うちのクラスのアイドル紹介します!
「おはよ~」
「…オハヨ~」
「やったぁ!今日は返事返ってきたよ!」
「やっぱ賢いなぁユーちゃん!」
「だね~かわいいね~♪」
「流石このクラスのアイドルだわ!」
「アイドル、チガウ!」
「うわぁめっちゃ謙虚っ!」
「も~ユーちゃん照れ屋さんなんだからぁ~」
「テレテナイ!オレハテレテナイ!」
「え~そんな否定しないでよ~」
「ってか逆に可愛いだけだよね~」
…いきなり出てきたけど、
この片言喋りのやつ誰?
っとなっている方に説明しよう。
今現在、私を含めた女子達が
誰と話しているかというと、
このクラスのアイドル的存在である
ちっちゃな黄色い頭に
小柄な緑色の体の
セキセイインコのユウくん(♂)
通称:ユーちゃんであるっ!!←(女子のみ)
え?セキセイインコなんていたの?
って思っているそこの貴方!
このセキセイインコちゃん、
実は入学当初からいたのである。
そう、うま○棒を配るあたりからなっ!
うま○棒が強烈過ぎて気付かなかったよ!
ごめんね!ユーちゃん!!
あ、ちなみに後ろの棚の窓側の方に
ポツンとユーちゃんの入ったゲージが
置いてあったそうです
教室で飼っているなんておかしいっ!
って思う人は多いだろうが、
このクラスでは気にしたら…
…負けだと思う
うん…
これは普通、これは普通、
はいっ!repeat after me!!
…す、滑った?
滑ってないよね?
…ゴホッゴホゴホッ
…あ、
あ~あと他の人から聞いた話だが、
"お前にも一応やっておくか"
何て言いながら、
海斗はユーちゃんにもうま○棒を
振る舞っていたそうだ。
一応ってなんだ!一応って!!
鳥にうま○棒なんかあたえるんじゃねぇよ!
体調を崩したらどうするつもりだっ!
パンくずにしろっ!やるならせめてよぉっ!
ほんと海斗はユーちゃんのことなんて
なんっっっにも考えていないっ!
だというのに…
「おい、あんましユウに絡むんじゃねぇよ
モグ…(ゴックン)
ストレス溜まっちまうだろ?
そんな風にゲージの周りを囲んでるとよぉ
モグモグ…」
ちっ…いつものようにうま○棒を食べながら、
奴がこっちに来やがった。
ん?そういえばこの前は
うま○棒装備してなかっな…
…もしかして珍しい光景だったのか?
まぁいいや、どうでもいいし
「えぇ~そんなことないよぉ~」
「そうよそうよっ!
ストレスなんて溜まってなんかないわっ!」
「ねぇ~ユーちゃん♪」
私達の否定に対し、
「カイト!
カイト、タスケテ!」
とこれでもかとバサバサ羽を広げ、
助けてアピールをするユーちゃん…
え?そんなにいやかい?
「ほら、モグモグ…(ゴクンッ)
…ユウもこういってるだろ?」
「そんなぁ~ユ~ちゃ~ん…」
「…」
「うぅ~」
…とまぁこんな感じで、
海斗はユーちゃんに大変好かれている。
なんと羨ましいっ!!
私達には挨拶はしてくれても、
ほとんど返事を返してくれないというのにっ!
(返事はほぼ否定の言葉)
餌だってインコの体に優しいものを
あげているのに食べてくれないっ!
無視だよ無視っ!
これってもう毛嫌いされてるよねっ!ぜってぇ!
どうしてだっ!男の子だろユーちゃんっ!
こっちになつきなよっ!
むさ苦しい男(海斗)なんかよりも
女の子にモテモテの方が良いだろ普通!!
女の子いいよっ!可愛いよ!
少なくともこの場にいる私以外の周りの子、
めっちゃ可愛いよ!
ってかアイドルが一人に熱をあげるのは
どうかと思うなっ!
みんな平等でいこうよ!世の中平和になるよっ!
…え?
そういう一方的で厚かましくて煩いとこがいや?
…すいません、申しません、暴走止めます。
なのでなついてください。
「カイト、アリガト!」
嬉しそうに海斗のいる方に近寄るユーちゃん。
…私達にはあんな態度とらないのに(遠い目)
「別いいさ、それより後でお礼くれよ?
勿論うま○棒をな!!」
「オレイ?オレイ、ウマ、イボー?」
「うむっ!今日じゃなくて後日でいいぞ!
あ、味はサラダかエビマヨなっ!
気分的にそんry「ってちょぉぉおっと待てぃ!」
ユーちゃんの態度の差にショック受けてて
流しかけたけど、おかしかったよね今の!
「何見返り求めてんのあんた?!
相手はセキセイインコだぞ!鳥だぞ!」
こないだのド江村ちゃんとの取引は
まぁ人間相手相手だからまだ納得できるっ!
取引の内容は納得できなかったが!
だが鳥にまでうま○棒を要求するとか
バカかお前はっ!お前の頭は飾りかっ!
…あ、すまん、最初っから飾りだったね
「ん?何いってるんだ?
ユウはユウだろ?
友達に見返り求めて何が悪いんだ?」
「…」
とまぁ真顔で言われました…
あははははは~
と、友達デスカ…ソウデスカ…
…ダメだ、開いた口が塞がらない
ほら、周りの女子もドン引きしてんぞ
周りが沈黙する中…
「カイト、トモダチ、トモダチ!」
私達の気持ちなど分からないユーちゃんの、
嬉しそうにバタバタと羽を羽ばたかせる音が、
ただただ響いているのであった────
まだR15指定しなくても大丈夫です…よね?なんか書いてるとわかんなくなってきちゃいまして(;´д`)
活動報告でも言いましたが、2話(?)連続ですっ!!
よろしければお次もどうぞ!