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不死者だからって人生はヌルゲーじゃない  作者: MACKEYFREE
ノワール大陸編
3/3

激痛

目が覚めた時俺は森の中にいた。ちなみに服は死ぬ前の服をそのまま着ている。

「とりあえず歩くか」

俺は適当に歩き回ってみることにした。

しかし人生とは驚きの連続だな。死んだと思ったら神に会って異世界転生。

「地球のみんなは今何してんのかなー。」

やはり寂しい気持ちは残っている。親友と呼べる人も何人かいた。俺の死を悲しんでくれているだろうか。

そんな考えても答えの出ないことを考えていると異世界ノワール大陸とやらの初生き物を見つけた。


チュウ!チュウ!


地球で言うネズミだな。というかどう見てもネズミだ。

「おいでー。この世界のこと教えてくれないかな?」

別におかしくなったわけじゃない。俺は動物が好きだ。躾けるというよりはじゃれあっていたいタイプだな。するとネズミが寄ってきた。俺は手を差し出してみた。その瞬間

ガブっ!

「痛ってえ!くっそなんだこいつ!」

噛まれた。何だこの痛さ。俺が手に目をやると中指の第1関節から先がなくっていた。

「え、う、うわ、なんだこれ。どうするんだこれから。てか痛ってえ!血が止まんねえ。」

これからの人生を不安に駆られていると

ガブっ!

次は足に痛みが走ったかと思うとバランスを崩して倒れ込んでしまった。

「くっそ痛い痛い。やべぇ死んじまう。」

足を見ると右足のアキレス腱ががっつり食われていた。

やべえこのままだと死んじまう。ここで死んだらどうなるんだ?地球に戻れるのか?それとももう消えちまうのか?そんなことを考えながら右足を引きずって少しずつネズミ野郎から遠ざかろうとする。

チュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウ

前から聞こえたのはさっきの鳴き声。だから量が違うのが直ぐにわかった。恐る恐る前を見る。

っ!!!そこにいたのは100匹はくだらないネズミの大群。その目は完全に餌を見る目だった。

「や、やめてくれ!ぐわぁー!痛い痛い!助けて!誰か助けて!」

痛みで意識が遠のく。と、思いきやなんだか痛くないような気がする。俺は気づいた。気づいてしまった自分の異常に。痛くないのだ。今は前も見えない。もうだいぶ前に目玉は食べられてしまった。コラーゲンは如何程か。そんなくだらないことすら考えられる。まだネズミ達が俺の体を食い荒らしている感覚がある。

「てか何が不死者だよ。大層な名前ついてるんだから回復ぐらいしろよ。」

声にならない声を出す。口にはデブなネズミが陣取っているので傍から聞いたらモゴモゴ言っているだけだろう。でも俺の考えも正しくないか?だって不死者なんて無敵って思うだろ?けどなんも仕事してないんだぜ?『順応』さんを見習えよ。今痛かったら俺耐えられずに自殺選んでるわ。けどこのままだと俺綺麗に食べられちゃうんじゃないの?

だか変化はのぞむが『不死者』を意識し始めた時から起きていた。

「あれ?目が見える?ってうっわ!なんだこれグッロ!」

そう、目を開けたそこには食い荒らされている人間の体が。まあ俺なんだけど。こんな光景人生でもちろん初めてだ。だがよく見ると体中の傷で赤い糸?が渦巻いてる。それは小さな波のようであり竜巻のようだった。そしてその赤い糸に触れたネズミが触れた部分を消滅させられていく。体中傷だらけの俺は赤い糸に包まれるようだった。そしてネズミは消滅もしくは体の1部を失い瀕死に追いやられていく。俺は立ち上がった。体の傷は無くなっている。

「これが...『不死者』?」

生き残ったネズミや俺を食う順番待ちをしてたネズミは森の中へ逃げていった。初めて味わう体を食われる痛みと『順応』、『不死者』の効果。

「凄まじいな。確かにこれはもう人間じゃないかもしれない。」

とにかく止まっていても仕方がない。俺はまた歩き始めた。


1週間

余裕でまだ歩き続けていた。だがわかったことも沢山ある。

まず『順応』この力は確かにすごかった。まず食事がいらないのだ。今のところ1週間で俺の体に噛み付いてきて赤い糸で勝手に死んだ狼1匹しか食べていない。だか全くお腹が空かないのだ。同じく睡眠もそうだ。1週間睡眠なしである。あとはまだ確かじゃないが痛みに関しては同じ様な痛みじゃないと『順応』は機能しないようだった。昨日木の根で転んで足を擦りむいたがしっかり痛かった。ものの10秒で痛くなくなったしネズミの時の痛みに比べたらなんのそのだ。

ちなみにその後擦りむいた時は『順応』が適応されたのだろう、まったく痛くも痒くもなかった。

次に『不死者』だが試す場面が少ない。先程言ったが狼に噛まれた時はひと噛みで骨まで砕かれた。まあ激痛だったがこれまたネズミに食い荒らされた時よりはマシだった。(いやもちろん痛いのは痛いよ?)

直ぐに『不死者』を念じたら答えるように噛みつかれている所から赤い糸が溢れ出し噛み付いている狼の頭ごと消滅させて傷を直した。どうやら『不死者』を念じる、というより頭に入れると言った方がいいかもしれない。それぐらい少し考えるだけで全身の怪我を直した。ネズミの時からすると頭が無くなっても復元されるのだろう。

というようにかなり自分について学べたと思う。今の悩みは美味しいものが食べたいことだ。お腹は好かないが美味しいものを食べたいという欲は残っている。明日からはサバイバルらしく食べれるものを探して行こうと思う。





いやーもっとグロさを表現したかったです。まあまだ何度も場面はあると思うので上手く描けるように練習します!

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