ネットの大海を泳ぐ2
「栞、そんなことをしてもダメよ。私の休日のささやかな時間を、気にしないで寝るという行為を邪魔した罪は重いわ。本当なら、ベルトルテのケーキセットなんて生ぬるいものじゃなくて、フランス料理のディナーくらいは、ご馳走様して欲しい所なのよ。」
ちょっとしたお茶目が偉い災難になってしまったよ。
「あっあー、神奈ごめんね。謝るから許して。今から至高のの、2度寝、3度寝したっていいんだし。」
「だから言ってるでしょう。起こした内容次第だって。さぁ、この私を起こした正当な理由を話してもらいましょうか。栞先生!!」
「えーっとね。勘弁して欲しいんだけど、神奈の眠りを妨げた理由はね。これなの。これを見て。」
私はさっきの浮かれた気持ちからしょぼんとした感じで神奈に昨日投稿した作品のアクセス解析の画面を見せる。
「んーっ、アクセス解析か。おっ、いい感じにPVなってるじゃない。一話目だけでこのPVは凄いわよ。でもね。普通はこんなに、名前の知られてない作者が初作品を夜中にこっそり投稿してもこんな数字にはならないのよね。ということは……。」
神奈が私のスマホをサクサク触って画面を切り替えていく。
「ほら見て栞。評価とブックマークがやばいことになってるわ。イイね220。ブックマーク50。評価ポイント248ね。ふっふっふっ、私のマーケティングと営業が功を成したわね。」
「えっ、神奈なにかしてくれていたの?」
「勿論よ。記念すべき栞先生の初ウェブ投稿の作品よ。ファン第一号である私がなにもしない訳ないでしょう。」
「えっ、あの後ずっとおしゃべりしてたのに。いつの間に。でも、神奈ありがとー。大好きー」
さっきの悪ふざけのことは一旦横に置いといて、神奈に最大限の感謝を抱きついて示した。
「ういやつういやつ。ほっほっほっ」
「で、神奈は一体なにをしたの?というか何をしたら、こんなことになるのかなぁ?」
「ふっふっふっ、栞君の質問に答えてあげようじゃないか。実はだね。栞君の作品のファンはリアルにも沢山いてね。その人達にウェブサイトのURL貼り付けて、メールを送信しただけなのだよ。期待の栞先生の最新作、見るべしって書いて送ったのよ。」
「そうなんだ。ありがとう神奈。私に内緒でそんなことしてくれていたんだ。とっても嬉しいわ。でも、そういうことって違反とかにならないの?」
「別にURL貼り付けて.メール送ってるだけだからね。問題ないと思うわ。このメールに、ブックマークと評価5つけてね。とか書いたら、NGの可能性は高いわね。つい先日もモルカルのサイトで、評価します。ブックマークします、PVあげますで商売してた人がいて垢BANくらって、SNSで炎上してたから。これはあくまで新作のご案内だけよ。あとは、栞先生を応援してくれるファンの好意ね。」
※実際に関しては、各サイトの規約をお読み下さい。
これはあくまでフィクションです。




