第15話 【ようこそ!魔族も参加☆アルシェリア大運動会!】
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春の訪れとともに、アルシェリアの平野に一本の旗が立てられた。
《第一回•アルシェリア友好運動会》
その名の通り、種族を超えて絆を深めるための祭典である。
「ふっふっふ、来てやったわよ!
…この日のために、特訓してきたからなっ!」
ド派手なマントをなびかせ、地面に飛び降りるのは《黒炎の魔将》イシュ=ヴァルト。
「おい、イシュ! 私たちを置いてくなって言っただろ!」
続いて空から豪快に舞い降りたのは、白銀のドリル髪を揺らす魔族の厄災•グロリア。
そしてその背後からは、やや落ち着いた雰囲気の魔族の女魔導士•ゼルダが浮遊魔法でゆっくりと着地した。
「はぁっはっはっ!人間たちとの交流、か。
……悪くないね〜!今回は私たちが勝たせてもらうよっ!」
さらには、陽気でムチムチボディの女盗賊・ニーナと、静かに毒気を含んだ微笑を浮かべる暗殺者の女魔族・ベリスが続く。
これで総勢五名の魔族女性陣が揃った。
「よく来てくれたな、魔族のみんな!
今日は戦いじゃないからな!ルールを守って、楽しく運動だからな!」
レオルが笑顔で迎え入れ、横ではミルとセラが競技の準備に追われて魔族を一瞥していた。
「んー、でもこれさ、私、、ただの運動会じゃない気がするのよね……」
ミルが、魔族やディアボラを見て、、
ディアボラたちが手にしたパン食い競争のパンを眺めながら、ニヤリと笑い爆乳を揺らす。
「だってさ、あの人たちが全員、““でっかい””んだもの……!あとセラも……さ」
「ミルっ?!こら! 胸のサイズで勝負しないの!」
セラが慌ててたしなめるも、既に勝負は始まっていた。
◇ ◇ ◇
午前の部•仲間と楽しむ!
「玉入れ、用意スタートー!」
バンザイの「始めぇぇぇぇぇ!!」の掛け声で玉入れ競争が始まる。
バンザイ・ノア・ファル・ルーナと魔族陣営が入り乱れてカゴに玉を投げ込む。
「……くっ、命中率が……!」
ゼルダは魔法で玉を浮かべて狙い撃つも、レギュレーション違反で退場に。
「いやー、運動っていいなぁ~!」
グロリアが元気に走り回る。
胸元がはちきれそうだ。
「セラ、次は私と二人三脚よ!」
「えっ、ディアボラと!? あ、あの……胸くっつきすぎじゃ、、ん、ちょっと、当たってますからぁ!!」
「え〜♡?セラだってグイグイ押し付けてきてるじゃ〜ん♡♡」
観客席からはレオルたちが大爆笑。
◇ ◇ ◇
昼休み•イシュとリリム、母娘の時間
「ねぇ、お母さん……今日は、来てくれてありがとう」
ぽつりと呟いたのは、リリムだった。
母イシュは戦場では誰にも劣らぬ誇り高き魔将だが、娘の前では穏やかな微笑を浮かべる。
「礼を言われることはない!親子だろ!
リリム。お前がここで、あのディアボラと仲良くしてるの、最初は信じられなかったわ」
「えへへ……でも、今はね。こっちの世界が、好きなんだ」
イシュは少しだけ目を細め、そっとリリムの頭を撫でた。
「ふふっ、、そうか。なら、私はもう何も言わないわ。……好きに生きなさい。
リリムの命は、リリムのものよ。あと寂しくなったらいつでも帰ってきなさいね♡」
その言葉に、リリムの目が潤む。
「うんっ!」
二人はそっと抱き合う。その光景に、遠くから見守っていたディアボラも思わず目を細め微笑むのだった。
◇ ◇ ◇
午後の部•決戦100メートル走•“巨乳勝負”!
そして訪れる運動会のクライマックス。
《100メートル走•アルシェリア最胸決定戦》
出場者は以下の5名!
•ディアボラ(爆乳魔王)
•セラ(氷精族の清楚巨乳枠)
•グロリア(パワー系爆乳戦士)
•ゼルダ(知性派たわわ系)
•ニーナ(走るたびに揺れるバウンド魔族)
「この勝負、絶対に負けられないわね……♡!」
ディアボラがストレッチをしながら、揺らす。
「もぉ〜、なんの勝負かわかんなくなってきたよぉ……」
セラが赤面しながらもスタート位置につく。
「貧乳でもいいんだぞー!」
バンザイの謎の声援が飛ぶなか、、
「位置について、よーい、、、ドン!」
爆裂する魔力と筋肉とバストの奔流!
ゼルダが魔法で加速をつけ、セラが氷を操り、グロリアが地を蹴り砕いて進む。
だが!
「あんたら、小っさいねぇぇぇぇ♡!!
いっけぇぇぇぇええええ!!」
ディアボラが燃える魔力と炎を背に、全速力で突っ走り、みんなを抜いていく。
その爆風で、揺れる、揺れる、跳ねる!
まさにお祭り騒ぎだ!
、、、勝者はディアボラ!
「ふっふっふ、あーっはっはっ!
爆乳は世界を制すってね☆あーっはっはっはっ♡」
ディアボラは腰に手を当て胸を張り大笑いしていた。
◇ ◇ ◇
夜、、宴と友情
「「「いやー、楽しかったわねぇ☆」」」
イシュやグロリアたちが杯を片手に満足そうに言う。
「またみんなでやろうぜ!」
バンザイが鍋を囲む。
ルーナは影でおかわりを取りにいく。
ファルは静かに観測記録をつけていた。
「私、やっぱりここが好きだなぁ〜」
リリムがぽつりと呟き、ディアボラの腕にぎゅっ〜としがみつく。
「んふふ、リリムは今日もかわいいね♡」
レオルは皆の様子を眺めながら、そっと天を見上げ笑ってた。
世界がつながり始めた、、今日という日に。
続