第34話 【世界の中心、神なき戦場】
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、、それは、世界の“中心”に位置するはずのない場所。
天空に浮かぶ巨大構造体、、、
《原典回廊•オルド•アルカナ》は現実世界と創造主たちの“外”を繋ぐ境界の塔だった。
空間は歪み、上下左右の概念は崩れ、視界は無限に折り重なる。
そこに、レオルたちは降り立った。
「ここが……ネミアの中枢……!」
ミルは息を飲み、周囲を見渡した。
すべてが幾何学模様で構成された空間。
概念化された光が走り、影が逆流している。
「ふぅ〜ん、喧嘩売っといて出迎えもなしとは、愛想がないなぁ〜♡」
ディアボラが不敵に笑う。
その瞬間、、、
《原典の護衛者•アーク•グレイス》と呼ばれる存在が、何体も顕現した。
翼を持ち、無機質な顔をした巨大な天使兵器たち。概念の剣を携え、浮遊しながら降下してくる。
「みんなっ!来るぞッッ!」
開戦•アルシェリア連合軍 vs 原典の護衛者
【第一波、、連携戦闘】
バンザイが地を蹴り、前線へと突撃。
「おいおい、なんだよ!空飛ぶ連中ばっかじゃねぇか! だったらよぉ、、空を落とすだけだろッ!」
バンザイが不敵に笑い二刀が空を裂く。
《爆斬•百八連舞バースト•クロスカット!!》
乱舞する斬撃が空中の敵をまとめて叩き落とす!
そこに、ルーナの影が這い寄り、地面から飛び出した触手のような刃が連中を串刺しにする。
「上の処理は任せて!!」
セラが空へ飛翔し、全身から冷気を放出。
《凍界結晶•氷霧の果て》《フロスト•アナイアレーション!!》
半径数十メートルが完全凍結。天使兵の翼が砕け散る!
「あーはっはっ!!僕ちゃんたち、、!それで終わりだと思わないことね♡」
ディアボラが満面の笑みで拳を構える。
「爆乳魔王の名にかけて、可愛くそして、、
“セクシー”にぶち壊すわよ♡!!」
「同感!胸も技も、お前に負ける気がしないわッ!」
グロリアが横に並び、同時に跳躍!
《爆乳共闘奥義!!》
《天衝破壊・バストバリオン!!》
ディアボラの炎の拳と、グロリアの雷撃の蹴りが交差し、
《原典の護衛者》数体を文字通り“粉砕”。
爆発と共に揺れる双丘、、まさに“眼福”である。
「ふぅぅわぁぁ、、け、けしからん……ですぅぅぅ!」
ミルが顔を赤くして視線を逸らす。
◇ ◇ ◇
【第二波、、神々の覚醒】
雷神ゼルヴァが空中に雷槍を展開。
《雷神奏•神鳴雷域•サンダー•ヴァルハラ!!》
数百の雷槍が次々に敵を串刺し、空中戦が一気に押し戻される!
氷の女神ミスティアは、時折り崩れる空間そのものを“凍結”させ、敵のワープ機能を封じる。
「この世界は……まだ、美しいから……あなたたちも美しく散りなさい…」
クロノスが重く瞳を開き、時間そのものを操る。
「……止まれ」
その一言で、敵の動きが数秒“静止”、、
そこに仲間たちの攻撃が一斉に叩き込まれる。
「ふふっ……失われた神々ねぇ……
時代が違えば僕も…そう呼ばれたのかな?」
ファルは微笑み構えもせず、敵の攻撃を目の前で見つめるだけ。
《拒絶》
その言葉と共に、天使兵が“存在ごと”吹き飛ぶ。
名前すら残さず、物語から抹消される。
「僕たちは楽しくスローライフしてたんだよ…こっちは君たちなんか関わりたくないだけなんだ。
……拒絶させてもらうよ!!」
連続で拒絶され、世界の理が“ファルを中心に歪んで”いく。
彼は絶対に関わらない。だが絶対に“無視できない”存在なのだった。
そして、、、
ネミアの神殿の奥、、
“原典中枢•コア•セントラル”が露わになる。
そこに、無数のコードと幾何学紋様が絡みついた少女の姿があった。
「……ようこそ。世界の継ぎ目へ」
その少女は、どこかノアに似ていた。
「私の名は《イノア》。ネミア•オルド=アールの一部であり、観測の器……この世界を“上書き”するための、鍵」
ミルが叫ぶ。
「だめだよっ! あれが起動したら、世界そのものが“再構築”されちゃう!!」
しかし次の瞬間、、
コードが暴走し、無数の“偽りの神々”が生み出される。
“創られたはずのない存在たち”が、現実を塗り潰すために飛来する。
「ふぅ、、ここらへんが潮時か」
レオルが、創造の座へと手を伸ばした。
[原初神創造]•《神域全開放•ゼロ•インフィニティ》
《領域融合•アルシェリア・フルリンク》
《終焉創造•オーバークリエイション•ラグナロク!!》
全ての“創造力”が解き放たれる。
“村”の空、温泉、畑、家々、ダンジョン、、
すべての記憶が、力となって空間に流れ込む!
巨大な剣のような光柱が出現し、レオルはそれを両手で掴んで、空から引き抜いた。
「これが……俺たちの創った世界の、答えだよッ!!」
光の剣が振り下ろされ、“原典中枢”に直撃!
偽りの神々は瞬時に消滅。世界の再構築は強制停止され、構造体は崩壊していく。
、、、ネミアの中枢は、敗れた。
だが、奥深くで《イノア》は微笑んでいた。
「ふふふっ!これで……ようやく“彼”が目覚めるわ」
レオルたちにはまだ、それが何を意味するのかは分からない。
、、、世界は救われたのか、それとも……。
続