不滅のラビリンス
――特別捜査本部にて
「おい、これで全員か?」
「はい、問題ありません」
「よし。お前ら!始めるぞ!」
「「「はっ!!」」」
「まず今回の事件の概要を、そこのお前、説明しろ」
「はっ。まずは、被害者の女性は40代の専業主婦。死因は現在調査中です」
「まずは聞き込みだ、現場まで各々の判断で行動しろ!」
「「「了解!!」」」
「係長!」
「どうした?」
「法医学者から連絡がありました! 死因は毒ではないかということです」
「何の毒かはわかったのか?」
「ええ。サリンです」
「となると……化学者の可能性もあるが……」
「おそらく闇ルートかと」
「だろうな」
「範囲を絞りますか」
「よし、全員に通達しろ!」
「はい!」
――とある一軒家、その玄関口
ピンポーン
「はーい」
「失礼。我々はこういうものです」
「あら、刑事さんがうちに何の御用でしょう?」
「この近辺で起きた事件について、聞き込みを行なっております。ご協力をお願いします」
「わかりました。ここではなんなので、どうぞ上がってくださいな」
「お気遣い、感謝します」
「どうぞ、粗茶ですが」
「いただきます」
「――というわけです。ここまではよろしいでしょうか?」
「そうですねえ……主人に確認しないとはっきりとは言えませんが、おそらく合っていると思います」
「やはりそうですか……」
「物騒な世の中ですねえ」
「おかげで仕事が充実しております」
「お仕事に熱心ですねえ」
「我々はそろそろ失礼します。おい、行くぞ」
「失礼します」
「さようならー」
「お前はどうみる」
「アリバイがありますね」
「崩せそうか?」
「一度特捜に戻りましょう。情報の精査が必要かと」
「だろうな。急いで戻るぞ」
「じゃあ、少し飛ばしますね」
「ルールは守れよ」
「わかってますって」
「――というわけで、被疑者は3名に絞られた。一人目は、被害者の隣家に住む男性。二人目は、被害者と交流のある女性。三人目は、被害者のサークル仲間の女性。アリバイがあるのは一人目と二人目だ。意見のあるものは手を挙げろ」
バッ!
「よし、そこのお前。言ってみろ」
「はっ。私見になりますが、三人目の被疑者が怪しいかと」
「なぜだ?」
「アリバイがないからです」
「情報が足りない可能性は考慮したか?」
「……まさか、アリバイ偽装?」
「だろうな」
「つまり、二人目の被疑者は虚偽の報告をしたと?」
「可能性は高い」
「では動機は何でしょう?」
「怨恨、だろうな」
「纏まりましたね、係長!」
「時間がない! 逃げられる前に捜査令状を用意しろ!!」
「了解」
ガチャッ
「あら、あなたたちは先日の……。捜査は順調でしょうか?」
「申し訳ありませんが、署までご同行願います。捜査令状も出ています」
「あらら、バレちゃいましたか……」
「任意同行でよろしいでしょうか?」
「仕方ないわね。あとはお好きにどうぞ」
――とある公園
「今回のヤマ、かなり手強かったですね」
「ああ、危うかったが何とかなったな」
「またタバコですかあ? ホント好きですね、それ」
「年を取ると、酒やたばこに嵌まるのさ」
「そういうもんですかねえ」
「着信だ。ちょっと待て」
「次のヤマは、なかなか手強そうだ」
「科捜研が動く必要がありそうですね」
「よしっ! 行くぞ!!」
「ま、頑張っていきましょうか!」
そうして、彼らの日常は続いてゆく……




