第39話 【滅びの都市と崩壊の兆し】
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未来都市•ネメシア、、、
かつての文明の粋が築き上げた超構造都市は、無人のまま荒廃し、空を覆う暗雲が人工衛星の残骸すら霞ませていた。
未来の友、ゼクス・ヴェルアイン。
アルシェリアの未来を守った少年が、今は無表情な機械の兵となって、レオルたちの前に立ちはだかっていた。
ゼクスはゆっくりと右手を上げる。そこにあったのは、かつて“未来の技術”の粋を集めた義手、、
だが今や、忌まわしき兵器そのものへと変質していた。
ゼクスの上げた右腕を合図に、、
レオルたちの前に無数の自律兵器と異形のAI兵が出現した。
「うわぁー!敵のパターン、過去の戦闘記録とは一致しないよっ!、、進化してるんだっ!」
ミルが解析を告げると同時に、先陣を切って突撃したのはセラとディアボラだった。
「ふふっ、レオル、見てなさい♡
爆乳、巨乳コンビの力を!あははっ!」
「んなっ!?ディア!また変なコンビに混ぜないでよ!!」
ディアボラが笑い、セラがツッコミながら、、
[超爆乳魔砲]《デモニック・メガブレスト・キャノン!!》!」を放ち、セラがその火球に氷の刃を纏わせ、無数の敵兵を一掃する。
「《超融氷・インフェルノ•ブリザード》!」
地を這うような氷炎が一瞬で街路を焼き尽くし、凍らせ、先陣の敵をまとめて殲滅した。
「ははっ!やっぱりふたりはいいコンビだよなっ!」
レオルが笑いながら後方支援の創造スキルを放ち、次々と防衛フィールドを築く。
それに続き、バンザイの巨大包丁型の二本の剣が敵を真っ二つにし、ルーナの影が異形兵を地中に引きずり込む。
「おいぃぃぃっ!!俺の料理道をジャマすんなよぉ!」
「影の帳•シャドウカーテン、、、
邪魔するなら今宵は冥府の舞踏会だよ」
エルフィナは弓を引きながら高台から援護射撃。
ミルとノアは並んで動き、敵の中枢システムを遠距離からハッキングしていた。
ファルはと言えば、、、
「……お断りだよ。こっちを見るな、触るな、話しかけるな!僕はおまえらとは違うんだ、、もうスローライフ無しでは生きていけないんだっ!!」
そう叫びながら、AI兵の通信波に勝手にアクセスし、データリンクを破壊するという暴挙で戦果を上げていた。
その時だった、、
「あ…あぁ……ヴェロニカ、耳鳴りが止まらない……よ」
ゼクスがうずくまり、義手を抱えるようにして呻く。
その義手の装甲が一部開き、そこから異様な光と共に、誰のものともつかない声が流れ出した。
《“ゼクス=ヴェルアイン”。
おまえはまだ『選ばれた器』ではない……
だが、それも近い、、》
「黙れ……僕は、ぼくは……ボク…ハ!」
その瞬間、ヴェロニカが彼に駆け寄り、黒いマントを広げて周囲の空間を遮断した。
「まだよ。ゼクス、まだ渡さないわ。
あなたは私の希望……私の未来」
ヴェロニカの身体から流れ出す“未来の残滓”が、ゼクスの義手を一時的に沈静化させる。
レオルは眉を寄せ、仲間たちを指揮する。
「一度、敵を全て崩す!セラ、ディアボラ、先陣頼む!みんなも、もうひと暴れ頼めるか!」
「まっかせといて〜♡レオル!」
「わかった☆いくよ、ディア!」
「《爆乳乱舞•セクシィ〜スタンプ!火焔乳撃波ッ!!》!」
「《氷結陣・七連槍っ》!」
ルーナは影の中から次々と奇襲を仕掛け、エルフィナは冷静に敵の要所を狙い撃つ。
バンザイも二刀料理包丁で「揚げるように刻むぅぅぅ!!」というよくわからない戦法で無双状態に入っていた。
異次元の圧と熱と衝撃。魔界の獄焔と氷精族の氷雪の爆乳•巨乳タッグが繰り出す特大の一撃が、AI兵の群れを地平線まで吹き飛ばす。
「オッケー!準備できたよ!
……ありがとう!みんな、下がってな!!」
レオルが前に出る。
次の瞬間、彼の身体から膨大な創造の光が放たれる。
「……ふぅ。[創造]魔力満タン!全力でいくぞ!!」
[原初神創造]•《創界掌•破極ノ理》!!
拳ひとつで、AI兵そのものを笑いながら殴り飛ばして行く。
「あははっ!こんなモンみんなぶっ壊しゃいいんだよ、 俺は“創造主”だからな!!」
残った全てのAI兵をレオルが全て殴り倒すと、、、
、、空が裂け、都市の奥から巨大な“目”が出現する。
それはネメシアを監視するかのようにゆっくりとレオルたちを見つめていた。
「なーに見てんだか?……次はお前だな」
レオルがニヤリと笑い、空を指差す。
この都市の核心に潜むもの、、、
それは、おそらくこの未来世界の“絶望”そのもの。
「みんな、いよいよ本番だ。準備はいいか?」
仲間たちが頷ずくと、、、
ヴェロニカがゼクスを抱えて静かに立ち上がり、どこかに消えて行った、、、。
崩壊する未来。
それでもこの12人の想いが交差した時、未来創造の可能性が、、、動き出す。
続