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ガス室にて (ニャオウ様視点)
※残酷な描写があります
※読まずに飛ばしてもなんら問題はありません
な……、なんだここは……。
気づいてみれば……どこだここは……。
不思議な──見たこともない物質で囲われた狭いところで我は意識を取り戻した。
そういえばマオ・ウの友達のユキタローとかいうやつが、こういうものを作って住んでいたな……。
小さな穴みたいなものが壁とやらに空いている。窓とかいうものだな、あれは。
そこから何かがこちらを覗いていた。
人間だ!
青い毛の人間の顔が、小さな窓からこっちをじっと覗き見ている!
ウウッ……!?
なんか……
臭いぞ!?
なにやら目に染みる匂いが、狭い中に充満しはじめた!
ぎ……
ぎや……
ぎぃああああああ!!!
漏れ出る!
我の体内から、何やらすべてのものが、漏れ出ようとしているッ!
こ……、これは……
『我』とかいってる場合ではないッ!
ママ! 助けて!
ぼく、殺される!
ウワァアアア!!!
たすけ……
て……




