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温もり #2
――――また、ループする。
繋がった気がしたのに、
それはわたしの手をするりと抜ける。
届かない。
「今、なんて……。」
声が、上手く出ない。足が、竦む。
「だからね、あの先輩、交通事故で亡くなったの。
昨日の、下校のときに…即死だったって…。」
全身の力が抜ける。立ち崩れるわたし。
――――やっと繋がったのに。届かないの?
気がつくと、わたしは泣いていた。
一生分の涙を、流した。
…き…なさ…起…な…い。
ハッ!!
「…夢?」
そう、全ては夢だったのだ。全て、幻。まやかし。
先輩の事が好きだというわたしの想い以外は……。
「早く学校へ行きなさい!!」
「はぁい…。いってきまーす」




