暴走ペニン修羅
当時、俺はあらくれていた。房総半島でな。
四代目武羅蛇亜…言うのも憚られるけど、一代目に満場一致で決定されたらしい。名前はカッコいいくせに堂々と名乗れねぇのが嫌だよな。笑われるぜ。何だよブラジャーって。ただのエロ親父じゃねぇかよ。エロ親父の集団じゃねぇかよ!
でも、地元で最大の暴走族、いや房総族だからな。しかし、歴代の総長変な奴が多すぎる。初代は露出狂で、二代目はドM、三代目が声真似主。四代目はビジュアル系である。もう、ビジュアルメイクしないと出入り禁止になってしまう。
「よし、お前ら!今日もベンベンベンベン行こうぜ!」
「総長、三味線弾かれるんですか?」俺、藤宮は総長に言った。
「何が津軽三味線だ!俺は、ギター弾きのYoutuberや!」
「総長、ユーチューバーなんですか?」
「あぁ。さすらいのギター弾きだ」
「侍のギター弾き?」
「俺は、剣道五段の大和魂を持った日本男児だ。って馬鹿野郎。侍は江戸時代で終わりや」
「エ、エロ時代?ふぇ?」
「おい、藤宮、酒飲んだのか?」
「はい」
「酒気帯び運転はいけねぇぞ。今日は休めよ。」
「マジレスしないでくださいよぉ。飲んでませんからぁ」
「実は今度、演劇集団にしようと思ってんねん」
「はぁ!?何言ってんすか。いきなり暴走族を演劇集団にするって。大体、俺達の頭じゃ台詞覚えらんないすよ。大体、誰が台本作るんすか?」
「ネタはあるで」
「何ですか?そのネタって」
「フランスパンをリーゼント代わりにするんや」
「本当に貴方の頭の中は分かりませんねぇ」
「わかんねぇからこその総長だろ?」
「そうっすね」
次の日、「よしお前ら!フランスパン持ってきたか?頭にタオル巻いてフランスパンを固定しろ!リーゼント行軍を行う。心臓を捧げよ!」
「よし、ブンブンブンブン行こうぜ!」
「全く松平定信じゃないんですからね。『世の中にかほどうるさきものはなし。ぶんぶと言いて夜も寝られず』」俺はいつもの通り総長に話し掛けた。
「馬鹿野郎!俺は新聞読むと頭がくらくらすんだよ。それに強くもねぇし。バイクはブンブブンブ言ってるけどさ、俺の頭に文武の文字はねぇよ。」
「最近、うちの回りに暴走族がうるせぇんですよ。」
「この一帯には他の暴走族は存在しねぇよ。」
「小さき暴走族がね。♪ブンブンブン」
「あぁ、蜂か。アイツら俺達と似てるよな。行動を規制するとすぐに怒り出して、針出して襲ってくるぜ。俺達もサツに何か言われるとすぐに反抗するからさ。」
20台位がフランスパンをリーゼントととして街中を徘徊した。
警察は彼らを追ったが、フランスパンを見て呆然と立ち尽くした。
次回、劇団武羅蛇亜の活動開始!




