魔城山
篤郎は旧王都からクエントの町によりザクロの町まで徒歩で歩いた。町に寄ったのは、噂を聞く為だ。王都では褒賞で難航しているらしい。
ゼウントが受け取りを拒否したからだ。第一の武功で内乱を鎮圧した大功労者の褒賞の事態は、混乱しかならなかった。
次に西の反乱した貴族が新しい刑罰を導入したとあった。ほとんどの犯罪者が捕まり、刑罰を受けたそうだ。新しい刑罰は奴隷紋章が首に表示されて、奉仕を行っているとか。逃げ出した者はいないそうだ。逃げると苦しむそうだ。
酒場で何度も耳にした事である。
バイシュ国の混乱に情事て、他国が攻め混む気配はない。何故なら鎮圧は直ぐに終わり、死者は五名の報告をしているからだ。下手にバイシュ国を狙ったら即座に返り討ちに合うのだから、攻める事はない。帝国が悔しがっているそうだ。が篤郎の胸を好いた。
ザクロの町に入り、冒険者ギルドに寄ったのは、終結から四週間経った頃だ。
よそ者が来たの絡みもないのは残念だったが、山の情報が欲しいからだ。
魔族の国も今ではリディシ国になっていた。山も魔城山と命名されていた。と言っても魔王の城があった山ではなく、魔族だった頃の名残で、城があってもおかしくないよね山なのだ。
不可解なネーミングは何処にでもあるのだろう。
「すいません。」
「はい。どの依頼を受けますか?」
犬人のお姉さんが聞いてくれた。
「いえ、依頼で無くてお聞きしたい事が有るのですが。」
「当ギルドでは職員に対してのナンパ行為は禁止ですが。」
「誰もナンパしてません。」
「あら、残念。別に職員にナンパは禁止でもありませんけどね。」
コロコロと笑う。変な職員に当たったモノだと思った。
「えっと、山の魔城山の情報が欲しいのですが。」
笑い顔から普通にじっと見られて、
「変わった方ですね。魔城山の情報はありません。リディシ国側で聞いても変わりませんが、登山はオススメしておりません。」
「ん?どうやって向こうに行くのですか?」
「洞窟です。」
「洞窟?」
「知らないのですか?リディシ国に向かう為の方法として6つの海路と2つの洞窟しかありませんよ?」
「海路と洞窟ですか。分かりました、ありがとございます。」
「はい。では情報料と致しまして、鉄貨を50枚頂きます。」
「・・・・・鉄貨50枚ですか。はい。」
「丁度ですね、ありがとございます。」
二度と来たくないギルドを出る。
屋台から美味しそうな匂いが漂っていた。裏工作で広めた香辛料がブームになっていた。
今まで薬草でしかなった物が、香辛料に変わったのだ。篤郎はこの情報をブリンク商会に売ったのだ。民衆に伝えると商会から民衆に伝えるのと、伝達が違う。ブリンク商会には、保存方法と製造と料理方法を伝えた。ただ、料理のレシピはレウルが作った物だ。篤郎のではく、レウルが纏めた物だが、生きた証は残せたと思っている。
ま、味の方は、まだまだだか。それでも、新しい物を使って屋台や料理屋も活気がある。
それを横目に見て町を離れた。
魔城山になったが、此処から西の方に進むと不自然な出っ張りがある。そこから登る様になっていて、百メール登ると足場がある場所に出る。そこには岩肌が違う特殊な門があり、魔力を流して『トライデント王に忠誠を示す。』と魔族語で語ると開く様になっている。
「うわっ、カビ臭い!空気も悪そうだな。換気してから入りたいな。」
空気を送り込んだりして、少し時間を潰した。『ライト』の魔法を放ち、中に入って行った。最短で道を歩いた。崩れている箇所が多くて最短とも言えないが、上り口を求めて上がって行った。ほとんどの場所は遺跡の様に残っていた。朽ち果てた骨も、武器だった物も壊れた防具の残骸も。風化したり錆で石と変わらなかったりと過去を思い出す物は少ないようだ。長い道のりを篤郎は噛み締める様に歩いた。
壮絶だったのかは分からないが、死力を尽くして戦ったのを思い出しながら。
やがて上に階層に行けなくなった。階段が潰れていたからだろうか、瓦礫による上からの物だ。
篤郎はマトックを構えて、瓦礫から上れる場所を探した。だが、上に行ける場所は無く、潰した物があった。
「此れは、山だな。何で山が此処にある?」
階層を潰したのが山だと理解して、私の残骸を探した。魔法も使った。記憶を辿って、何処で最後を迎えたのかを必死で探した。
多分、三ヶ月間は探した。しかし、骨も武具の残骸も見つからなかった。ただ、魔王トライデントの残骸は見つけた。
魔王の唯一無二の大剣でトライデントの名を着けた物をを回収した。価値はあるし、売れば莫大な富も得るだろう。
しかし、過去の戦った証を見つけたのだ。我が身は朽ち果てたのに、相討ちした敵の武器が手に入ったのは、感動であった。
懐かしくて、つい来てしまったが、何故隠蔽したのか?
隠さなければならない意味とは?
謎を解明する物は無かった。
納得して篤郎は外に向かった。
この世界が元の生きた証明できたのである。一体何がこの世界で起きているのかの謎を深めてしまった。篤郎は嫌な世界だと思った。異世界でも違う異世界なら良いが、知った世界だと問題がある。
この世界で何が起きているのかを知る必要になったからだ。




