水晶喰い
アイツが獲物へと走りよって行く、
この国での王城に当たる水晶塔へと。
「ハハハハハハハハハハハハハハッ!」
見つからないように後ろから付いていっているものの、
色々とヤバイ事に成っている。
赤い絨毯が塔へどんどん伸び、
犠牲者がどんどん龍によって補充され、
それをあいつが食い散らかしつつ進んでいく。
悲鳴の合唱に耳を覆いたくなるが、
何も出来ないのだから、せめて祈る位はする。
ゴリっガリッ、ゴリっガリッ。
水晶をかじり始め、恍惚とした表情へ変わっていく。
「うまぁ。」
むぐむぐと頬張りつつ、片手間に塔を切り崩す。
スキルを使うには技名を言わないといけないのに
ほおばったままやっているってことは・・・
詠唱破棄まで使えるように成ってんのかよ・・・・・・。
特攻しても万に1つも止められる可能性が無くなったって訳か・・・
水晶塔を貪るアイツを見つつ、
計画を煉ることにした。
~~~~~~~~~~暫く後~~~~~~~~
龍が新しい肉を探しに行った所で、
インビジブルを発動して近づく。
水晶塔は殆ど光板に納められ、
半分はアイツの腹に収まった。
兎塚も少しは落ち着いた様で、
厄介な飢餓は無くなった。
後は、槍をこっそり引き抜いてやれば終わりだな。
・・・・・・そう、あんなに暴れたにも関わらず、抜けるどころかずれた形跡もない不自然な黒いやつだ。
触れたら気づかれるしどうするか・・・。
アレだけはしたく無いしな・・・。




