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第一印象(不可抗力)は受け手次第・・・いつの間にやら説明回

すいません。なんか説明回になってます。

真黒な空間を一人の男が落下している。その空間の中で、音が聞こえる。その刺激によって、落下している男の意識が覚醒してきた様だ。


「どこだ?ここ?」


周りは真黒なだけの空間で目が覚めた事に若干混乱している様だ。


「―――が―い!や――かない―だ!」


「おか――え―おし―ださ―!」


話し声?いや、えっと、とりあえず現状を把握するとして、さっきあった事から考えると、普通に考えれば、って、言うのも変か、おそらくはあの未確認飛行物体(UF○)に付随した魔法陣を抜けたんだろう。にしては、おかしな所がある。周りに何にも見えないのに、聞き覚えのないはずの言葉が聞こえるし、分かる。


いや、今はそんな事よりも、何故、地面に立っていたはずの俺が浮遊感(・・・)を、感じているのか、いや、もっと正確に言おう|音が聞こえてくる方に向かって落下しているのか《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》。


パリン!!と、小気味の良い音と共に薄い何かを破る感触がして、それと同時に暗がりが開け、明るくなる。見えたものに驚いて声を出すと、


「あ、やっべ!」


「「「は?」」」


ゴキュッ!!とかそういった音が聞こえそうな見事な登場ではあったが、足元に転がる豪華なと言うよりは、厳かな、と言えるような二人の男女から目をそらし、一人残っている男に、


「どーするよ?これ・・・?」


と、問うと、唯一直撃を避けた男は、


「あ、わ、な?」


何か、ひどく驚くような出来事があったらしく、落ち着くまでに暫くかかりそうである。


そんな間抜けな感じで俺と異世界人とのファーストコンタクト(ダブルニーキック)は、なったのである。









その後、しばらくして帰ってきた一人だけ起きていた奴に事情を説明していると何故か(・・・)倒れていたなんか被ってる二人が起き上がりそのうちの威厳の有る感じの男性の方が、


「貴様!何をする!?いや、何者だ!?」


と、言ってきたので、現状の1.人為的、非人為的どちらかは分からないが、何らかの現象に巻き込まれたこと。2.その際の状況。3.目覚めてからの状況、を話すと威厳のある感じの男が、


「何!それは真か!?」


と、がっちり肩をつかみながら揺さぶられ、その上、


「分かった、その知らせ、ありがたく受け取ろう。」


と、なんだか勝手に納得し、何か、人を呼び居つけて指示を出した後に、


「さて、このような状況ではあるが何か聞きたいことはあるか?」


と聞いてきたので、取りあえず、


「そんじゃ、自己紹介と状況説明を頼む。」


まぁ、こうなるよなぁ・・・・・・。









所変わって、連れていかれたのは謁見の間。ここに来るまでに教えられたことを紹介すると、なんでもさっき居たのは威厳の有る方の男、ならぬ、国王であったヴィザール・K・セルティリアの執務室だったらしい。そんでもって、一緒に倒れていた、おっとりした女性(白目剝いてた方)は、何と王妃で、ティルべルー・Q・セルティリアらしい。もう一人居た奴は、この国の宰相である、ヴェン・ドラグナ、曰く、二人の幼馴染であり、苦労性で、気苦労の絶えないとばっちりを食らう体質の人物らしく、今も何か知らんが(・・・・・・)、「一人だけ助かって~~」、とか、「ふふふ・・・」とか笑ってる、王妃様のうすら寒くなる背中とか、いや~、あ~はなりたくn


「なにか?」


いえ、何でもございません!


「よろしい」


これからは控えよう、せっかく助かっt


「助かってませんよ?」


・・・・・、へっ?


「ふふふ・・・」


やっべぇ・・・、すっごい笑顔だ・・・。こうなったら今のうちに逃げy


ニコッ


そんな音が聞こえそうなほどいい笑顔だった。てか、そろそろ、


「声に出して言うが、あんたらの関係は分かったが、結局、最少でも俺が巻き込まれたのは何だったんだ、まさか魔王かなんかも討伐でもしろって言うのか?」


すると、国王が、不思議そうな顔で、「魔王とは?」と、聞いてきたので、説明すると、何となく、程度のようであるが理解したようで、「それは違う」と言って、困ったような顔で説明しだした。


「う~む、お主の話を聞くかぎりでは、いくつか説明せねば、誤解によって、取り返しのつかぬ事態が起きそうだな。まず、そういった誤解を生むようであれば説明しなければならんのは、お主が出合えば、我らの敵である瘴人・瘴獣族と勘違いするような者達だな。彼らは確かにマ族とは言われている。しかし、それは、主に、(あいだ)に生まれた一族、(あいだ)に生まれた者たちの総称として、(あいだ)の者達、()族と言うのだ。」


国王は、色々言っていたが、取りあえず、


(あいだ)の一族って、何の間の?それに、主にって事は、他のもあるの?」


と問うと、国王は、これまた、何とも言えないような苦い顔で説明しだした。


「うむ、この話題は切っても切れんのだが、まず、間族の者たちは、身もふたも無い事を言えば、混血種なのだ、現在居るものの多くは、原初の混血たる者達、その片親達の呼ばれ方から、源たる双血、源双の子(げんそうのこ)、と呼ばれる者達によって育まれた者達ではある。そして、ここまで言えば予想できるかもしれんが、彼の者たちの片親は、我ら、(ひと)種、次点で、精霊/聖霊(二つのせいれい)種。もう片方は、お主のような者達の呼んでいた名では幻想種と、我らは、浄化の獣、浄獣(じょうじゅう)、と呼んでいた者達だ。そして、「その他の」がこそ、最も間族を間の者達と言わせる理由よ、希望なのだよ彼らは。」


と、ここまで行った所で、こちらに分かっているか?とでも言いたげに視線を向けてきたので、1度こくりとうなずくと、続きを言い出した。


「そうか、なら、続きと行くが、その前に必要な知識を言っておく。実は、ここまで上げてきた種族に、野生の獣を足せば大まかな種で分けるのなら、この世界の中では種としてわけられるのだよ。この上の主のような者がよく言う「神」は、この世界では、「その身をもって関与した」、と言える伝承も少なくてな、今では、この世界外に居るのではないかと言う者も多いしな・・・。すまんな。ちと横道に逸れてしまった。


さて、そして、この今まで上げた種族で、他と大きく異なった性質を持つ者達がいてな。精霊・聖霊の方たちは、主に、この世界の大きな自然現象が起こる際に、生まれる者達で、多くの存在は人格、のようなものは持たずに、その生まれによった性格、性質のみを持って生まれてくる。この者達は、その生まれる原因となった現象、対象に対して、影響力を持つようになり、例えば、日照りの精霊であれば、雨が続く場所で陽を差す事が出来、逆に大雨の精霊であるなら、日照りの続く場所で雨を降らせる事が出来る。もっとも、その現象を起こすための力によって存在出来ているゆえ、その力を使うこともあまりなく、適した土地から離れることもあまりないがな・・・。


次は浄獣、浄獣とは、大まかにまとめているが、実際はただ1つの事をもってその括りに収められているのだが、瘴気を食らい正しき魔力に戻すもの達の総称なのだ。


そして、己と同種でさえ、争い、破滅させる事のみを抱いている瘴の種族、瘴人族、瘴獣族だ。そして、この瘴の種族は、この世界に満ち溢れているエネルギー、魔力の変質したものである、瘴気に魅入られた者たちなのだ。そして・・・、」


そこで1度言葉を切った王様は、ヴェンさんの方をチラリとみると、ヴェンさんは、「はぁ~」と、(かぶり)を振ってから頷き返し、それを確認したところで王様は続きをしゃべりだした。


「そして、間族の望まれていることは、これらの種族の特徴を持ったモノに至る事。よって、その存在に至るまでの間の種族・・・。ゆえに、間族と言われておる。さらに言えば、今そこに居るヴェンはその望みに近い存在、浄化能力を持った半精霊なのだよ。」


「は?」


と、俺が割と衝撃な告白に驚いていると、ヴェンさんは、ゆったりとした衣服の袖の部分をキッチリまくって、左腕を見せた後に、その腕を見ているように言った、そのすぐ後に急に腕がブレたかと思うと、その次の瞬間には、白が基本の、光の加減で虹色の輝きを放つ、明らかに鱗としか言えない物をまとった腕があった。


「ふう、私の場合、変わる事が出来る姿自体は、あくまでも全てが本当の姿だから疲れないんだけど、やっぱり、基本的に異なる姿になる際に、元々許容出来るものが違う、といった事が有るから、その変化と変質が大変だね。」


少し、左の眉を不快げに下げながら、そう言うと、ヴェンさんは、腕を元のようにしてから服の袖を戻した。その様子に疑問を抱いた俺が、「もしかして、服が駄目なんですか?」と、冗談半分に聞くと、ヴェンさんはバツの悪そうな顔をして、コクリ、と首肯し、


「精霊・聖霊は、自然の中で生きる存在であり、その中で、崩れたバランスの原因となった力や、ほんの少しの溢れた力を取り込む事で力を戻すんだ。さっき、国王様の言った「精霊の力で現象を塗り変える」は、なかなか出来ないけど、移動する際に少しだけ出る自身の疲労や、周囲への影響を除けば、「精霊がその土地に行って力を回収する事で事態を解決・改善する」事は多いんだよ。


とは言え、結局は同じ存在ではあるから、長くそこに留まれば同じ事だからね、すぐに移動しなきゃならないし、雑にすれば結局負担にしかならなかったりするから、やっぱりそこまでするのは少ない事例ではあるんだけどね?浄獣もそうで、純粋なのは、基本的には瘴気のみで生きていけるからね。


とは言っても、やはり、両方ともそうすること自体が存在意義と言える点もあるから、精霊達は、己の力を身に纏うし、浄獣は・・・、言わずもがな、だからね。そういった存在を前面に押し出すとやっぱり身に着ける事が駄目、とまでは言わなくとも、不快ではあるかな?」


そんな馬鹿な・・・・。冗談が冗談じゃねぇ・・・。てっ、事は、


「まさかヴェンさんは、・・・露出きパシュッそうですよね!種族特性ですよね!」


やっべぇー、今頬何か掠めたぞ?怖っ!と、俺が震えている時にも説明は続き、


「ふむ、まぁ、今のヴェンの説明でも分る通り、浄獣・精霊等の存在は自然が必要であるがゆえに、我々は自然と共存はできている。また、ヴェンのような存在に願うことで、お主らのような者が言う「都会」のような人工物が多い街も作れた。だが、我らの願う希望とは、浄獣・聖霊その存在の合わさったヴェンよりもさらに踏み込んだ存在。それもまた自然のうちにある災害である「瘴気の精霊」と浄獣の合わさった存在。なのだ・・・。」


これまた衝撃的な告白だった。


「おいおい、瘴気に侵された奴らってーのはだれもかれもが狂っちまうんじゃなかったのか?」


そう当然な質問をすると、王様は、


「うむ、確かにそうだ。先の会話では言っておらなんだが、実例は無いが、浄獣ですらも時には瘴気に呑まれうるのだ。心あるが故仕方がないのだろうがな。しかし、実は純粋に瘴気によって生まれた者は未だかつて居らんのだ。ゆえに思うのだよ。「最初から瘴気を持って生まれれば、狂わぬのではないか?その者と浄獣が一つの存在であれば全てが変わりうるのでは?」とな。」


そりゃまた身勝手なことで。にしても、だ


「浄獣も飲まれるってなんでだ?浄化するんじゃねえの?」


と、聞くと、今度はヴェンさんが答えた。


「いえ、要は「消化出来る」位なのですよ。浄獣自体が元々感情が希薄な存在であることで瘴気に侵されることはまず無いのですが、そう簡単でもないのです。特に、他種族との間に子を成したものに多いのですが、感情を持つ以上それは育まれうるようなのです。


そして、先に答えておきますが、実例が無いと言ったのは、未だそういった事が起きていない訳では無いのです。一部の存在によって大切な存在を失った浄獣が、瘴気を発生させかけたのです。その際に、周囲の浄獣が集まり、その浄獣を世界の一部に還したのです。方法は言えないのですが・・・。そして、その際に浄獣自身から浄獣ですらも時には瘴気に侵されうること。その際の秘儀として、浄獣の、身と心を離し、それぞれを世界に返す手段が本能に刻まれているとの事です。故に、浄獣は絶対では無いのです。」


マジか・・・。にしても、


「結局その瘴気ってのは何なんだ?」


そして、その質問に王様が答えようとしたとき、鎧をまとった奴が駆け込んできてこう叫んだ。


「国王様!ご無礼のほどお許しを!第5王子ウィリアム殿下および、公爵令嬢リィーリア様謀反です!」


「「「な!?」」」


おいおい、ちょっと物騒過ぎませんかね?異世界さんよぉ・・・?

取りあえず、何とか切らないといけないと思い、ここで切りました。


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