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【第一部完結】薄明のエンプレス~大宙帝国興亡記~  作者: おおがみ陣矢
第一部 「落華流帝」編
215/421

◆◆◆◆ 7-11 推薦 ◆◆◆◆

【 ヨスガ 】

「――新たに、副頭目を選ばねばなるまい」


 と、改めて一同に向き直るヨスガ。


【 ヨスガ 】

「知っての通り、我はゆえあって、都から離れられぬ立場なのでな」


【 ヨスガ 】

「誰か、推薦する者はあるか? 他薦、自薦は問わぬぞ」


 ヨスガの言葉に、ざわめきが起こる。


【 宝玲山の将 】

「――〈緋閃剣ひせんけん〉で良いのではないか?」


【 宝玲山の将 】

「うむ、いささか若いが、あれくらいでなくては、この曲者どもを取り仕切れまい」


【 宝玲山の将 】

「いや、それなら副軍師補佐が――」


【 宝玲山の将 】

「否、かの御仁が――」


 などなど、侃侃諤諤かんかんがくがく、容易には決まりそうにもない。

 *侃侃諤諤……大いに議論するの意。


 そんな中、自薦する者が誰もいないのは、こんなまとまりのない連中を仕切るなどまっぴら御免だ――というところであろうか。


【 ヨスガ 】

「(……そういえば、カズサはどうした?)」


【 ミズキ 】

「(……限界の限界を超えたせいで、寝込んでいます)」


【 ヨスガ 】

「(……さもあろう。副軍師補佐はどこだ?)」


【 ミズキ 】

「(さあ……アイ老師せんせいの姿も見えませんが)」


【 ヨスガ 】

「(よくよく、勝手な連中よな……方士などというのは、おおむねそんなものかもしれぬが)」


【 ホノカナ 】

「(あ、あのっ! わたし、どうしてここに連れて来られたんでしょうかっ……?)」


 囁き交わすヨスガとミズキの間に、ホノカナが割って入る。


【 ヨスガ 】

「(なに、すぐにわかる。しばし待っておれ!)」


【 ホノカナ 】

「(ええーっ……ううっ、やっぱり似てますね、姥姥ばばさまに……)」


【 ヨスガ 】

「(はぁっ? そなた、馴れ馴れしいぞっ!)」


【 ホノカナ 】

「(えええっ? だって、本人がそう呼んでいいって……)」


【 ヨスガ 】

「(はぁああっ!? どういうことですっ!?)」


【 バイシ 】

「(おやおや、何の話だい?)」


 などと、言い交わしているあいだに。


【 宝玲山の将 】

「副頭目……いえ、元・副頭目、みずから役目を辞したからには、後を任せる者の心当たりがあるのでは?」


【 宝玲山の将 】

「確かに――存念ぞんねんがあるなら、是非うかがいたい」


【 バイシ 】

「フム、それなら、あたしから推薦させてもらおうか」


 と、バイシは一同を見渡してから、言った。


【 バイシ 】

「あたしが、推薦するのは――」


 ポン、とホノカナの肩に手を置く。


【 バイシ 】

「――この、娘だ」


【 ホノカナ 】

「――――えっ、」


【 ホノカナ 】

「え゛えええええぇぇぇ~~~~~~っ!?」


 ホノカナの驚愕の声が、夕焼けに照らされた原野に響いた――――

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