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アキバ創立記録

越木です。


昨日ちょっと遅くまで起きていたせいで遅れてしまいました。


すみません。

よく見ると、ルークとか言う奴と似た奴は結構存在していた。


機械となっている部分として、目の前のルークが一番機械の部分が少ないようで、

手と足、そして頭は全員金属に覆われていた。

他の部分も成っている者も居るし、

服の部分やら肌の部分が全くないフル装備な奴も少なからずいる。


そして、ルーク以外からはよそ者への一定の距離感を感じる。


人混みが割れてモーゼ状態に成ってるし。

しかも、自動販売機君達すらも近づいて来てくれない。

目の前で露骨にUターンかまされるともういっそ清々しさすら感じる。

・・・ナニコレ新手のいじめ?


「ごめんね、此処はよそ者へは少しの間だけ厳しいんだ。

この、頭に着いているヘルメットから確認できるから大体一週間居てくれればよって来てくれるよ。」


「どういうことなの?」


「代表さん、此処の歴史は知ってるのにそれを聞くの?」


ミルクの質問はルークの友好度を体感3割近く削り取ったようだ。

凄い友好的だったのに、さっきから何か凄い壁を感じる。


「済まない、次からは気をつけるよ。」


「なら良いけどね、

・・・二度目は無いと思えよ?」


二度目は無い の辺りで声が変わり底知れぬ怒りがこもる。

ミルクさん、何交渉相手の都市民怒らせてるんですか・・・、

表情を見たところ明らかにこうなることが分かっててやってるし、何考えてるんだか。


「そう言えば、そこの二人は此処についての情報はどれくらい持ってるんだい?


話題を変えて、ルークがこちらを見る。


水野は頭を横に降って答えているけど、

それ、ハウメニーの時は使えないからな?


「都市の名前と、機械が多いって事位ですかね。」


どう答えようと、何か変わる訳でも無さそうだし、

正直に答える。


「それくらいか・・・。

まあ、入って4ヶ月位の奴じゃそんなものか。」


この場所へ転送されて来る時、そこら辺一帯の時が遅く成ったりする、

所謂処理落ちなんて言う現象があり、

正確な時間は分からなかったのだ。

少なくともあの草原には2人以上の探索者が転送されたはずだから、少しの間時が遅くなっていてもおかしくはない。


比較的早い迷い込みだったのに、ギルドが既に立っていたのはそこら辺の影響だろう。


体感としてはまだ1ヶ月過ぎてない気だったんだけどな・・・。



「それじゃ、まずは大災害についてから話をしよう。

これは設定でしか見たことの有る奴はいないと思うけど、ここの舞台は地球だった星。

大災害と呼ばれる事件で、大半の都市が滅亡し大陸と国の形も変わった。


そして、獣人などの亜人系が生まれた。

人では有るけれど人とは違う見た目をしていた彼らは迫害され、逃げたり反乱によって国を滅ぼしたりした。


東京では異界化が進んで、技術者などは秋葉原を空へ浮かべ、そこへ避難して、


その計画を馬鹿にしていた一般人達は地上へ置いて行かれた。

そして、永田町へ逃げ込んだ人達は何とか生き残り、他は全滅した。


それが大災害の概要と、空中都市アキバの生まれかな。」


「アキバとアキバハラは違いが有るのですか?

ニュアンスが違うっぽいんですが。」


「違うさ、アキバは今のここの前身なんだから。

大災害の後、差別されていた亜人の一部は見た目を隠すため、機械の肌をまとった。

これが機神族の祖先だ。

そして、機械の肌を纏った者達は、逃亡を選んだのさ。

差別に耐えかねてね。


そして、逃げ込んだ先は、アキバ(機械の楽園)だ。

迫害やらで心が疲れきっていた機神族を暖かく迎えてくれたおかげでそのまま居着いて今のアキバハラが生まれたんだ。

・・・長い説明でごめんね?」


「いえいえ、わかり易かくて長く感じなかったですよ。」


相槌をうちながら話を聞いていると、

不思議な形をした大きな建物の前で立ち止まった。


何故か、それの一帯だけはコンクリートの色合いが異なっていて、別の場所から抉りとって来た風の感じがとてもしていた。


・・・ベルクラント(土地の徴収)でもしたのか?



その建物は、四本の太い柱の上に逆さまにしたピラミッドを一個ずつさしたものの様に見え、あれにしか見えない。


確か、有ったのって有明だったよな、あれ。


アレ、こと東京国際展示場は一部のコンクリに修復の跡が残っているが、殆ど現実にあるのと同じ形のまま、空の拠点中枢の一つと成っていた。


曰く、探索者が来る前からああなっていたそうである。





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