45. いえいえ、立派な研究所です
三人を乗せた車は高速道路に入ったところだった。道はガラガラでスカーレット先生は暑い春のアスファルトの上を窓を全開にして突っ走る。
車の中はサクラがマシンをつなげて音楽が流れていた。その音楽は俺が昔やったゲームである、『ジェットセットラジオフューチャー』のサウンドトラックだった。
「Fooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo]先生が言う。俺とサクラは後部座席に座っていて音楽のグル―ヴに合わせて肩を上下左右に揺らしている。「そういや、研究所ってどこにあるの?」
「待っててお姉ちゃんマシンフォンで探してみる」と言ってサクラはマシンを手に取りパネルを指先いじる。「あったあった、研究所はここみたいだよ」と言って先生にマシンのパネルを見せる。
そこにはルートが示されていた。
「本当にここにいるのかしら?」
「だってラジオで言ってたじゃない」
「行ってみたら罠だったってことない?」
「う~ん、どうだろう。どう思う?アンドー君?」
「行ってみるしかないっしょ!」俺はハイテンションだった。
「So... そう!」先生もやはりハイテンションで、
「Love」サクラもハイテンションだった。
「それで、研究所はどこにあるんですか?」と俺が聞いた。「ここからどのくらいで着くんです?」
「研究所は人里離れた山の上にあるみたい」と先生がハンドルを握りながら言う。「ここからだと三時間くらいかなあ、ねぇサクラ」
「そうね、マシンフォンでも三時間くらいって出てる」
俺達三人は着くまでずっとハイテンションだった。
そして山の上の研究所に着く、そこに着いた途端俺たちはテンションだだ下がりでちょっと疲れていた。
研究所のインターファンをスカーレット先生が押した。「もしもーし、ステファニー、イヴ、いるの~?」
「その声はスカーレット先生?」しばらくしてインターフォンが答える。
「あなたはステファニーじゃないわね、もしかしてイヴ?」
「そうです」
「あなた達を学園に連れ帰りに来たの。さぁ出てきなさい」
「私達はやることがあるのです。それが終わってからではいけませんか?」
「待てないの。学園は後一年しか保たない」
「一年以内に終わります」
「あなた達がラジオで言っていた、世界を新しいものにするって事だけど、あなた達何もわかってないわ。わからないの?それが不可能だってことが」
「やってみせます」そう言ってインターフォンは無音になった。
しかし研究所の扉の鍵が開く音が聞こえた。
ああ、開いたんだなって俺たちはその時は思っていた。
でも出てきたのはマシンガンを持って武装した人間が四人だった。
「あちゃー、私、こういうの苦手なの」先生が言う。
「お姉ちゃん、同感」
「流石に俺もです」
「三人共学園から来たんですね?中に入ってください。おとなしくしていれば誰も傷つけません」その武装した四人は俺達を銃口で狙いながら言う。
「はーい、私達はおとなしくしてまーす」と先生が言って、俺たち三人は研究所の中に入ることになった。
「おじゃましまーす」中に入るときサクラがそう言った。
「学園と比べるとせまくるしいですが、いらっしゃいませ」武装した四人のうち礼儀正しそうな人がそう言った。
「いえいえ、立派な研究所です」と俺が言った。




