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温もり #1
――――なんだろう…。
わたしは、通う中学校の廊下にいた。
壁に寄りかかり、手作りの椅子に腰掛けていた。
――――なんでこんな場所に?
ふと横を見ると、見覚えのある横顔の男子生徒が見受けられた。
「先……輩?」
すると、手を止めて横顔がこちらを向く。
目が合った。
「あ…いえ。続けてください…。」
――――これは、夢?
わたしは、急にに怖くなった。
また、あの時の恐怖が襲い掛かる気がして。
同時に、この時間が永遠に続いてほしかった。
「先輩。今日のわたしは少し変なようです。
今からすることは意識…しないでくださいね。」
ぎゅ……。
返答を待ちもしないで後ろから強く抱きしめる。
強く、強く。
その瞬間、先輩の体温と温もりが……。
わたしは目を閉じた。
先輩は少し驚いた後、私の腕を握った。
凍りつくほど冷たかった。
――――氷、みたい。
しばらくして、先輩はわたしにこう言った。
「俺の事、好き?」
「……はい。」
今、繋がった。
二人の、想い。




