『決戦、売上合戦! 〜我ら、夜の軍(いくさ)人〜』
「今月の目玉イベントは……売上チーム戦とする」
朝礼で蓮の声が響くと、フロアがざわめいた。
「チーム戦……ってことは、誰かと組んで売上競うってことか?」
「うわ、マジかよ。誰と誰が組むんだよ……」
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蓮がゆっくりとホワイトボードに名前を書いていく。
- チームA:織田信長 & 日吉ヒカリ
- チームB:北条司 & 宮本 龍
「テーマは“総力戦”。一夜限り、20時〜24時の4時間勝負。売上の多いチームが勝者だ」
「報酬は、“1ヶ月間のフロア支配権”。つまり、自分たちが一番目立つ位置を自由に使えるってことさ」
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ヒカリは思わず叫んだ。
「マジっすか!? つまり、勝ったらあのシャンパンコールの特等席、自由に!? そりゃもう、出るっきゃない!」
一方、信長は腕を組み、静かに言った。
「戦の地が整ったか。勝つのは当然。問題は――いかに魅せるか、よ」
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控室のソファで脚を組みながら、北条司が呟く。
「信長さん……今の君は話題性だけ。こっちは実力で客が付いてるんでね。差が出るよ」
横で、銀髪に鋭い吊り目のホスト――宮本 龍がニヤリと笑う。
「楽しみだね、俺たち“安定の実力派チーム”って感じで」
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だがその夜の開幕直前、信長はヒカリにこう言った。
「貴様は貴様の戦をせよ。拙者は拙者の戦をする」
「……信長さん?」
「だが、我らは“主従”ではない。“戦友”よ。――背中は任せたぞ、ヒカリ」
「……っす! 任せてください、信長さん!」
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こうして始まった、4時間限りの売上合戦。
ホストたちの誇りと名誉、そして“夜の天下”をかけた戦が、今、動き出す――!