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……はっ? (ニャオウ様視点)
……はっ!?
……我は……生きてるのか……?
今朝、食った魚が腐っておった。
それゆえ朝から腹がゆるいところに、何やらものすごく臭いガスを喰らい、死ぬかと思ったのだが、どうやら生きていたようだ!
ママ!
ありがとう!
ぼくを守ってくれて!
しかしこの狭いところからどうやって脱出したものか──
そう思っておると、人間らしきものがこちらへ近づいてくる足音が聞こえた。
窓からまた、あの青い毛の人間のメスが覗く気配がし、我はサッと死角に隠れた。
扉が──
開いた!
我は必殺猫の忍び足で外へ駆け出ると、不自然な白い地面の上を必死で駆けた。ツルツルするけど、頑張って駆けた。
駆けた!
駆けた!
外の光が見えた!
飛び出した!
自由だ!
ああ!
生きてるのって、素晴らしい!
生きてるだけで素晴らしい!
もう、地球の支配者になりたいだなんて思いませーんっ!




