35.「vs三大将軍最強」
「ガアアアアア!」
「『エリアプロテクト』!」
キングキマイラがそのライオンの口から炎を吐き、マイカさんがドーム状の魔法で防御、僕、エルアさん、そしてウルムルさんが跳躍する。
通常のキマイラに比べて巨体、炎が大きく、蛇の毒が致死性になっている強敵だ。
「親玉は任せて下さい! みんなはキングキマイラをお願いします!」
「分かったわ!」
「ハッ! 任せときな!」
「了解ですわ!」
尻尾になっている毒蛇の一撃を躱しながらエルアさんとウルムルさんが大斧と棍棒を振るい、キングキマイラが山羊の蹄で受け止める。
僕はキングキマイラを飛び越えて着地すると、デリドリに向かって再び跳躍。
「たあああああ!」
「デヒヒッ、サモン」
「ガアアアアア!」
目の前に召喚されたオーガに標的を変更、首を斬り飛ばす。
「スピドラ!」
「スピガ!」
ディテドラと入れ替わりにスピドラを呼ぶ出す。
肉壁としてモンスターを使うなら、それ以上の手数で攻めれば良いだけだ!
「たあああああ!」
「スピガアアア!」
「デヒヒッ、じゃあこっちも。サモン」
「「「「ガアアアアア!」」」」
「!」
ゴーレム、トロール、サイクロプス、ゴブリンキングが、村の家屋を破壊しながら出現。
「デヒヒッ。頑張ってここまでおいで」
「くっ!」
巨躯を誇るA級モンスターたちに阻まれて、なかなか本命に近付けない。
「デヒヒッ。サモン。サモン」
「スピガアアア!」
キマイラ八匹とオーガ八匹が同時に召喚され、スピドラの圧倒的なスピードを以ってしても、討伐が追い付かない。
「術者を倒せば止まるんだ!」
「おっと。惜しかったな、デヒヒッ」
他はスピドラに任せてデリドリに斬り掛かるも、跳躍されて脚を一本斬り落とすだけに終わる。
「デヒヒッ」
脚が元通りに再生した黒ずくめの男が不気味な笑い声を上げる。
くそっ!
でも、やっぱり攻撃は当たってる。〝固有スキル〟の回避率百パーセントっていうのがよく分からない。
「どちらにしろ、倒せば良いだけだ!」
「デヒヒッ。サモン。サモン。サモン」
その後も、デリドリに致命傷を負わせられないまま、暫く経って。
「ギャアアアアア!」
マイカさん、エルアさん、そしてウルムルさんの雷刃、斬撃、殴打を食らったキングキマイラが絶命。
「リュウ君、加勢に来たわ!」
「ハッ! 珍しく手こずってるじゃないか!」
「けれど、それもここまで。観念するのですわ!」
「みんな!」
僕は、改めて魔王幹部を睨みつける。
「覚悟しろ!」
だが、デリドリは余裕のある表情を崩さない。
「デヒヒッ。この固有スキルは発動までに時間が掛かるのが難点だが、準備は整った。『アルティメットアタック』並びに『アルティメットプロテクト』」
そう言って両手を翳すと、僕らはデリドリと共に、四角い漆黒空間に閉じ込められた。
結界だ。
「たあああああ!」
「おらああああ!」
「はあああああ!」
「『サンダーブレード』!」
デリドリに向かって放たれた、ショートソード・大斧・棍棒・雷刃による攻撃は。
「え!?」
何故か、全て逸れてしまった。
武器も魔法も、不自然な軌道を描いて。
「デヒヒッ、残念。今度は僕ちんの番だ。それっ」
身体中にナイフを隠し持っていたらしく、両手を交差させながらデリドリがナイフを放つ。
「『エリアプロテクト』!」
「ハッ! そんなん当たるかよ!」
「迎撃しますわ!」
マイカさんが半球状の防御魔法を展開、と同時にエルアさんは回避しようと射線上から離脱、ウルムルさんは棍棒で叩き落とそうとするが。
「ぐぁ!」
「きゃあ!」
「がぁ!」
「ぐっ!」
僕を含めた全員の腕、または足に一本ずつナイフが刺さった。
「ただのナイフが刺さった!? LV 9の硬化が常時発動してるのに!」
「防御魔法を破壊せずに……擦り抜けたの!?」
「避けたのに……追い掛けて来やがった!」
「打ち下ろした棍棒を、ナイフが避けましたわ!」
デリドリは、邪悪な笑みを浮かべると。
「デヒヒッ。君たちの攻撃はもう僕ちんには永遠に届かないし、僕ちんの攻撃を回避することももう二度と出来ないよ。それっ」
「「「「!」」」」
再度ナイフを投げた。
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