お出かけ
「おう、出かけようぜ!」
ひらりんから通話がきた。
「えー」
ひらりんと一緒はなー。
「嫌なのか」
「サーズデーされたらやだなーと」
どうせあれですよね、芸能人のマンションて週刊誌が張り付いてるんですよね?
「大丈夫だ。車で出る」
それなら大丈夫…なのかな?
「どこ行くんです?」
「海だ!」
まーた嬉しそうに。
「海で何するんです?」
「釣りだ!!」
「ドヤ顔な感じで言われても…まあ、いいや。付き合いましょう」
「ほんとか!?」
「ええ。どうせ暇ですし。魚市でなんか美味しい物食べましょう」
「釣りだっつってんだろ」
「釣れる保証あるんです?」
「くっ…五分五分だ」
「どうせ釣れてもその場で食べられないんだから魚市も行きましょうよ」
「…まあ、そうだな」
「じゃあ駐車場で」
「おう10分後な」
ピッ
よしっ!今日は海鮮!
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ひらりんの車は、よく見かける国産車だった。
「わあ、すごくありふれた車」
「うっせ。目立つ車なんぞ乗れるか」
「まあ、そうですよね。ひらりんが小心者でよかったです」
「そこは常識人って言っとけ」
そういうことにしておきましょうか。
これなら悪目立ちしなそうで一安心。
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まず釣り場近くの魚市場に来た。
だって釣りの最中お腹すくし。お弁当は必要だよね。
あと、美味しそうな匂いを発生させている、調理したての海鮮類もせっかくだから食べないと。
「ひーさん、ひーさん。イカ焼き食べましょ」
念のため、外ではひらりんをひーさんて呼ぶことになった。
「おう」
「ひーさん、新鮮な刺し身ですよ!わっふー!!!」
めっちゃ美味しそー!
「おまえ今日テンション高いな」
「今テンション上げずにいつ上げるんですか!」
お魚パラダイスっ!
「…そうか」
「んっまー!」
「あぁ、旨いな」
帰りにも寄った魚市で、クーラーボックスいっぱいにお土産買ったのでこれからしばらく海鮮三昧!
釣果は、うん。
ちっちゃい小魚を素揚げにして美味しくいただきました。