ゆるふわ天使解せぬ
入学してから、今に至るまでの時間は
あっという間だった。
無事高校デビューも失敗し
友達も自分から進んで作れず
クラスで孤立した。
幸いなことに、いじめられてはいない。
・
話しかける人は、せいぜい一人
共通の趣味でまぁまぁ仲良くなった
【 春風 磨白 】
「樹く~ん、BIGニュースだよ~ん!」
『BIGニュースゥ?...スクールカースト最下位の俺にニュースなんか...』
「いやぁ今それは置いとこ?そんなんだから僕しか友達いないんだよ~」
「...って話が逸れちゃったじゃ~ん! 僕が言いたかったのは、転校生が来るらしい。って話!」
転校生...?なんだそれぐらいか。
さっき言った通りスクールカースト最下位の俺にはまっったく関係のない話だ。
『別に転校生が来るぐらいBIGニュースじゃねぇだろ...騒ぐなよそんなに...』
「なーんでいっつも樹はそんなことばっか言うの~!! 男たるもの、女子の転校生にはソワソワしちゃうだろ~!?」
いや別に?
だって関わる機会ねーし。
どーせ俺の嫌いな人種の陽キャギャルだって。
『しねーよ、この女好きめ。』
「ハァ!?女好きじゃないしぃ~!!」と叫ぶ磨白を放っておいて、
朝のホームルームが始まる。
・
「お~し、これからホームルーム始める...前に、」
「転校生の紹介だな。」
いや~待ってました~!!! 女子ー? 美人ー?
などと飛び交う声の中、
、、、
、、、、、、
、、、、、、、、、来た。
〖は、はじめまして~? えと、えっと、市姫 珊瑚です..!〗