66) わかってるとは思うけど、多勢に無勢は卑怯なんだよ
本日、二話分を投稿しちゃいたいと予定してます。
こちらが前半で、後半は次の回です(*^^*)
苦手な戦闘シーンを何とかヘロヘロ書いたのでw
とっておかずに即日投入で、たぶん誤字と変文だらけかな(笑)
でもでも、読んでくださると嬉しいな。
顎割れ先輩は俺の願いを聞き入れてくれたよ。
あっさり頷いてくれたので、これで一安心。
彼は素早く新人たちを引き連れて教官が居る小屋へと向かって行った。
この場に残った奴らは全員が敵である。
ペルタと二人でどれだけ耐えられるかわからないが、たとえボコボコにされても引く気はない。
まぁ、教官たちが来るまでの辛抱だ。
多勢に無勢。
当たり前のように周りを囲まれた。
ペルタと二人で背中合わせで木剣を構える。
主犯格の険悪野郎は、腰巾着と一緒に少し離れた場所で高みの見物を決め込むようだ。
腕を組んでニヤニヤ笑いのご満悦。
新人二人をベテランが集団で叩きのめそうっていうんだからたちが悪い。
卑怯者ってのは、きっとこういう奴らの事をいうんだよ。
類は友を呼ぶってワケで、似たような奴の集まりなのかも知れないね。
ちょっとした緊張感が場内に漂ったとき、訓練場内に入り込んできた人影。
こんなときに間が悪いと思ったら、オルンさんとお祖父様だった。
「なんだなんだ、お前ら面白そうなことをやっているな。見物に来てやったぞ」
「模擬戦かな? それにしても、ずいぶんと不公平な組分けだねぇ」
ニヤニヤしながら茶化してくる二人。
呑気なことを言ってないでさ、とめてほしいんだよ切実に。
気持ちを込めて視線を送れば、オルンさんがウンウンと頷いた。
「二人には攻撃法を教えていなかったんだけど、何とかなるかな? うーん、さすがに受け流すだけだと不利か。それじゃぁ、そうだねぇ……とりあえず、自己流でも良いか。一人の相手に一回だけ打ち込んで良いことにしよう。これも訓練だと思って、まぁ頑張ってみなよ」
ちっがぁーうぅ、攻撃許可がほしいんじゃないっ。
許可がなくても必要ならば勝手にするし。
この状況を何とかしてほしいんだよっ。
背後のペルタもガクッと肩を落とした気がするよ。
仕方がない、 諦めろ……この場に俺たちの味方は居ないのさ。
険悪野郎が偉そうに言った。
「誰だかしらねぇが、部外者は邪魔すんなよな。怪我しないうちに逃げ帰った方が身のためだぜ?」
薬師さんは場違いな爽やかさで応対する。
「これはこれは、お気遣いをありがとう。敷地の外から様子を見ていたら面白い展開になってきたものだから、ついつい興味本位でお邪魔させていただいただけなのでね……」
どうぞお構いなく、なんて言い返してるんだよ。
ご丁寧すぎて、むしろ胡散臭いよね。
それで、やはりというか案の定、次の台詞は挑発だった。
「子供の喧嘩に親が出るのはお門違いってやつだろうし、オレたち保護者はそっと見守っておこうかと思ってね。ただし、その域を超えるような馬鹿な真似だったら、……そちらも覚悟はできているのだろうね? こちらの二人とちがって成人を過ぎている輩が多いみたいだけど……どうやら中身は、ずいぶんとお子さまみたいだしねぇ。ちょっと見ていて心配になるよ」
オルンさん、この状況を見てわかっているでしょうに。
今まさに“その域を超えるような馬鹿な真似”が、目の前で繰り広げられちゃうんだよ。
ワザと煽ってくれちゃって。
ほらほら、険悪野郎がおかんむりだ。
「はっ、なぁんだ生意気なヒヨッコどもの身内かよ。だが、つべこべ言われる筋合いはねぇ。俺様たちは騎士団候補生同士の自習時間に模擬戦をしているだけだからな。まぁ、ちょっとやりすぎて、多少の怪我をしても恨みっこなしだが。……さぁ、お前ら用意はいいか! 新人たちを思いっきり鍛え直してやれっ!!」
「「「おおーーっ!!」」」
場内に威勢のよい掛け声が響いた。
ああ、もう。……ついに始まっちゃったよ。
ちょっとやりすぎて、多少の怪我をしても恨みっこなしって、言ったよね?
薬師さんの許可も出てるし、思いっきりやっちゃっても、いいんだよね??
ワーーーー!! ……っという雄叫びとともに、一斉に険悪舎弟たちが攻めてきた。
「大怪我をさせずに一打で沈める。……行けるか?」
肩越しにペルタに声をかける。
「はいっ。全員の武器をふっ飛ばすんで、問題ないッスね!」
へぇぇ。腰巾着の木剣をふっ飛ばしたのは、どうやら狙ってやったみたいだよ。
アレを何度も再現しちゃうつもりなのか、意外と元気な答えが返ってきた。
どうやら機嫌がなおったらしく、やる気に満ち溢れているようだ。
おっと、無駄口をたたいている間に取り囲まれたよ。
背後のペルタがグッと肩に力を入れる。
俺も木剣の柄を握りしめ、気合を入れる。
さて、何処から片付けようかと見回した。




