表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

126/196

第64話 【王都決戦!!滅びと再生の王座】

見て頂きありがとうございます。励みになりますので、良かったらブックマーク、評価、コメントよろしくお願いします。


   王都、最終防衛圏。

 空は赤く染まり、大地を揺るがす轟音が響く。


 魔法と剣撃、そして“創造”が交差する激戦の只中、レオルたちは王都の中心部を目指していた。


「ここが……王の居城、か」


 巨大な黒い宮殿が、天へとそびえるように立っている。その頂には、エルフィナがかつて慣れ親しんだ王家の玉座があった。


 そして、その玉座に、彼はいた。


 白銀の鎧、漆黒のマント。


 エルフィナの実兄にして、かつてモンスターだったレオルを“正義”の名のもとに討った男。


 

 現王都王 《アーゼル=リンド・ラグランジュ》


 

「くっくっくっ……お前が、まだ生きていたとはな、レオル、、お前があのモンスターだったなんてな、、あーはっはっ!」


 城の頂きから見下ろすアーゼルの声は、冷たいが力強い。


「正しく世界を統べるためには、“不確かな創造”など許してはならない。すべては我が秩序のもとに、、」


 

 「黙れ!!」

 エルフィナが一歩、前へ出た。


「あなたの正義は、誰かの命を踏み台にするものだった。あのとき、私の目の前でレオルを殺し……

 その行いを“正義”だと言い切った」


「私は……私だけは、あなたを許さない!」


「くっくっ、ここまで来れたら遊んでやるよ!あーはっはっ!」

 

 静かに、、戦端が開かれる。


◇ ◇ ◇


「バンザイ! 右から来るよ!」


「了解! 《鉄鍋雷撃・フライパーンブレイカー》!」


 バンザイが鍋を振り下ろし、敵兵の魔導機を粉砕。


「リリム! 防壁の後ろから敵増援!」

「はいっ!《暗黒式:零圏の呪牢》!」


 漆黒の呪文陣が地面から展開され、敵兵が次々と足を取られて沈む。


「セラ、上空のドラゴンライダーお願い!」

「オッケー!《氷華翔舞・クリスタリアレイン》!」


 空から降り注ぐ氷の刃が、竜ごと騎士たちを凍らせていく。


「ミル、魔導障壁が張られた! 解析を!」

「よーし来たっ! 《神文展開・ミル式シーケンス》!」


 空間に浮かぶ文字が次々と解析され、仲間の魔法が再び貫通可能に。


「ルーナ、王城裏の影、任せた!」

「……了解。《影躍・夜紡の連舞》!」


 影の中をすり抜け、奇襲を仕掛ける。


「ノア、記録支援!」

創造記録エピローグ・インストール、、完了。 全行動、リアルタイムで補正中!」


 「ファル、、?」


「あはは!僕もう“拒絶”しちゃってるよ、、

 【拒絶術式】《拒絶因式カオスコード・イレギュラー》、、、発動!」

 

 仲間たちの連携が、ついに王城の中枢へとレオルを押し上げた。



◇ ◇ ◇


 そして、レオルたちは玉座前に立つ。


 目の前に立ちはだかる、アーゼル。


「創造者レオルよ。その力、確かに見事だ。

 だが我が剣は、“神々に選ばれし理”、、

 すべてを貫く」


 アーゼルの背から、銀色の剣が抜かれた。


 それは、“神殿騎士の遺産”にして、神の認可を受けた武器、、《終剣・デウスレイヴ》


 

「そうか、なら、、試してみろよっ!!」

 レオルが手を広げ、光を生み出す。


「俺が創った世界が、お前の“神の剣”に屈するかどうか!」


 

 、、激突。


 剣と拳、神と創造、秩序と可能性。


 レオルの《創壊剣•ヘヴン=ブレイカー》と、アーゼルの《終剣・デウスレイヴ》が正面からぶつかり、王都の玉座がその衝撃で震えた。


「くっ……!」


 アーゼルの剣が弾かれる。


「これが……創造の力……か」


 

「[創造]の力?違う!!」


 レオルが一歩、踏み込む。


「これは、“俺たちの歩いてきた証”だ!」


 バンザイの叫び、セラの涙、ルーナの葛藤、リリムの覚悟、ノアとファルの記録、ミルの微笑み、ディアボラの明るさ、エルフィナの切なさ、、


 そのすべてを背負い、レオルの拳が最後の一撃を放つ。


    「[原初神創造]•《創神崩拳》

    《アポカリプス=リソース》!!!」


 玉座が砕け、アーゼルがそのまま吹き飛んだ。


 神の剣は砕け、虚空へと吸い込まれていく。


 

「私の……正義は……私のせいぎはぁぁぁ!!」

 アーゼルが地に伏し、声を震わせる。


 

「もう終わったの、、兄さん」

 エルフィナがアーゼルに近づく。


「あなたは玉座から降りるべきだった。

 正義は、人に与えるものじゃない。

 “共に選び取る”ものだから、、」


 レオルが静かに、エルフィナの手を取る。


「次は……エルフィナ、お前の番だ」


 彼女は小さく頷き、崩れた玉座の上に立つ。

 民の視線が彼女に集まり、歓声が響く。


 新たな王として、エルフィナが即位する瞬間だった。


◇ ◇ ◇


 夜。


 戦いのあと、王都の広場で静かな祝宴が開かれていた。

誰もが傷だらけで、それでも微笑みを交わしている。


 

 「お疲れ様☆終わったね」

 セラがレオルに寄り添い、言った。


「いや、、始まったんだよ、これからが」

 レオルは遠くの空を見上げながら、答える。


 

 星々がまたひとつ、アルシェリアの空に加わった。


 それは、すべての戦いを超えて築かれた、新たなる秩序の輝きだった。



            続

 …2

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ