骨軍団とレベルアップ!
寝過ごしてました・・・。
遅くなりましたが更新!
「ガーネットソードッ!ジュエルシールドッ!」
相手はバラバラにしなければ倒せないスケルトンだ、
容赦はしていけない。
なので数体の足骨を切断してバランスを崩させ、
自身を包む球状の宝石の結界で身を守りながら鍋へ走る。
こういう時のために草原で技を確認しておいて良かった。
「ていっ!」
勢いそのままに牛を支える柱を蹴る。
吊り下げている物が重い上に暴れているために、
脆く成っていたので柱はぼっきり折れた。
「ありがとっ!」
角で縄を切断して救出する。
こちらが貧弱で勝てないなら、強靭な盾を用意すればいい
それがこの戦いで出した答えだ。
「アックスコール!」
鋼鉄の斧を呼び出し、
仕返しとばかりに振り回して叩きつける。
自分はそれで飛び散る骨を拾って光板に投げ込む。
水野の戦いを見ていて、
スケルトンはパーツがあれば再生していく事が分かったので、
ジリ貧になる前に減らす必要が有るのだ。
「水野!飛ばした骨はこまめに回収しろ!
奴らはそれで回復するみたいだ!」
「おう!」
相手の援軍が来る前にここの奴らを殲滅したい。
「オラァっ!ガーネットソードッ。」
首を飛ばし、崩れる骨の体を光板にぶち込む。
次っ!
右から振り下ろされる鉈を避け、
ガーネットソード。
首が飛んだのを確認し、
後ろに回り込んで光板へ蹴り込む。
まだまだァっ!
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「・・・ハァッ・・・ハアッ。」
やっと終わった・・・。
最後に転がっていた頭を光板にねじ込み、
終了した。
「2人ともごめんね、私も必死だったし。」
「はぁ、良いですよ、
けど、何で捕まってたんですか?」
知り合いではない人と話すときの癖が出ているが気にしないで良いだろう。
「ギルドマスターやってるんだけどね、
そこの鍋が必要になっちゃったのよ。
あと、出汁のこいつらの骨も、
だけど私が鍋に成っちゃうとこだったなんて皮肉よねぇ・・・全く。」
言い終わると彼女はへたりこんだ。
よく見ると震えている。
「こんなの外では絶対有り得ないのに・・・なんて
もう通用しないんだけどね、
けど怖いものは仕方が無いわよ・・・。」
これ、どうすればいいんだ?
大きさでは、中学生とヌイグルミ位の差が有るんだが。
こちらは オロオロ するしかない。
あっちではこんな場面なんて遭遇した事もないのだから。
しばらくすると、震えが収まった。
「大丈夫ですか?」
いささか遅すぎる気がするが、
こちらも混乱していたのだし しょうがない。
「えぇ、大丈夫。」
彼女は斧を杖がわりにして立ち上がる。
「自己紹介がまだだったわね、
私はヘーボン地区ギルドリーダーで遭難者。
ミノタウロスのミルクよ、宜しくね。」
「あの、遭難者とは何ですか?」
かなり重要そうなワードだったし一応聞く。
「遭難者はこの世界に迷い込んで帰れなくなった人、つまりはグラトニカのプレイヤーよ。」
やはりか。
「そう・・・ですか、
なら、僕らも遭難者ですね。
カーバンクルのうさうさと、あっちはハテナ、のテンタクルで・・・っておいっ何やってんだ!」
水野は鍋の中身を飲んでいた、
はためからすると体にぶっかけているようにしか見えないけど。
毒かもしれないのにジョッキで一気するバカがいるかよ。
・・ ・あっこいつはそのバカだった気がする。
そこらにグラスとかは落ちているので無事なものを探したのだろうが。
「ウマっ!」
マジか。
体が無意識にそっちへ走って行った。
砂糖まみれの食事しかしてないから甘く無い食事には飢えているのだ、塩が恋しい。
「どんな味か?」
「薄いコンソメ。毒や呪いは無い。」
ビンゴ!
「ミルクさん。鍋の中身は要らないですか?」
「えぇ要らないわ、重いし。」
これで一気しても大丈夫だね、
くぴっくぴっとチビチビ飲む、
口が小さくてこれが精一杯だった。
ピロリン!
電子音を鳴らしながら光板が出る。
「ん?」
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名前 うさうさ
種族 ガーネットカーバンクル
宝石獣類
レベル3
以下略
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レベルが上がっている。
だけど 良く考えたら普通に上がるはずだ。
コンソメは色んな食材の出汁が混ざって出来るのだから、
ここではレベルアップポーションに近いのだろう。
大きな鍋だったので結構上がりそうだ。
俺らは二人がかりで鍋を飲み干していった。