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第5話:守護者との死闘

 機械神の遺跡に入ると、


「侵入者、排除。」


「早速、お出迎えか!」


 漆黒の機械兵――守護者が赤い目を光らせる。



 その瞬間、ゴォン!という音とともに、地響きが広間に響いた。



「……こいつ、デカいな。」



 俺の身長の3倍はあろうかという巨体。両腕の回転チェーンソーが高速回転し、空気を切り裂いている。



 そして――守護者が動いた。



 ――ドゴォッ!!



 機械仕掛けの脚が床を砕き、弾丸のような突進が俺を襲う。



「クソッ!」



 俺は即座にブースターを全開にし、横に跳ぶ。



 ――ズバァァン!!



 守護者のチェーンソーが俺のいた場所を両断し、鋼鉄の床が粉々に砕ける。



「ちょっと待て……パワーおかしくねぇか!?」



 俺は空中で体勢を立て直し、右腕のブレードを展開。



「こっちもやってやるよ!!」



 ブースターを吹かし、一気に間合いを詰める。



 守護者が右腕のチェーンソーを振り下ろす。



「迎撃。」



 だが、俺は予測していた。



 刃が俺を捕らえる直前、ブースターを急旋回させ、守護者の懐へ潜り込む。



「そこだ!!」



 俺は全力でブレードを振り抜く。



 ――ガキィィン!!!



「……マジかよ。」



 俺の一撃が装甲をかすったものの、深く斬り込めなかった。



「耐久性、問題なし。反撃開始。」



 守護者が左腕のチェーンソーを横薙ぎに振るう。



「ちっ……!」



 俺は即座にバックステップで距離を取るが――



 ズドン!!!



 床に叩きつけられ、衝撃波が俺を弾き飛ばした。



「ぐっ……!」



 背中を強かに打ち、鋼鉄の壁に激突する。



「出力上昇。排除率、87%。」



 守護者の目がさらに赤く輝き、エネルギーが周囲に漏れ始める。



「クソ……やるしかねぇ!」



 俺は瞬時に戦略を組み立てる。



 真正面からではダメだ――ならば、装甲の薄い場所を狙うしかない。



 そして、見つけた。



 守護者の背中のコアが、わずかに発光している。



「あれが弱点か……!」



 ならば、狙うしかない。



 俺はブースターを最大出力にし、一気に上空へ跳躍。



「喰らえぇぇぇ!!」



 右腕をエネルギーキャノンに変形させ、最大出力で照準を合わせる。



 ――ズドォォォン!!!



 高圧エネルギー弾が、一直線に守護者の背中へ炸裂する。



 ――ドゴォォォン!!!



 爆発とともに、守護者の動きが止まった。



「……終わったか?」



 煙が晴れる。



 しかし――



「システム再起動。機能回復、80%。」



「なっ……!?」



 守護者の装甲が自己修復し始める。



「クソッ、まだ足りねぇのか!」



 その時、俺の視界に崩れかけた歯車の壁が映った。



「……あれを使うしかない!」



 俺は壁を蹴り、ブースターでさらに加速。



 守護者の背中に飛び乗り、ブレードを構える。



「これで終わりだ!!」



 俺は全エネルギーを右腕に集束し、ブレードを守護者のコアに突き刺した。



 ――ズバァァァン!!!



 守護者がけたたましい電子音を響かせ、動きを完全に停止した。



「……っはぁ、はぁ……。」



 俺は荒い息を整えながら、崩れ落ちる機械の残骸を見下ろした。



「さすがにキツかったな……。」




 遺跡の中央にある巨大な扉が、静かに開き始めたのだ。



「……ゴールは、あそこか。」



 俺は慎重に扉の向こうへと足を踏み入れた。



 そこにあったのは、クリスタル状のチップだった。



 透き通る青白い輝きの内部には、無数の電子回路が埋め込まれている。まるで生きているかのように、脈動する光がチップを巡っていた。



「……これが機械神の遺産か。」



 俺の右腕――《コード:エグゼキューター》が、その存在を感知したのか、微かに振動を始める。



「適合デバイスを確認。インストール準備完了。」



 右腕から、スロットのような小さな開口部が現れる。



「なるほど、ここにセットすればいいってことか。」



 俺はチップを指でつまみ、ゆっくりとスロットへ差し込む。



 ――カチッ。



 次の瞬間、身体に電流が走ったような衝撃が襲った。



「ぐっ……!!」



 視界がホワイトアウトし、無数のデータが脳内に流れ込んでくる。



 未知のプログラム、膨大な戦闘データ、そして――


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