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私のメガネ

作者: 織花かおり

当たり前に側にあるもの。その大切さに失う前に気づきたかったです。

そして、大切にできなかったことへの謝罪の気持ちです。

私のメガネ。

メガネがなきゃ、20センチ先も見えない。

なのに、どこへいっちゃったの?

銀のフレームの私のメガネ。


大事にしなかったから、どこかへ行っちゃったの?

ソファに寝てスマホを見る時もはずさなかったから、フレームがゆがんでしまっていた。

それがいやでいなくなっちゃったの?

ごめんね。

ほんとうにごめん。

もう、そんなことしない。

大切にするよ。

だから、出てきて。


何度も何度もレンズがはずれて修理しにいった。

もうけっこうがたがただった。

「大切にしてあげてください」って、店員さんにも言われていたのに。

いつのまにか、あなたがいるのが当たり前になって、扱いがざつになっていた。

失くしてから、気づくなんて。

わたしのばかばかばか。


私のメガネ。

もうこんな過ちはしない。

新しいメガネは、慣れになんかに負けないで大切にしたい。

あなたから教わったこと。

人は経験動物だね。

今も我が家のどこかにいる私のメガネ。

ごめんね。本当にごめん。

あなたを大切にできなかった私でごめん。

あなたの命を粗末にしてしまったことを許してください。

本当にごめんね。



お読みいただき、ありがとうございます。

いつか童話にしたいです。


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織花かおりの作品
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作成:コロン様
― 新着の感想 ―
[一言]  身近なものだからこそ、ないがしろにしそうなことありますよね。  靴に、車。ありがとうの気持ちを忘れずにいれたらいいです——じゃなくて、忘れないようにしなければ!
[良い点] メガネ大事ですよね。私も愛用者です。一つしか持っていないので他人事ではありません。かおりさんのように物との縁を人のように「ごめんね」と言える心を見習おうと思います。(^^♪
[良い点] 失くしものと探しもの、私も日常生活でしょっちゅうやらかすので、切迫感のある語りが刺さりました……。 身体の一部と思うくらいなじんだものって、絶対になくさないと思うのに、本当に何気なくほいっ…
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