表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】スケルトンでも愛してほしい!  作者: コル
2章 二人の吉夢と悪夢
14/177

コレットの書~悪夢・3~

 ◇◆アース歴200年 6月12日・夜◇◆


「ぜ~は~ぜ~は~……何なのスケルトンってモンスターは!?」


 受付嬢さんが低級モンスターだから大丈夫って言ってたけどこがなの!?

 頭だけになっても襲おうとする執念、それに私の剣やナイフまで使うなんて……。

 明日ギルドに行くしその時文句言ってやるんだから!


「はぁとにかく今日はさっさと宿屋に帰って寝よう……」



「ふぅ、今日は遺跡の奥まで結構進めたわね……ん?」


 あれって……あ、やっぱり宝箱だ!!

 やった! 何かいい物が入っているといいな~。


「さてさて、中身は何かな?」


 レッツオープン!

 ――何だこれ? 白い棒みたいな物が宝箱にびっしり入ってる。


「これって……骨?」


 なんで宝箱の中に骨が……え? 骨?


「まさか!?」


 宝箱から離れないと!


『カタカタカタ』


 やっぱり宝箱の骨がくっ付いてスケルトンの姿に!


「っ!?」


 何で? どうして? あのスケルトンの両手に私の剣とナイフも持ってるの?

 剣はともかくナイフは確かに取り戻したのに。


『カタカタカタ!』


 とっとにかく早く逃げないと。

 ここにいたらあのスケルトンに殺されちゃう!


『カタカタカタカタ!』


「はっ、はっ、はっ」


『カタカタカタカタ!』


「はっ、はっ、くっ」


 走っても走っても追いかけてくる!


「はっ、やだ! 来ないで!!」


 なんで!? どうして私を狙うの!?


『カタカタカタカタ!』




 ◇◆アース歴200年 6月12日・夜◇◆


「う~ん! う~ん! こないでええええええええ!」


 ――ドンドンドン


《おい! 真夜中にうるさいぞ!》


「――はっ!?」


 え? 今のは……夢?


 ――ドンドンドン


「ひぃっ」


 誰か扉を叩いてる!?

 まさかスケルトンが――。


《おい! 聞こえねぇのか!》


 よかった、どうやら人みたいだ。


《おい! 返事しろや!》


「あ、はい!」


 でもなんかすごく怒ってるみたい……。


「……えと、何でしょうか?」


《何でしょうかじゃねぇよ、真夜中に大声を出すな! ここは壁が薄いんだ、うるさくて眠れないじゃないか!》


 私そんな大声上げてたんだ……。

 というかあんたの声も相当大きいじゃないの。


「すっすみません。静かにしますから」


《今度うるさかったら追い出すからな! ったく――》


 行ったみたいかな?


「はぁ、そんな事を言われても寝言だからどうしようもないじゃい、ブー!」


 それにしても夢にまでスケルトンが出てくるなんて。

 とんでもない悪夢だったわ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 興味深く拝読させていただきました。 物語の展開の上での仕掛けが楽しいですね。 もう少しダンジョンや街の様子を描いてほしくもあります。そこへむける二人の視線の違いなどがよりクリアに成れば、と思…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ