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冒険

無念の埋葬が終わり、村を後にした一行はリリスの町へと戻った。

流石に篤郎も馬鹿な行動もせず、喪に服しながら帰還した。悲しい以前に、自分の力を過信してしまい、誰でも助けれると勘違いしていた自分を恥じた。前回の教訓も忘れていた、ただの腑抜けでしかなかったのだから。古来から絶対と言う言葉は無い。緻密にした事も、危なげ無くは出来ても、完全に出来た事が無いからだ。

自分の手が届く範囲。それが自分が守れる世界だ。

真理とも言える言葉であり、忘れてはいけない言葉だ。

自分だけの復讐と、この世界の事を考える時期にきたのか。篤郎は冷静に考えていた。

しかし、答えが出なくても金を稼が無くては何にもならないのだ。篤郎とて、金を稼がなくてはいけない。奴隷達が日に日に増えているからだ。


「アツロウさん、私達は冒険に行ってきますね。」


赤い羽根もラッツが篤郎付きになってしまったので、冒険もモンスター退治から商会の馬車の護衛にシフトしなければならなくなった。お金を返すのは不可能でも、働いて生きるのが礼儀だからか。


「気を付けてな。」


篤郎は軽く送り出した。


屋敷では、以外にも安定して商売が出来ていた。目新しいとはいかないが、日本での知識を使った物を増やしたのだ。新しい物を製造して工房を拡大させる段取りを行っていた。

要はディスクワークをしていた。だから、色々な情報が入って来て精査するのにも少し時間が掛かった。必要な情報を精査する人材も確保して、教育も増やしていた。

全ての事を一人でするのは不可能なのだ。だから、分散していく必要がある。篤郎にとって人材は必要なのだ。裏切れない奴隷は、今の篤郎にとっての必要な人材でしかなかった。

一週間後に、冒険者ギルドから緊急召集が掛かった。

ラリー村でスタンビートが起こった知らせが届いたのだ。

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