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アレ、やるか・・・。

「・・・・・・作は無いのか・・・・・・。」


インビジブルで視覚を騙し、

周りの血だまりで聴覚を騙す。


抜くまでは行けることは行けるが、

抜いたら気づかれるし、

あの異常がすぐに治るとも思えない。


毒系は効きにくいらしいし、

時間稼ぎが要るのだけど・・・・・・。


やっぱアレするしかないのか?


止まるだろうけど主に俺とアイツの今後が気まずくなるかもだしな・・・・・・。


アイツの目の前でインビジブルの限界近くまで悩み、

決断する。



血だまりの真ん中でペタンと座り、 水晶をポリポリと噛み砕いているアイツの真正面に出て、

人形になって半ばから折れているそれの柄へ手を伸ばす。


「ツ!?

ナニ?!

ギッ!あっ、あっ、

あぁぁぁあっ!」


そして、痛がるのも構わず引き抜いていく。


槍につけられた螺旋と刺、そしてかえしがアイツの肉を抉っていく。

・・・・・・すまん。

あまりの悲鳴の大きさに思わず謝ってしまう。



柔らかな下腹部から忌いましい槍を抜きさり、

折れろとばかりに叩きつける。


「あ・・・ゥ。


ジュエル・・・。」


マズッ、

此処でやっぱ気絶してくれ無いのかよ。

アレするっきゃないか。


「レイ、むうっ!?」


頭に手を当て、

勢い良く近づけ。





・・・唇を奪う。


初めてのキスの味は

砂と血の味だった。

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