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水魔国へ

~~~~~~~~~水野side~~~~~~~~~


コンソメを飲みつつ焼けた肉を頬張る。


「・・・・・・うまい。」


地図を頼りに森を突き進んで3日、

一人で立ち回るのにも慣れてきた。


パワーだけならシュガードラゴンを超えそうな化物が沢山居たお陰で経験値も潤沢に成ってきている。

このぶんなら潜入用スキルにも間に合いそうだ。


そう思いつつ中級龍の肉(リンドブルムミート) を頬張る。

アイツが居なくなってから味を感じにくくなって来た為塩塗れにした物だ。

うまいとでも自分に言い聞かせないとろくに食えやしないのであるが塩のせいで何か化学変化が起こっているので劣化がかなり早くなるようだ。


兎塚・・・待ってろ。


絶対に助けてやる。



~~~~~~~~~~兎塚side~~~~~~~~



「うぅ・・・ん。」


夢だったんじゃないかと寝てみたら貼り付けにされていたでござるの巻・・・・・・。


テンションをおかしくするしかこの状況なんとも出来ない。

日本に住む奴で奴隷になる体験を持ってる奴は殆ど居ないだろうしそれに想定してる奴も居ないだろう。


「はーい、かーくん。

採血の時間デスヨー!」


突然する奴の声で驚く。


「チョット痛いダケですカラダィ丈夫デスよー。」


発音がさらに可笑しく成ったあいつは黒い槍のようなものを取り出す。

螺旋状に掘りこんである溝とその末端に有る瓶が印象的である。


ていうか採血って言った?あいつ。

あんなのでやられ・・・・・・。


ッッッッッツ!


口を押さえられ悲鳴を上げることも許されず腹に槍が捻じ込まれる。

火傷を一千倍酷くしたような痛みが走る。

自分の意思を離れて体が勝手に暴れ始める。

骨が折れるのも構わず振り回すも、鎖が耳障りな音を立てるだけだった。


「五月蝿いデス。」


更に捻じ込まれる。


「ギィィィィイッ!」


声とも何ともつかない音が喉から出続け、

それは俺が気絶するまで続いた。


「血の質がヤッパリ良いですなァ。」


奴の忌々しい声が耳に残った。

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