第44話 【神域・エデンと最初の試練】
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虹色に煌めく空間を抜けたその先。
レオルたちが辿り着いたのは、まるで絵画のように美しい光景だった。
澄んだ湖と、果てなく広がる緑の大地。空は常に黎明のように薄紅で、どこからともなく聖なる旋律が風に乗って聞こえてくる。
「ここが……“神域”……」
エルフィナが呆然と呟く。
「幻想的……でも、ちょっと静かすぎるわね」
セラが辺りを警戒するように見回す。
「ここに温泉はなさそうだな…」
バンザイが肩を落とすと、ルーナが呆れたように呟く。
「アンタの基準どうなってんのよ……」
、、そして、レオルの神核が淡く反応する。
「反応してる……。この地に、俺の[創造]の源がある」
ノアが小さく頷く。
「神域・エデンは、かつて“概念”が生まれた場所。
創造・調律・破壊、全ての始まりよ。ここで“神格”の根源に触れることができるわ」
「でも、そんな場所が無傷で残ってるはずないわよね」
ルーナが指を鳴らすと、影が地面を這う。
「感知完了。……何か来るわよ!」
、、地響きが鳴る。
大地の奥から、金属のような音を響かせて現れたのは、白金に輝く巨大な機械人形、、、
《審判者アゼル》
「確認•神核保持者。起動命令•第一試練“創造の器”の審査開始」
「……自動防衛装置ってわけか」
レオルが構える。
そのとき、神核が再び反応し、スキル欄に新たな変化が現れた。
【スキル:神創造】
・《原初式》が開放されました。
・素材概念を捨て、“イメージ”で構築可能。
・精神消耗:高•領域内限定使用
「やれる?レオル?」
エルフィナが弓を構える。
「試すにはちょうどいい相手だろ!」
レオルは手を前に突き出し、想像する。
「[神創造•蒼翼の戦槍]!!」
空間がねじれ、光と風が巻き起こり、彼の手に巨大な青白い戦槍が現れた。
「うぉ……マジでイメージだけで作れた……!?」
アゼルが突進してくる。
レオルは戦槍を構え、突き出す、、!
衝突の瞬間、戦槍がアゼルの装甲を貫き、内部の魔力回路を破壊する。
「神創造、完了……!」
レオルが一息つく。
だが、アゼルはすぐさま立ち上がった。
「破損率:62%。再起動モードに移行、、」
「第二形態が来るぞ!」
ノアが叫ぶ。
が、その瞬間、、、
「ふふーん♪レオルちゃん♡ここは、あたしの出番じゃない?」
ぴょこんと胸を揺らしながら現れたのは、爆乳魔王・ディアボラ。
薄布一枚のような衣装で、槍の先に腰を乗せてニッコリ笑う。
「アゼルたんとはね、昔にちょっとだけ遊んだことあるのよ〜♡」
「遊んだ……?」
「ちょっときつ〜くお仕置きしてあげるとね、あたしみたいなのにも懐いてくるの♡レオルちゃん、ジェラっちゃダメよ♡」
そう言って、彼女が指をパチンと鳴らすと、、
アゼルの動きが止まった。
その目に映るのは、かつて神域を歩いた“原初の魔族”の一柱──ディアボラの力の記憶。
「なるほど。君は……過去の“共存者”か……」
アゼルの声が、感情を持ったように穏やかに変わる。
「判定変更、、神核所持者“レオル”と仲間たち、試練通過認定」
アゼルがその場で沈黙した。
その後、神域の奥に現れたのは一つの“扉”。
刻まれた文字は、、、
《神格認証•次段階への進行権限あり》
「……ついに、ここまで来たか」
レオルが呟く。
「けど、これはまだ始まりにすぎない。だって、世界の“創造主”は、まだ姿を現してないからね」
ノアが静かに言う。
そして、一行は扉の前に立った。
これまでの仲間の絆、力、すべてを持って。
レオルたちは次なる扉を開く。
続