第五話
慣れないものを書いてみました。読みにくいと思いますが、少しだけでもお読みください。
寝室にて。
足はクラリスの太ももの上に乗り、体はノエルの太ももで挟まれ、頭は夢の大きな双丘に包まれていた。
身体中にマーキングされている気分だが、今日という日は許そうと思う。いや、今日以外にもしてくれて構わないのだが今日は彼女たちの心に火をつけた出来事があった。
そう、ディナーでの父の発言だ。
「お前の婚約者は伯爵家の次女、シャーロット・ラングフォートだ」
どうやら仕事の付き合いで、伯爵家と関わりを持てたそうなのだがその際に、婚約者ももらってきたらしい。なんて強かな父親なのだろう。そして明日お見合いとして、そのシャーロット伯爵令嬢がこの屋敷に来るというのだ。それを聞いたこの2人は嫉妬心が芽生えたらしい。何とも可愛いものだ。
「レオン様、どうですか? 気持ちいいですか?」
クラリスが足を程よい力でマッサージしている。対して動かしてもいない足だが、人にマッサージされると気持ちいいのに変わりはない。しかもそれがお気に入りの女の子にしてもらっているのだったら尚更だ。
「ああ気持ちいいよ。クラリスは本当にマッサージが上手いね」
ふふふ、とクラリスは微笑む。
「レオン様のためなら私も頑張れますわ」
程よい刺激を足に受けながらもやはりこの双丘である。この双丘の持ち主ことノエルは右手で頭を撫で、左手は僕の左手を握っている。ノエルの匂いを思いっきり吸い込むと頭がほわほわと上機嫌になる。
「レオン様、そんなに私の匂いが好きですか?」
ノエルの声が頭上から聞こえてくる。いつもの仕事の時とは違い、甘ったるい声だ。
「僕のお気に入りの一つだよ。ノエルの匂いは僕を癒してくれる」
「ありがとうございます、レオン様」
可愛いことこの上ない。媚びているこの感じもこの体に支配欲を生ませる要因であり、またその支配欲を満たしてくれる。だが、ここで負けじとクラリスも意地を張る。
「レオン様、私の匂いもお好きですか?」
少し潤んだ瞳での僕を見つめる。この瞳もまた支配欲を刺激するのだ。
「クラリスの匂いも大好きだよ、心配しなくていい、寝る前にいっぱい嗅ぐつもりだから」
「うふふ、嬉しいです。お待ちしております」
さらに足のマッサージに熱が入ったようだ。これでは明日歩くための筋肉も柔らかくなるに違いない。
「そういえば2人とも、ラングフォート伯爵領ってどんなところか知ってる?」
クラリスとノエルは少し悩む素振りをすると、2人の声が被る。
「ラングフォートといえば……」「有名なのは……」
2人で顔を見合って、うふふと微笑んでる。仲がよろしいようで何よりだ。
「ではクラリスからどうぞ」
「ありがとう、ノエル。じゃあお話ししますね」
コホン、と咳払いすると尻尾を揺らしながらクラリスが語り出す。
「ラングフォートといえば、あの魔の森近辺ということもあって武力が強いですね。領主軍、親衛隊、警備隊、全ての軍隊が他のところより圧倒的に洗練されております。さらに冒険者組合も活発に動いておりS級冒険者パーティの三つがホームグラウンドにしております」
ぺこり、とお辞儀をするクラリス。僕のために説明してくれた可愛いメイドにはご褒美をあげなければならない。ベッドのそばに用意していた水を飲み終わったクラリスにガバっと覆い被さると、ひゃっと言って倒れ込むクラリス。
「あー! クラリスずるいです」
「ノエルはあとでね」
「わかりましたぁ」
ノエルは元々僕がいた場所に枕を挟み込みぎゅっと抱えている。身長は低くはないがこれだけ見ていると小動物に見えてくる。では本題のご褒美タイムと行きますか。
「じゃあ触るよ」
「ひゃい」
クラリスは顔を真っ赤にして目をキュッと瞑っている。特徴的な猫のような耳がピンと立って凄く緊張しているのがわかる。長い尻尾がペシペシと僕の体を叩いている。気にすることなく、覆い被さった状態でクラリスの耳を触っていく。少しフサフサした耳の縁をなぞるように触れ、付け根部分を軽く擦ってみる。いつものお淑やかなクラリスの姿はそこにはなく、顔を真っ赤にし先ほどから嬌声をあげている。尻尾が僕を叩くスピードも上がりちょっと痛くなってくる。そんな悪い尻尾はお仕置きをしなければいけない。空いていた方の手で尻尾を思いっきり掴む。
「にゃっ!!!!」
亜人族の尻尾というのはどのような形状であっても基本的に神経が多く通っており非常に敏感なところだ。そんなところをいきなり掴まれた日には、痺れるような感覚と共に目の前がチカチカしてしまうだろう。
耳を触りながら尻尾を擦る。敏感な部分をこれでもかと撫で回し最後に思いっきり刺激を与える。嬌声という言葉では表せないほど艶かしい声を出したあと、ひどく痙攣し、力尽き、体をへたらせた。
「今日もいい反応してるね。クラリス」
「れ、レオン様は触るたびに上手くなってらっしゃって、もう体が持ちません」
力尽きながらも答えてくれるクラリスの首元に顔を近づけて、匂いを嗅ぐ。この状態のクラリスは甘ったるい匂いがするのだ。人族とは違う部分の一つだろう。
振り返ると、ノエルが枕が潰れるほど抱きしめ、潤んだ目でこちらを見ていた。
いかがだったでしょうか。
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皆さんこういうシーンをどういう気分で書いているんでしょうか。