内装確認と鏡発見!
ギィィィィイッ。
明らかに接合部が断末魔を上げている音がしつつ、
板の扉が開く。
玄関で靴を脱ぎ、入る。
因みに、靴は自分は赤い運動靴、水野は茶色の革の編み込みブーツだ。
広い。
大体リビングだけで20畳位は有りそうで、
部屋はその四分の1程度だ。
・・・ まぁ、素人目で見ているから多分違うだろうけど 。
とにかく広いのは確かである。
家具はでっかい木の中を掘り抜いた本棚がリビングと各部屋に1つづつと、
丸太を縦に真二つにして脚をつけた大きなウッドテーブルが1つ。
椅子は沢山。
照明はオイルランプのようなもの。
そして、ベッドが各部屋に入っていた。
青いベッドの方が水野、赤い方を自分が使うことに成った。
リビングに姿見の鏡が有り、
それで人の姿の自分を確認してみる。
自分だけで見るのには限界があるし助かる。
紅と橙の中間みたいな赤い瞳、
髪は白っぽい銀髪で絹とかみたいな艶がある。
肌は白っぽいが血色はよく、押すと跳ね返してくるぷにぷにな肌。
胸は中くらいで、人になる前にできた宝玉が乗っている。
服は、マントのような物を羽織った感じでぼたんで前を閉じるものだ、
外套に近いかも知れない、
・・・色は黄色っぽい金色で、言葉で表すなら稲穂色が一番合うだろう。
そして、人外である事を主張するのは
角と耳。
頭にはマントより濃い色をした耳 が生えており、
長さは髪と同じで腰までだ。
・・・長い。
そして、角は額に人化する前と同じ大きさで生えている。
隣を覗くと、日向で水野が就寝を始めていた。
前に倒れ込んだまま、動かないのでそれで有ってるはずだ。
黒っぽい緑 の髪はカツラだった頃のメインカラーそのままであり、ボサボサのショートカットだ。
服であるローブは濃い緑に黒のまだら模様であり、
端っこはうにうにと動いている。
・・・次に見たら感覚があるか試すか。
息苦しく成ったのか、顔が横を向く。
整った顔をしており、十人中九人がイケメンと答えるだろう。
なんで1人が答えないかと言うと、
変な趣味の方は意外と多いからである 。
気持ちよさそうな顔をしていて、気持ち良さそうだ。
・・・そんなに気持ちが良いなら自分も一緒に寝ようかな。
そう思って水野の隣に丸まる。
あったかくてよく眠れそうだ。
気づけば、スヤスヤと寝息を立てて眠ってしまっていた。




