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14.食堂での一件

「な……何?」

「……食べ終わったなら退いていただけないかしら?もの凄く邪魔よ?」

「はぁ?あんたに迷惑かけてないでしょ?」


 おうおう……喧嘩ですか。そうですか。ゴミ屑バ柿本は何してるんかねぇ?ってか、これぞチャンスじゃね?


「おい。お前ら行って来いよ。止めたら小野?と白崎の両方の前で格好つけれるぞ?」

「……まぁ言われるまでもなく揉め事なら止めに行くけどね。」


 ケッこれだからイケメンは……


「はーぁあ。まぁいいや。」


 ラーメン喰い終わったら唐揚げでもテイクアウトコーナーで買って食べるか。健康なんざ知らん。食いたいもの食って死ぬんだ。


 そんなことを思いつつ軽く向こうの会話に意識を向けると向こうの会話が聞こえてくる。


「それに、人の悪口を言って楽しいのかしら?色々知っている身としてはあなた、惨めさに一層拍車をかけてるわよ?」

「はぁ?さっきからなんなの?何?あんたあのキモい奴の何なわけ?」


 あいつ、白崎のこと誘拐したの忘れたのか?ゴミ以下……ゴミに失礼か。


 因みに関係性ねぇ……何なんだろうなぁ……?被害者の会?白崎さんはっと……あ、何か俯いてる。まぁ目ぇ悪くて顔とか見えないからどういう顔してるのか分からんけどね。


 耳と鼻はそれなりにいいんだけどなぁ……


「……もしかしてあんなのが好きなの?うっわ……趣味悪……」


 どうでもいいことを考えているとゴミ未満が頭悪すぎる結論に至って変なことを言っていた。


 俺のこと好きとか……趣味が悪いどころか頭おかしいの部類に位置するぞそれ……よく考えついたな。戯言を言うにもリアリティって物を考えないとな。流石底辺以下。下半身でしかものを考えてない。


 もしかしたらこっちにも聞こえるように言ってるのかもしれんが……あいつ今更その程度の言葉で俺が傷つくとでも思ってんのか……?


「……少なくともあなたみたいな輩より何千倍も好きよ?……失礼したわね。マイナスを何十倍にしても酷くなるだけだったわ。偶数乗してもらわないとね。」

「な……」

「そこまでにしときなよ。」


 はいはいイケメンさん乱入っと。ついでにテイクアウトコーナーも空いてきたし唐揚げ買って教室に帰りましょっと。

















 今村君があの席からいなくなって人混みの中に消えて行った。……でも、その両隣の王子とか言われてる人たちが来てるってことは……聞こえ……


(……ど、どうしよう。行っちゃった……聞こえてない……わけないよね……謝らないと……お礼もキチンと言えてないのに印象最悪だよ……うぅ……柿本さんに見つからないように行かないと……)


 柿本さんは学園の王子とか騒がれてる人たちと喋ってるし……今の内に抜け出せないかな……?いや、抜け出そ!


「ご、ごめんカッキー……次からは自習じゃなくて授業あるし、急がなきゃだめだから!」

「え、あ、うん。じゃあね。」


 急いで追い掛けないと!


「……食事がある所じゃ走らない方が……」

「あ!ごめんなさい!」


 美川君の方が注意してきた!確かに!ごめんなさーい!




「……どこかな?もう教室に戻ったかな……?呼び出してでも……言わないと……」


 今村君すたすた歩くからなぁ……急いで走って来たけど…………アレ?どこにもいない……


「……おかしいな……」


 視界に入ってもすぐにいなくなるくらい早歩きしてるのに……今村君はそれを普通と思ってるけど……今はそれは良いとして、何で……?もしかして間食用に何か買ってるとか…?


「ぁ!」


 いた!唐揚げ……あ、食べる気だ。良く食べるなぁ……じゃなくて!


「ちょ……ちょっと!」

「んあ?」

「ちょっと、お話が「小町っち~!」あ……る……」


 ……今、聞きたくない声が……


「ん?……げ、ゴミオタじゃん……死ね。」

「テメェが死んでろ。あぁ、生物に対して失礼だったな。さっさと活動停止して廃棄されろ粗大ゴミ。そろそろ温厚な俺もキレるぞ?」


 うぁ……一触即発の雰囲気……今村くん前に柿本さんがヤクザの娘って言っておいたのに……もうちょっと我慢して……


「……で?君は何の用?」

「え……っと。」


 不機嫌そうだよ……そりゃそうだよこんな状況じゃ……


「はぁ?あんたみたいなゴミに小町っちが用なんて……あぁ~っ!」

「うっせぇなぁ……ゴミから抗議が来た。お前なんかと一緒にするなだとよ。産業廃棄物。あ、こっちからも抗議だ。産業廃棄物未満にしろだって。」


 今村君の言葉など一切聞かずに柿本さんは私の方にテンション高く近づいてくる。


「もしかして!さっきの話聞いて私の分まで言いに来てくれたの!?」

「ち、ちがっ!」

「ありがと~!やっぱ小町っちっていい友達だよね~!ずっと友達だよ!待てってのゴミオタ。」

「……いい加減にしろ物質として成り立っていること自体がありとあらゆるものに対しての侮辱である存在の癖に。院に送んぞ?糞が……」


 や、やばっ……


「い、今村君」

「……くん・・?」


 柿本さんの言葉に私はすぐに訂正した。


「今村。ちょっと黙って引っ込んで……」

「……へぇ、お前……」


 や、やめて……わ、私は……そんな目で見ないで……怖い……


「言っちゃえ言っちゃえ!ほらさっき食堂で言ってたことって全部合ってるからさ!」

「聞こえてたよ。別にお前らからどう思われても構わんが……口に出すな。五月蠅い。」

「ここは自由の国ですぅ~!」

「他人の権利を侵さなければな。権利権利うるせぇガキは義務についてもう一遍勉強し直して来い。あまりにもウザすぎるから推薦は消しといたからな?精々今からその低能を何とかして底辺の高校にでも行ってろ。中卒でヤクザの娘、更に性格悪くて過去に院に入ってたとかなればお前の将来くたばってんぞ?」

「は……はぁ?何であんたが推薦……はぁ?」

「あんだけ問題行動してりゃ俺が何かしなくても自動的に消えるに決まってんだろ馬鹿が。脳味噌足りてなさ過ぎるとか言うレベルじゃないな。脳はきちんとあるのか?ないんじゃねぇの?まだその辺の微生物の方が賢そうだ。……いや、比べるなんて微生物に失礼だったな。」


 カッキーが絶句する中、今村君は教室に帰って行った……またお礼……しかも謝れてすらいない……


「あいつ……絶対許さない……」

「ほ、ほら!あんまり相手にしない方が……」


 これからまた取り成さないといけないから……また……明日こそ……



















「……唐揚げが冷めた……」


 ……微妙。味が微妙……冷めても美味しい唐揚げを作ってくれんかねテイクアウトコーナーの人たちは……今日び冷凍食品でも冷めても美味しいというのに……


 もういっそ冷凍食品でいいよ。美味しけりゃ。


「っと……そう言えば……」


 無駄になりそうなチケットがあったんだった。さっさと換金する……あ、出来ないか……美川と蜂須賀に恩を売るんだった!




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