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次の人生は強欲に  作者: つぶ丸
序章
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第一話

どうも、お久しぶりの人も初めましての人もこんにちは。つぶ丸です。

前回の作品から5か月経って急に新作を書きたくなり投稿しています。

プロットの無い、ぶっつけ本番。しかも書いたことのないジャンル。すべて不安要素でいっぱいですが完結はさせようと思います。

ここから一週間は安定して投稿できると思いますが、もしかしたらその後は少し間が空くかもしれません。

よろしければ、隙間時間のオトモにご活用ください。それでは。

 なんとなく、苦しい感覚とともに目が覚める。見慣れた天井。自分が誰かもわかるし、ここがどこだかもわかる。


 起き上がると、しっとりとした感触を覚え、自分の体を見てみると、やはり大量の汗をかいていた。

ゆっくりとベッドから起き上がり、寝間着の上を無造作にベッドへ放り投げる。そして、用意されてあった大き目のタオルで自分の身体を拭く。そして、室内用の服に着替え、カーテンを開ける。既に日は上っており、下の中庭では麗しい妹ふたりがアフタヌーンティーを楽しんでいた。

 窓を開けてしばらく妹たちを見ていると、視線に気づいたのか、二人の妹が同時にこちらを見て手を振っている。それに振りかえした後、満足したので窓を閉め、代わりに自分が部屋から出る。


 廊下をしばらく歩き、脱衣所へ向かう。そこで服を脱ぎ、その先に続く大浴場へと向かう。一糸まとわぬ、生まれたままの姿で大浴場にたどり着くと、そこには薔薇の花でいっぱいの大浴槽があった。


 先に桶でお湯を掬い、体にかけ温度をならす。その後、ゆっくりと足から入り肩まで浸かる。薔薇の香りと大理石の感触をひとしきり楽しむ。熱すぎず、冷めない温度で調整してあるため、入ろうと思えばずっとこのお湯を楽しむこともできるが、流石にお腹も空いてきたため、このお湯から上がる。

 体を用意されていたタオルで拭き、バスローブで身を包む。来た道を戻り、また自室へ入る。

 自室では、2人の専属メイドが部屋の掃除を終え、僕の言った通りに服を用意し待っていた。

 僕は無言で頷き、専属メイドはテキパキ僕を着替えさせていく。人族ではない独特な雰囲気と人族の優しい手を同時に堪能した後、ダイニングへ向かう。その後ろを専属メイドが付いてくる。


 ダイニングの扉の前に着くと執事が待っていた。僕が目配せすると、執事は頷き、丁寧に扉を開けるとそこには長机があり、僕の席だけにカトラリーが用意されている。迷うことなく、席へと向かうと専属メイドが音もなく僕の先回りし、席を引く。無駄な労力を使うことなく、腰を下ろすと、それに合わせ椅子が元に戻され、綺麗にいつも通りのポジションにつく。

 タイミングを見計らったかのようにシェフが現れ、ランチの説明がされる。毎回あまり聞いていないが久しぶりに聞いてみると、どんどん説明される自分の好物。もしかして今日が最期のランチになるのかもしれない、なんて思うほど自分の好物だけで構成されたランチがどんどん運び込まれ、全て平らげる。


 ランチ後、運動がてら外に出る。当然、後ろには専属メイドが2人付いている。仄かに鼻を撫でる香水の匂いとお昼過ぎの朗らかな空気を吸い込み、今日も生きていることを確かめる。中庭方面へ向かっていくと、楽しげな会話をしている妹たちを見つける。アフタヌーンティーはすでに終わっており、机には紅茶の入ったティーカップが二つ置かれているだけであった。

 妹たちは僕に気づくと挨拶をしてくれる。上の妹は声がよく通り、離れていてもよく聞こえる。下の妹は、ゆっくりとした声で吃ってはいないが、聞いていて落ち着く声である。妹たちは僕も混ざるように言うが、やるべき事があるからと、丁寧に断る。

 中庭を抜けて奥の小屋の方へ向かう。ここは、そう言う場所だからなのか近づいていくと段々と昼間の朗らかな空気は消え、陰鬱とした雰囲気と少し鼻を刺激する匂いがする。


 メイドが扉をあけ、自分はそのまま中へ入る。至って普通の小屋であり、我が家の倉庫である。使わなくなった剣や魔獣狩りの際に手に入った品の数々、そして秘密の扉がある。剣が乱雑に入った箱を退け被っていた埃をのける。普通ならば触っても叩いてみても気づかないが、メイドの1人が手を翳し、呪文を唱えると何もなかった床に幾重にも重なる円形魔法陣が現れる。躊躇なく僕はそこへ足を踏み入れると体が白く光り、ここではない場所へ飛んでいく。

 目を開くと、大きな闇で囲まれた何もない場所であった。後ろを振り返り、2人が来たことを確認すると、何もない場所へ足を踏み出した。


 そこは、本当に何もない場所であったが、奥へ進むと闇の中にポツンと一軒家が建っている。巨大な違和感が僕を襲うが、これも慣れたものだ。外界から隔絶された不思議な異界。そう説明されたが如何せん説明してくれたこのメイドでさえ、本当のことは知らないのだ。僕はメイドに家の扉を開けさせ中へ入っていく。

 そこには大きな白い翼を携えた人間がいた。僕が入ってきたと知るや、すぐに跪きこの僕に頭を垂れる。ボロ布を纏うその体の首筋には大きな焼き印が付いていた。僕が足を踏み入れた円形魔法陣と形は似ているが、描かれているものが違う。この焼き印はいわゆる奴隷紋であった。

 僕は発言を許し、目の前の白い大きな翼を持った人間が名前を名乗る。リエナという名前の翼人族が僕の前で跪いている。僕は部屋の中にいた、専属ではないメイドに連れていくように命じた。そのメイドはお辞儀をすると、困惑した顔のリエナを連れて視界から消えていった。


 それを確認した後、その部屋から出て、この一軒家の自室へ向かう。もちろんメイドが代わりに扉を開 け、僕は中へ入る。自室に設置されている、高級なソファに座り、専属のメイドは以前命令した通りに、扉の脇で待機している。

 僕は、目を瞑り思考の海へ潜る。


いかがだったでしょうか。

もし面白かった、続きが読みたいなど思いましたら、感想コメントや星評価、いいね、ブックマークの設定などしていただけると嬉しく思います。

ここから一日投稿を続けていこうと思っているのでぜひ。

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