第21話 【迫る脅威と、村を狙う黒い影】
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穏やかな陽の光が差し込む村の朝。
バンザイの鍋からは湯気が立ちのぼり、ミルは畑の作物に水をやり、エルフィナは丘の上で弓の調整をしていた。
セラとルーナもそれぞれの任務に就いており、ポポが日向ぼっこしながらあくびをしている。
どこか“日常”が根付き始めていた。
「……にしても、平和すぎるな〜」
レオルは肩を回しながら、村の入り口付近の木陰に腰を下ろす。
だが、その静けさは、突如として破られる。
「空が……裂けてる!?」
誰かの叫びと同時に、村の南の空に“黒い裂け目”が現れた。
そこから染み出るように現れたのは、漆黒の鎧をまとった数十体の騎士たち。
その中心には、禍々しいオーラを放つ男がいた。
「ようやく見つけたぞ……神の加護を得た“半神”よ」
声が響いた瞬間、村全体の空気が一変する。
レオルはすぐさま仲間に指示を飛ばす。
「全員、迎撃態勢!村の防衛ラインは俺が張る!」
「了解ッ!」
仲間たちが即座に持ち場へと走る。
バンザイは調理場から大鍋を引きずり出し、二刀と共に火を吹き上げる。
セラは空中に氷の足場を作り、冷気で空気を封じ込める。
エルフィナは狙撃台へ跳び、既に矢を構えていた。
ルーナは影の中に身を沈め、裏からの侵入者を待ち構える。
「[創造][光壁・連結]!」
レオルが地面に掌を押しつけると、村の周囲に半透明の結界壁が幾重にも展開される。
その防壁は魔力を通すが、敵の物理・魔力攻撃を全て受け止める。
「ふふふ……これは神の力か。実に厄介だな」
黒鎧の男が、一歩進み出た。
「貴様が“試作品”か。神の血を受け継いだ存在、、、
“半神レオル”」
「試作品? どういうことだ……?」
その言葉に、レオルの眉がぴくりと動く。
しかし、今は追求している暇はない。
まずはこの敵を退けなければ、村を守ることすらできない。
「加護持ちが何人いようと関係ない。こちらは“調律騎士団”。加護持ちの狩りを専門としている組織だ」
「調律……?」
ミルが後方で呟く。
「聞いたことがあるわ。かつて、異端者や加護を持った存在を“調律”という名目で殺してきた、旧王国直属の闇部隊……!」
「そう、我らは『世界の均衡』の守護者。加護を乱用する異物……すなわち貴様らを、神の意志に従い排除する!」
レオルは敵の気配を読み取りながら、村の中央で構えた。
「なら、力の意味を見せてやる。これは俺だけの加護じゃない。仲間との“絆”で得た力だ!」
「ふふっ、ずいぶんと鼻息が荒いな…行け、調律騎士団!」
黒鎧の兵が一斉に突撃してくる。
「[双牙・旋刃斬]ッ!!」
バンザイが二刀を回転させながら突撃し、先頭の騎士を一閃!
「[氷鎖の牢]ッ!」
セラが敵の足元を凍結させ、動きを封じる。
そこへエルフィナの矢が飛ぶ。
「[狙撃•紅蓮貫矢]!」
放たれた魔力の矢は一直線に敵の中心へ突き刺さり、爆発を起こした。
一方、ルーナは背後から現れた斥候を一瞬で昏倒させていた。
「……何よ、私が一番働いてるじゃない…」
ルーナが影から出て、ふっと髪を払う。
そして、、レオルは、前線で黒鎧の男と相対していた。
「貴様の創造の力。やはり“神核の断片”……。
だが、まだまだ未完成…」
「未完成でも、仲間のためには使える」
「フン、その思い上がりが命取りだぞ」
瞬間、男が剣を抜いた。
黒いオーラを帯びたその剣は、触れただけで地面を腐らせる。
(まずい、これは……)
だが、その時だった。
「レオル……後ろは任せろ!」
仲間たちの声が重なった。
前に立つのは一人でも、、、
背中には“仲間”、もう独りじゃない。
「行くぞ……俺たちの絆の力、見せてやるよっっ!!」
叫びと共に、レオルの創造スキルが進化を始める。
続




