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ある日の放課後

あの先生との恐怖の対面から数日がたち、

順調とはあまり言えないが、

友達も二人増え、

私は学校をまぁ普通(?)に過ごしていた。


ちょっと不満があるとすれば、

新しくできた友達が、

どちらもあまりツッコミとか

ボケというものがよく分からない

ところだろうか?

…だから私が体を張ってボケたりとかすると

なにやってるの?って顔をされて、

そのままスルーされるんだ…

…うん、私が滑ったみたいな感じになって、

メンタルごっそり削られたよね

ま、まあふたりとも

悪気なんてないんだし、

聞き上手ないい子だからよしっ!

ふたりがボケまくって、

こっちが疲れちゃうよりはるかにいいよ!

…ということで

ツッコミ担当の方、まだ募集してるよっ!

宛先はこちらまでってね!

絡もうっ!ボケ要員として私頑張るからっ!

一人でいいから来てちょうだいっ!


…ってかあいつらが私に絡まなければ

私はもっと簡単にツッコミ担当の子を確保して

ボケ担当になれたはずなんだ。

…うん、絶対にそうだ。

え?それ責任転嫁じゃないかって?

…ナニソレオイシイノ?


放課後、そんなことを悶々と考えながら

先程学級委員の担当の先生に

頼まれた物を取りに

体育館のすぐ横にある資料室に向かおうと

体育館の側を通りかかったところで、



「だか───おめぇ───だよ!!」

「────っ!」

「─────────。」

「おま───なんk──────っ!!」



…となにやら話し声が聞こえてきた

しかも喧嘩腰な感じの怒鳴り声

そしてその声は複数あり、

声の持ち主は男子のようだ


(え?!なに!喧嘩?!それとも虐め?!)


私がその声が聞こえる方に近づいていき、

物陰に隠れて様子を伺ってみると、

金髪や茶髪のいかにも不良と呼ばれる類いの

男子生徒らが、一人の女子生徒を囲って、

罵倒し、いちゃもんを付けていた。

女子生徒がこちらに背を向けているため

顔が見えないが、明らかに震えている。


(う、うわぁ~どうしよう…

女の子が絡まれてる…

助けてあげたいけど、

私も女子で非力だし、

あんまり力になれそうにないよぉ…

助けようにも助けられない…っ!)


先生を呼びにいくか?

こういうときはやっぱ

現代文の霜野先生が一番良さそうだけど…

でもあの人呼んだら被害が

どんどん問題が大きくなりそうだし…

私が悩む間にも、彼らは女子生徒に対して…



「お前マジできめぇんだよっ!」

「はぁ…おめぇがいるからここの

 空気が汚れるんだけど…」

「あのさぁ~あんた見てると

 気分が悪くなるから学校こないでくれる~」



といいまくっている。

…だがなんだろう、

なんか女子が苛めの時に使う言葉に似てんだけど?

ってか後ろのお二人さんよぉ

なんか疲れてねぇかおい

そんな気だるげに言うなら

言わなければいいじゃないのさ!?

何があったか知らないけど

やっぱりこんなの見過ごせないっ!!

でも、一体どうすれば…っ!


私が途方にくれていると、





「おい、お前ら」





私の立っている位置とは反対の方から

颯爽と一人の男子生徒がやってきた────











………ってあれ?海斗じゃねぇ?


えっ?!


えええええぇぇぇぇぇえええ?!!!

あんたそんなキャラだっけぇぇぇえええ?!!!

いきなり路線変更すんなっ!

事故っちまったら

どうしてくれんじゃこらぁぁぁあああ!!

それともなにか?!

そこだけは校長先生の血を、

尊い血を受け継いでるとでもいいたいのかっ?!

ちきしょうっ!海斗のくせに生意気だぞっ!

ちょっとドキッとするじゃねぇかっ!



「なんだよお前…

 なんか用かよあ"ぁ"?!」

「誰…あんた…」

「用がないなら消えてくれないかなぁ~?」



彼らはの不機嫌そうな声が聞こえる。

いいぞ海斗っ!

いえ!いっちまえ!!



「そう、お前らだよ

 なぁあんたら…











 そいつのこと俺にまかせてどっかいけば?」


(ってそっちに加担するんかぁぁぁあああい!!

え?!どういうこと?!

あんた何がしたいのぉぉぉおおお?!)



「は?!…い、いいのか?」

「本当か…?」

「うわぁ~ありがと~っ!」


(おぃぃぃいいい!!

てめぇらも何いってんの!?

何普通に喜んでんの?!)



「あぁ、俺、そいつと同じクラスだし

 すまないな、こいつが迷惑かけてよぉ

 ほら、さっさといくぞ












 佳代」


(女子生徒お前かぁぁぁぁぁあああああい!!!!)


私のことなんて露知らず、

それを聞き終えると

ほんとありがとっ!恩にきるぜっ!

っといいながら、

彼らは一目散に逃げていった。


ド江村ちゃんはというと、

ちょっとむすっとしながら、


「もぉ~!

 どうして海斗くんあの人たちを逃がしたのっ!

 あの人たちが走ってきて私とぶつかったときに

 謝る代わりにって

 折角頼み込んで言葉攻めして

 もらってたのにぃ~っ!

 ほんとは暴力的なこともしてほしかったけど、

 それは無理だっ!とか

 この場でも言葉攻めなんて

 無理だ、お願いしますっ!っていうから

 仕方なくここまで足を運んで

 言葉攻めしてもらっていたのにぃ~っ!!


 あ…なんか思い出したら

 興奮してきちゃった♪」


そういうと、

ゲヘゲヘと気持ち悪い笑みを浮かべながら、

体を上下に揺らし始めた。


(ってさっき震えてたの

ただ単に興奮してただけかいっ!

返せっ!私の純粋な思いを返せっ!!

それにしても…うわぁ…

あの不良たち、完璧にただの被害者じゃん

ちゃんと謝ったのにこんな目に遭うなんて

可愛そうに…

謝ったら、謝るより自分を罵れっ!

なんていうやついねぇもんなぁ普通…

ってか本当に偶然なのだろうか?

新手の当たり屋じゃないだろうか、これ

ごめん、ごめんな…

見た目で判断して…

悪者扱いして…ごめん

今後は当たり屋に気を付けるんだよ)


私が物陰で一人、

彼らに脳内で謝りまくっていると、


「はぁ…

 そうだと思っていた。

 やはり俺の判断は

 間違っていなかったようだな

 おい佳代、自分の欲望のために

 周りを巻き込むのはやめておけ」


というド江村ちゃんに注意を呼び掛ける内容が…


(あ、あれぇ~なんだろ~

海斗が常識人にみえるぅ~

あれれぇ~?

今日どうしたの?!

マジで今日どうしちゃったの?!)


「だいたいなぁ───」


スッ…と

話の最中に

懐から何かを取り出すド江村ちゃん。


「ねぇ、海斗くん。次現場をみても、

 そのままスルーしてくれないかなぁ?

 そしたらうま○棒10本買ってきてあげるよ?

 そしてこれは前借り分のうま○棒っ!

 …どうかしら?

 良い話だと思うのだけれど」


というよくわからん取引条件を

叩きつけてきやがった


(そんな真面目くさった顔して

変な取引すんじゃねぇよ

ボォケェェェエエエエエッ!!

なんだようまい棒が取引条件って?!

そんなの聞いたことねぇぞ?!

おい海斗ぉぉぉおおおっ!!

わかってるよな?!わかってんよなっ!!

例えうま○棒好きでも

そんなことしないよなぁ?!!!)


「ふっ…

 俺を甘く見るなよ…









 コンビニなどに

 うまい棒30本入のパックが

 売られているのは知っているよな?

 それで取引に応じry「取引に応じるんじゃねぇぇ

 ぇぇぇえええええよぉぉぉぉぉおおおおおっ!!

 !!こぉぉぉおんのアホどもがぁぁぁぁぁぁぁぁ

 ぁぁああああああああああああああっ!!!!」


こうして結局二人の前に出てきた私は、

不本意ながらド江村ちゃんが

十分だと言うまで罵倒を浴びせてやり、

(めっちゃ嬉しそうでキモかった。)

海斗には私が30本入のパックを買ってやるから

今後こういう類いの取引があったら、

私にすぐさまいえ!

といってその場をおさめさせた。



はぁ…こいつらと関わると

何か私の大切なものが

どんどん削り取られてる気がする…



…ってかあれ?私なんか忘れてない?

何か大事なことを忘れてない?

…まぁそのうち思い出すでしょ



そして今回の事で私はわかったことがある…







100円ぐらいでは全く応じないが、

300円ぐらいで、

海斗は味方にも、敵にもなる

二人のせいでこのあと先生に怒られました。

理緒奈、どんまいっ!!


ってか私作者なのに、

時折ド江村ちゃんって呼びすぎて、

下の名前忘れちゃいますw

ってかなんだろう、

そっちの方が呼びやすくってwww


今回もお話を読んで頂き、

ありがとうございました!(*´∀`)

次回も一週間後の

10/18 16:00に投稿予定です。

今後ともよろしくお願いします!

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