表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/6

第4話:黒騎士との激闘

 

 そこに立っていたのは、一人の男。




 全身を漆黒の強化装甲に包まれ、片手には異様な形のランスを持っている。




「……お前は?」




「《黒騎士》――王国軍直属の処刑人。」




「王国軍……さっきの奴らの仲間か!」




「貴様の力、確認させてもらった。なるほど、確かに強力だ。しかし……」




 黒騎士は一歩前に出ると、異様なオーラを纏い始めた。




「それでも、俺の敵ではない。」




「くっ……!」




 俺は右腕を展開し、ブレードを構える。




 黒騎士は冷笑を浮かべ、ランスを構えた。




 黒騎士――王国軍の処刑人。



 彼は漆黒の強化装甲に身を包み、異様な形状のランスを構えて俺を見据えていた。その佇まいから滲み出る圧倒的な殺気に、戦慄が走る。



「機械神の使徒よ……貴様の力、試させてもらう。」



 黒騎士が低く呟くや否や、その足元のブースターが炸裂。



「――速い!!」



 まるで弾丸のように俺へと突進してくる。俺はすぐに反応し、ブレードで防ぐ。



 ――ガキィン!!!



 ランスとブレードがぶつかり合い、衝撃波が荒野に吹き荒れた。



「ぐっ……!!」



 黒騎士の力は想像以上に重く、俺の身体が押し飛ばされる。着地と同時にバックステップで距離を取るが、黒騎士の追撃が止まらない。



「甘いな!」



 黒騎士は姿勢を低くし、ランスを振るいながら一気に間合いを詰める。その軌道は鋭く、しかも変則的。まるで格闘戦の達人が戦場で鍛え上げたかのような動きだった。



「くっ……!」



 俺はギリギリでランスの斬撃を躱しながら、反撃の機会を窺う。



 ――だが、次の瞬間、黒騎士のランスの先端が赤く発光した。



「終わりだ。」


「シールド!」


 ――ズドォン!!!



 衝撃波が発生し、俺のシールドの展開が追いつく前に吹き飛ばされる。



「ぐあっ……!」



 身体が地面に叩きつけられ、鉄屑の山を転がる。背中から痛みが走るが、休む暇はない。



「チッ……やってくれるじゃねぇか!」



 俺はすぐに体勢を立て直し、ブレードを再展開。



「なら、こっちも本気でいくぞ!」



 ブースターを最大出力にし、一気に距離を詰める。



 黒騎士が迎撃のためにランスを振るう。



 だが――俺は寸前で姿勢を低くし、その一撃を紙一重で回避。



「高周波モード!!」



 俺は高周波ブレードを、黒騎士の脇腹へと突き立てる。



 ――ズバァッ!!!



 ブレードが装甲を切り裂き、火花が散る。



「ぐっ……!」



 黒騎士が苦悶の声を漏らし、一瞬動きが鈍る。



「……やるな。」



 だが、次の瞬間、黒騎士は驚異的な反応速度で俺の腕を掴み、思い切り投げ飛ばした。



「なっ……!?」



 俺の身体が宙を舞い、地面に叩きつけられる。



「クソッ……!」



 すぐに立ち上がるが、黒騎士はすでに追撃の態勢に入っていた。



「終幕だ、機械神の使徒。」



 ランスの先端が再び光を帯び、強力なエネルギーが収束する。



「この一撃で貴様を消し去る!」




 ――ドゴォン!!!




 地面が抉れ、爆風が荒野を吹き飛ばした。




 俺はギリギリで回避し、空中で体勢を立て直す。




「なら、こっちも――最大火力だ!」



 俺は右腕をエネルギーキャノンに変形させ、全エネルギーをチャージ。



「喰らえぇぇぇ!!」



 ――ズドォォォン!!!



 超高圧エネルギー弾が黒騎士へと放たれる。



 黒騎士は迎撃しようとランスを構えるが、避けきれず直撃。



「ぐっ……!」



 漆黒の装甲が砕け、黒騎士の身体が吹き飛ぶ。



 砂埃が収まると、膝をついた黒騎士が荒い息で話した。



「……見事だ。」



「まだ、やるか?」



 俺がブレードを構えると、黒騎士はわずかに笑った。



「……いや、ここまでだ。」



 そう呟くと、彼は自爆装置を起動、爆風が広がった。


 ドゴーーーン!


 俺は、ブースターを吹かして回避した。


 気分が悪くなる。だが俺は、先に行くしかない。機械神の遺跡――そこに、この力の答えがある。



 俺は拳を握りしめ、再び歩き出した。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ