第66話 【レオルとディアボラの結婚式 〜祝福とドタバタの一日】
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晴れ渡る晴天の中、結婚式開幕!
「さぁさぁ皆さん、お静かに〜☆
これより、“アルシェリア村のレオル、ディアボラの結婚式”を執り行います!」
ミルの厳かな声が響き渡る、、はずだったが。
「キャー!レオルくんカッコイイ〜!!」
「ディアボラさーん!花嫁衣装すっごく似合ってますー!!」
「プギャァァァぁぁぁ!ディアボラさんのドレスが眩しすぎて目が焼ける〜!!」
「5秒直視すると、二度と日の光を拝めんぞー!」
……開会早々、賑やかすぎる。
「ったく、静かにしなさいよねー!そんだけ騒がれると恥ずかしいっつーの!」
ディアボラが顔を真っ赤にして手を振ると、観客席が更に沸き立つ。
レオルは、そんな彼女を見てふっと笑った。
純白のドレスに身を包み、獄炎の魔族らしくもどこか“幸せそう”な表情を浮かべるディアボラ。
「……綺麗だな!ディアボラ」
「ぶっ!い、いきなり何言ってんのよ……も〜♡!!」
◇◇◇
王都からも、エルフィナが正装で駆けつけ、
魔界からはイシュ、グロリア、ゼルダ、他の魔族の家族まで押しかけてきて、、
まさに村は“アルシェリア建国祭”ばりの盛り上がりだった。
「さあ!まずは誓いの儀式です!」
ミルが威厳たっぷりに本を掲げる。
「レオル、ディアボラ。互いに誓いますか?」
「誓います!」
レオルが即答。
「もちろん♡……誓います、、もう!恥ずかしい♡」
ディアボラが頬を染めながら答える。
「「「誓ったー!!」」」
観客席から歓声が響く。
◇◇◇
仲間総出の“ドタバタ祝福劇”、、、
そして、、宴が始まった。
「はいっ!新郎新婦のファーストバイトで〜す♪」
リリムが無邪気にケーキを差し出す。
「おいぃぃぃぃ!レオル、男ならここはガッツリいけっ!いってしまぇぇぇぇぇい!!」
バンザイが大皿を構え、
「あれ?ディアボラ甘すぎるのは嫌いじゃなかったけっ??」
ファルが魔酒を啜りながら冷静にツッコむ。
「くぉのぉぉー!ど、どいつもこいつも、勝手に進めるんじゃないわよぉぉぉ!!」
ディアボラが盛大にフレアするも、、
その火花さえも“祝福の花火”として村人たちは大喜び。
ノアが手帳を広げ、、
「“アルシェリア式•祝福特盛り結婚式”……記録、記録……」と呟く。
「さぁて!次は“レオルVSディアボラ”愛の綱引き対決〜!」
「勝った方が“尻に敷く権利”獲得だー!」
何故か即興で決まる“余興勝負”。
イシュとグロリアまで解説役として引きずり出される。
「レオル選手、これは非常に不利ですね。彼女、獄炎魔族で、昔は“魔界一の厄災”ですからねぇ」
「えぇ!そもそも力で勝てる気がしないわね」
「ちょ、ちょっと待って!?イシュ!グロリア!この戦い誰が得するのよぉぉぉ!!」
ディアボラが大混乱。
村中が“わちゃわちゃ”しながらも、、
それは間違いなく、、“幸せ”に満ちた時間だった。
◇◇◇
式も終わりそして温泉へ、、
“みんなで入れば幸せ倍増”
「それじゃあ最後に、今日の締めは、、、」
「もちろん温泉じゃぁぁぁぁ!!!」
バンザイの号令で、みんなで村の大温泉へ突撃。
ディアボラがレオルの手を引っ張り、、
「レオル〜♡こっちこっち〜!」
「ディアっ?!ドレスのまま飛び込む気??」
「こんな日に服なんて気にしてられるかぁぁぁぁ!!!それにもうあたしのおっぱいはレオルにしか見せん!!」
ディアボラ、セラの静止も聞かずにまさかのドレスのままダイブ。
「よし、じゃあ俺もっ!!」
レオルもジャボンと入った。
◇◇◇
湯けむりの中で、みんなが笑っていた。
神族も魔族も、人間も妖精も、、、
関係なく、ただの“仲間”として。
ゼクスとヴェロニカも、静かに温泉の縁からその光景を見守っている。
「ふふっ……この“未来”が、俺たちの知ってる歪んだ未来を上書きしてくれればいいんだけどな…」
「観測は“これから”よ、ゼクス」
ディアボラが湯に浸かりながら、ぽつりと呟く。
「ねぇ?レオル……今日、楽しかった?」
「あははっ!もちろん!世界一楽しかったよ☆」
レオルは迷いなく答える。
「ふふふ……それならよかった。あたしも、世界一幸せだったから♡♡あたしだけ楽しかったら嫌だもん♡」
二人は静かに、湯けむりの中で手を繋いだ。
村の空には、レオルとディアボラが力一杯に出した“祝福の火花”の魔力が、まるで花火の様に空を覆い尽くした。
それは夜空を照らす星々に混ざって踊っていた。
続
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